8800形全15編成でも様々な相違箇所があります
今回は、新京成の主力形式8800形の編成別個性の話です。
新京成の全26編成のうち15編成、全体の58%を占めます。
平日の日中と休日は14編成で運用しており、そのうち京成乗り入れが8編成、新京成線内運用が6編成です。
休日は8800形だけで運用を賄うことができますが、逆に8800形無しでは成り立ちません。
80000形3編成、N800形5編成、8900形3編成がすべて動いても11編成であり、少なくとも3編成は8800形を必要とします。
また、80000形と8900形は現在のところ、京成乗り入れ非対応のため運用が制約されています。
新京成では8両編成だった8800形12編成と8900形3編成を6両編成化の際、8800形は中間車を集めて6連4本を新たに組成し、全16編成としました。
8900形も中間車の活用で6連4編成化ができたはずですが、ステンレス製車体や機器配置の相違等から中間車6両が廃車されたのは8800形と対照的です。
8800形は新京成にとって扱いやすく、運用の柔軟性に優れた編成といえるでしょう。
以下、8802編成から8816編成までの個性を見ていきたいと思います。
◆8800形の希少グループ別区分
〇B編成グループ
8両編成から2両を抜いた6両編成がA編成、全12編成。
抜かれた中間車合計24両で新たに組成されたのがB編成、全4編成(8804・8808・8812・8816)
〇空気圧縮機の希少グループ編成
三菱電機製スクロール式MBUコンプレッサーの編成は4編成のみ(8802・8811・8815・8816)
4号車と6号車の床下から、停車中にキュッキュッキュッと3回の繰り返し音が聞こえてきます。
〇菱形パンタグラフ編成
8805・8806・8807・8809・8811・8814の6編成のみ。
〇京成乗り入れ非対応編成
8805・8806・8807・8809・8810・8815の6編成のみ。
他の9編成は京成千葉線乗り入れが可能。
〇リニューアル編成
8807・8810・8812・8813・8815・8816の6編成。
他の9編成はリニューアルをしていない(8814は今後、リニューアル予定)。
〇編成の前面にヘッドマークステイ付き編成
8805・8806・8809・8811・8815の5編成のみ。
他の9編成は装備なし。
〇ラッピングしたことがない編成
8805・8807・8809・8810・8815編成
◆1編成だけの個性
〇8805編成
乗降ドアが未更新(化粧板のまま)
〇8807編成
リニューアル済み編成の中で、菱形パンタグラフ。
8連時代は8832編成で、かつて新京成と北総線が相互乗り入れをしていた時期に、北総線用誘導無線装置の準備工事として、先頭車の連結部側屋根上に電源コードだけが見えていたが結局、誘導無線は設置されなかった経過をもちます。
〇8810編成
防犯カメラが天井型設置タイプ。
リニューアル編成のシングルアーム式パンタグラフを備える中で、急行表示灯、運行番号表示器がない。
〇8811編成
三菱電機製スクロール式MBUコンプレッサー編成の中で、リニューアル対象外
〇8814編成
LED行き先表示器を備える中で、リニューアル編成ではない(今後、リニューアル予定計画あり)。
8連時代は8888編成で、もっとも人気がありました。
〇8815編成
リニューアル編成で床下機器が未更新のまま。
急行表示灯、運行番号表示器はあるが、誘導無線装置を廃車した8801編成から移設しなかったため、乗入非対応ステッカーを運転台に貼付しているのは唯一。
ドア上のLCD案内表示器(パッとビジョン)が正方形に近い型。
レール塗油装置装備(※全編成の装備状況は未確認)
今後の8800形は編成数が減っていく宿命ですが、後継80000形による置き換えが急速に進むとも思えません。
少なくともリニューアル9編成は当面活躍が見られます。
リニューアル対象でない残6編成の動きを注視していきたいと思います。