松戸駅連絡通路「懐かしの鉄道写真展」で思い出がよみがえりました
松戸駅の連絡通路は現在工事中で幅が狭くなっていますが、通路の途中に「懐かしの鉄道写真展」のコーナーがあります。
583系寝台特急「はくつる」、EF81形機関車牽引「あけぼの」、185系踊り子、485系連結風景、お座敷列車などの写真が見られます。
583系写真を見た時、懐かしさとともに思い出が一挙によみがえりました。
自分がとくに好きな形式と言えば3形式あります。
いずれも現役を終えて年月は経つのですが、583系特急電車、EF57形電気機関車、キハ58系気動車です。
キハ58系は勾配線区用にエンジン2基を積んだ、迫力のある音が魅力です。
冷房用発電装置を積む余裕がないため、キハ28又はキハ65との組み合わせがほとんどですが、キハ58を選んで乗っていました。
キハ28のエンジン1基では音がやや物足りず、キハ65では逆に近代的過ぎて、キハ58の2エンジンが自分の好みと一致していました。
各地の峠越え急勾配に苦しむ急行列車運用時のエンジン音、止まりそうな速度には頑張れと応援していました。
登り終えた後、逆に急勾配を下る軽やかな台車の音にも懐かしさがあります。
EF57形電気機関車は東北線客車列車に乗る時のあこがれでした。
先頭部の突き出た大型パンタグラフの勇ましさに引き込まれました。
EF57牽引の列車に乗ると、一番前の客車デッキに立ちます。
機関車の後ろ側デッキに飛び出たパンタグラフを味わうためです。
上り列車では先頭の客車が荷物列車、郵便車のことがあります。
その時は機関車の真後ろを見ることはできません。
頭を切り替え、EF57が客車を頑張って牽引する姿を想定し、4人ボックス席に座りました。
583系は東北線、常磐線、東海道線、山陽線、鹿児島線、日豊線、北陸線で活躍しました。
昼も夜も休まずに頑張って走り回る、昭和発展期の一つの象徴的存在でもありました。
仕事を終えて自宅で着替えた後、上野19時50分発、青森に翌朝5時03分着の寝台特急「ゆうづる」に何度もお世話になりました。
4時30分になると起きる準備をするよう、車内放送が始まります。
「ゆうづる」は客車列車もありますが、583系の方を選びます。
青森からは青函連絡船で北海道又は弘前側へ向かって五能線が定番コースでした。
青函連絡船で約4時間後、函館。
函館から82系気動車特急又は急行で札幌方面へ向かいます。
「はつかり」は485系もありましたが583系優先で乗りました。
常磐線経由「みちのく」は青森発が早朝で乗れませんでした。
583系「ゆうづる」に乗る時はパンタグラフ下の2段式の中段位置(上段に相当しますが、鉄道側は中段扱いです)を指定し、窓口で係の人に丁重にお願いしました。
天井までの高さに余裕があるためです。
さらにパンタグラフの音とスパーク、モーター音も聞こえることで、眠ることがもったいなく、あまり眠っていませんでした。
この位置が満席の時は横幅の広い下段に乗りました。
高さのない上段と中段は自分のお腹面積の都合上、自粛しました。
「はつかり」の時は、4人向かい合わせのため、進行方向前向き席の窓側、満席なら前向きの通路側を希望しました。
「はつかり」と北海道の「北斗」は食堂車も楽しみでした。
583系の食堂車はグリーン車とともに天井が高いのが特徴で、開放感がありました。
583系の良さを体感してもらおうと、何人か誘ったことがあります。
音がうるさい、揺れすぎるとの声が多く自分とは逆でした。
しかし「そこがいいんですよ」「音や揺れを楽しむんですよ」とは言えませんでした。