京急2100形の座席が理想的な理由とは
新幹線や特急に乗って指定の席へ行くと、先客グループが座席を回転させて向かい合っていたため、後ろ向きに座らされることがあります。
新幹線の1番A席の指定券を持っていて、1番BC席、2番ABC席の先客5人グループの中に入るのは相当の勇気が必要です。
1番が後ろ向きだったら一層苦痛です。
一人で特急に乗るときは、向かい合って座ることは望みません。
後ろ向きが苦手な人、気分が悪くなる人もいます。
あとから乗った一人客が、先客グループの宴会盛り上がり時や、会話白熱中、又は全員仮眠中の状況の時は声を掛けづらいものです。
その時は乗務員に声掛けを依頼することになりますが、座席を回転させて前向きに戻してもらい、着席した後は、気まずい空気が漂います。
また、自由席の場合、座席回転使用中の先客は、他の空席へ行けよという暗黙の視線を感じます。
特急座席が向かい合わせにもできることは本来、航空機や高速バスにはできない列車の強みですが、あくまで他の乗客が来ないことが前提です。
他の乗客が来たら前向きに戻すのがルールです。
その配慮がないと一人客は不快感を抱きます。
別の話として、後ろ向きの乗客が座席をリクライニングすると、背後に座る前向き席の乗客がリクライニングできなくなります。
後ろ向きにした際は、その後ろの列が空席であることがリクライニング使用の要件です。
航空機やバスのように全席前向きなら、後ろ向き席不満の議論はありません。
3人グループならABB席でなく、横一列のABC席を選択します。
4人グループはABAB席でなく、ABCD席を取ります。
特急も航空機と同じ全席前向き化が望ましいと考えます。
2人以上なら横一列を取るように変わります。
さらに全席前向きの方が、列車全体としてすっきりします。
その意味で京急2100形の発想は画期的であり、理想的です。
全員が前向き席であっても、グループ客の不満は出ません。
一部に4人掛けボックス席があるのがミソではありますが。
2100形は「導入直後、座席の向きを無理やり変えようとした乗客が座席を破損させる事例が生じたため、その後座席の枕カバーに『イスの向きは変えられません』と表示されるようになった(Wikipediaより)」とのことです。
前向き固定席導入時は、京急と同表示での対応がよいと考えます。
特急の前向き席固定化を提案するものです。