北陸新幹線経由で東京-鹿児島、札幌-鹿児島の究極列車
11月2日の「リニア開業後の東海道新幹線への夢」の続編です。
北陸新幹線の敦賀開業は2024年春となっていますが、新大阪延伸完成時期は不透明です。
少なくとも北海道新幹線札幌開業後のことですが、今回は北陸新幹線が新大阪まで全線開通した後の夢と期待の話です。
論点は、北陸新幹線の線路が新大阪から新神戸に向けて山陽新幹線と接続する計画を秘めているかどうかです。
現在の東海道・山陽新幹線の新大阪駅はJR東海の管轄であり、東海道新幹線列車が優先です。
東海道新幹線16両編成に対し山陽新幹線8両編成の状況では、山陽新幹線は東海道新幹線に対して今後も顔色をうかがいながらの運用を続けることになります。
それなら北陸新幹線新大阪延伸を機に、新大阪を始発・終着とする山陽新幹線列車は北陸新幹線ホームに発着する方が、東海道新幹線に気遣ったホーム発着から解放されます。
新大阪止まりの山陽新幹線列車がそのまま北陸新幹線に直通しても自然なくらいです。
北陸新幹線新大阪駅はJR西日本の管轄になるので、JR東海との調整が不要になります。
鳥飼車両基地での車両整備は、松井山手付近とも噂される北陸新幹線用車両基地に変更します。
現在の山陽新幹線列車が新大阪-鳥飼を回送することは、東海道新幹線の運転本数制約の要因にもなっています。
松井山手側に山陽新幹線列車基地が移動することはJR西日本、JR東海の双方の利害が一致するものです。
JR西日本にとってはJR東海との調整無しに新たな東京ルートが開拓できます。
その意味で東海道新幹線経由よりも長距離列車の夢実現の可能性はあると思います。
長距離新幹線列車の企画は以下の順に展開してはどうでしょうか。
1.新大阪-金沢-東京の直通列車設定
北陸新幹線新大阪開業後、かつての北陸線特急の運転区間は大阪-富山と、金沢-上野とに分けていました。
新大阪開業後も新大阪-富山と、金沢-東京の列車設定が踏襲されると思われます。
その中に1往復でも新大阪-金沢-東京直通列車の設定が望まれます。
2.博多-新大阪-金沢-東京の直通列車設定
博多-新大阪間の山陽新幹線区間運転列車をそのまま北陸新幹線経由で東京まで延長運転するものです。
3.鹿児島中央-新大阪-金沢-東京の列車設定
ここからは団体専用列車を設定しての企画となります。
かつての東京-鹿児島中央間の寝台特急「はやぶさ」の新幹線版での再現です。
4.鹿児島中央-新大阪-金沢-大宮-札幌の列車設定
旅行会社が時折夫婦旅行として企画している、列車での日本列島縦断を新幹線の同一列車で行なう究極の設定です。
長距離列車は遅延した場合に、その遅れを他の路線に持ち込むので望ましくないという話や安全性確保の議論は、ここでは保留します。
今回も絵に描いた餅ではありますが、新幹線で東北、北海道から鹿児島まで一本の新幹線列車で設定するにあたっては、輸送逼迫により余裕のない東海道新幹線を経由しない方が実現性はあると考えます。