平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

鉄道150年ファイナルパスに見るJR東日本の損益計算力

鉄道開業150年記念ファイナルJR東日本パスを例に、鉄道側の企画力を探ります

昨日の「鉄道150年ファイナルJR東日本パスのモデル3コース列車を検証」の続編です。

今回は、「鉄道開業150年記念ファイナルJR東日本パス」(以下、「東日本パス」)の発売にいたるまでに、JR東日本にはどのような考え(計算)があったのかを探ってみます。

何の根拠もない想定だけの内容ですので予めご承知ください。

 

◆もともと出掛ける予定のなかった人が、東日本パスが発売されるから出掛けようという需要を多く見込めるか。

→ どこへ行くか決まっていないが、どこかへは出掛けようかという、明確な行き先の決まっていない人に対する誘導力があるか。

→ 東日本パスがなければ出掛けなかった人はどの程度いるか。

→ 発売価格には利用者にお得感があるか。

◆東日本パスがなくても、もともと東北に出掛ける予定だった人が、通常の切符から東日本パスに切り替えることで減収にならないか。

→ その減収分は、東日本パスで新たに呼び込める人の収益で補えるか。

→ 「損して(大きく)得取れ」の精神か。

◆空席の多い列車の着席率向上につながるか。

◆飛行機利用の人が、鉄道に切り替えるか。

→羽田-青森・秋田の飛行機利用者を東北・秋田新幹線に呼び込めるか。

◆家族旅行のクルマ移動が、鉄道に切り替えられるか。

→親子利用時の総合計価格で引き寄せられるか。

◆希望列車が満席の場合、自由席利用でも理解が得られるか。

→ 満席列車が多いことに不満が出ないか。その不満がJR東日本の鉄道離れにならないか。

◆当初、1人から2人での東北旅行を、仲間を呼んで、より多い人数の旅行になることが期待できるか。

◆1人の利用でも、発売期間内に複数回利用することが期待できるか。

→ 魅力とは価格、フリー区間の範囲、列車本数、列車内容等。

◆高齢者にも切符が購入しやすい配慮、環境設定、フォローがあるか。

◆一部の私鉄、第三セクター路線にも乗れる魅力があるか。

◆連続3日間使用、指定席4回の条件と価格とのバランスは取れているか。

◆東日本パスが使いたくなるような宣伝広告、PR内容か。

◆東日本パスをきっかけに今後、このパスがなくてもJR東日本で東北へ出かける誘発力につながるか。

◆今回の企画は鉄道150年記念の一過性のものか。次回発売に期待をつなげるものか。

JR東日本の列車全体のイメージアップ(魅力向上)につながるか。

JR東日本全体の収益、評価、利用の向上につながるか。

 

今回はたまたまJR東日本の企画切符が発売されたので、これを題材にJR東日本に対して記しましたが、類似商品であれば規模等の違いはあっても基本的には他社も同じかと思います。

自分がもしもJR東日本関係者だったらこのような議論をしたかなという視点で、順不同で書きました。