平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

「さらばシベリア鉄道」の曲への哀愁と思い入れ

大瀧詠一の歌声に今も感動

曲名に「鉄道」や「列車」の付く曲は数々あれど、筆者の中で最高位の「鉄道」曲名は大瀧詠一の「さらばシベリア鉄道」です。

この曲が入っているアルバム「A  LONG  VACATION」は1981年発売から40年以上経過しましたが、今も新鮮な気持ちで聴いています。

「さらばシベリア鉄道」は同アルバムの最終曲で、全10曲の最後の締めくくりに相応しい、孤独で哀愁の漂う曲です。

某女性歌手の曲としても有名で、他にも多くのアーティストのカヴァー曲でもありますが、それらを聴くと大瀧の存在を逆に一層際立たせます。

 

歌詞の中に鉄道の言葉はありませんが、「その線路の向こうには何があるの」の「線路」、「行き先さえ無い明日に飛び乗ったの」の「飛び乗った」の歌詞で鉄道が思い浮かびます。

曲を聴くと、日本で言えば冬のJR北海道、最果ての宗谷線根室線の鈍行、雑型客車列車に揺られている光景が何となく浮かんできます。

かつての天北線、興浜北線、羽幌線、深名線標津線士幌線などの豪雪を行く単行気動車列車も横切ります。

 

歌詞以上に印象的なのが大瀧の歌い方です。

「あなた以上冷ややかな人はいない」の「あなた」の部分の甘い声。

「不意に北の空を追う」「不意に愛の意味を知る」の部分の、「不意に」と急に上がる音程、これまでと違う声、歌い方。

松本隆作詞、大瀧詠一作曲、多羅尾伴内大瀧詠一ペンネーム)アレンジで歌詞、曲、歌声、演奏、いずれも秀逸の中、大瀧の声量、歌声は何度聴いても感動します。

大げさに言えばこれからもずっと聴いていきたいから苦しくても頑張れる、筆者には生涯欠かせない曲です。

(曲名や歌詞に他意はありません。)

※写真は本文と無関係です。