平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

JR東日本のオフピーク定期券購入時の留意点

従来の定期券をオフピーク定期券に変える際の注意点をまとめました

JR東日本は明日、3月18日からダイヤ改正を行なうとともに、東京の電車特定区間内相互間内の普通運賃と通勤定期運賃を改定し、それぞれバリアフリー料金を加算します。

一方、平日朝の通勤ピーク時間帯1時間30分間以外の時間に入場すれば現行定期運賃より10%安くなるオフピーク定期券の取り扱いを開始します。

JR東日本のパンフレットの中で「オフピーク定期券を新設し、通勤定期運賃を改定いたしますが、当社の定期運賃収入全体としては増収にならないと想定しています」と記載されています。

バリアフリー設備推進に必要な経費の加算であって、鉄道側の増収策でないことも謳っています。

その意味でオフピーク定期券は通勤定期券値上げに対するフォローとも見られます。

以下の内容は過去の拙記事と一部重複する箇所がありますが、ご了承ください。

 

ここでは常磐線各駅のピーク時間帯を見てみます。

以下の時間帯の前後で入場すればオフピーク定期券が生かされます。

順番は設定時間帯を基準としています。

取手・天王台・北柏6:40~8:10、我孫子南柏6:45~8:15、柏・北小金・新松戸6:50~8:20、馬橋・北松戸6:55~8:25、松戸・金町7:05~8:35、亀有・綾瀬・北千住7:10~8:40、南千住・三河島・上野7:20~8:50、日暮里7:25~8:55

 

駅の順序と設定時間帯とが並行していないことに注意が必要です。

取手から上野に向かって設定時間が順番に繰り下がるわけではありません。

一例として、我孫子-北柏-柏-南柏北小金の駅順で、我孫子が6:45、柏が6:50でありながら、我孫子と柏の間にある北柏は6:40に戻っているようなケースです。

 

山手線の一部を見ると品川・新橋のピークは7:30からですが、その中間駅の高輪ゲートウェイは7:25、田町は7:20、浜松町は7:35からと、きめ細かく設定されていることに注意が必要です。

これらは常磐線快速、東海道線普通列車の停車駅と、各駅停車の駅とでは所要時間に差があるためかと思われます。

 

このほかにもまだ、以下のような注意点があります。

オフピーク定期券で入場しても、1時間30分間設定されたピーク時間帯で入場したときは、定期券は生かされず、乗車駅から降車駅まで全区間IC運賃分が差し引かれます。

◆職場での通勤定期券補助が、通常の定期券の額からオフピーク定期券の額に変更(減額)の可能性があるかもしれません。

例えば松戸から上野への通勤時間は約20分です。

松戸駅のピーク時間は7:05~8:35です。

極端な例ですが、上野から徒歩5分の会社へ向かい、会社への入場時間が7:30までならば、松戸7:00発の電車に乗れば間に合うからと、通勤手当額がオフピーク定期券相当分しか支給されなくなるケース。

同様に上野の会社入場時間が9:10までなら、松戸8:40の電車に乗れば間に合うからと、オフピーク定期券分に減額されるケースです。

◆7:00からピーク時間になる場合、6:59になって駆け込み乗車が増えて、自動改札機での入場が混乱したり、危険になることも考えられます。

ピーク時間帯が8:30で終わる場合も、その時間まで自動改札機入口付近で待つオフピーク利用者の混雑もあるかもしれません。

高速道路での深夜割引適用時間まで料金所入口手前でじっと待つクルマ行列のイメージです。

 

オフピーク定期券は鉄道側の思いどおり、ラッシュ時混雑緩和に寄与するのか、自動改札機入場時の混乱はないか、ピーク時間開始と終了前後の電車が混雑しないかなど、様子を見る必要がありそうです。

その意味ではオフピーク定期券を導入せず、通常の定期券のみとするかわりに、登録制でポイントが貯まる私鉄や地下鉄方式の方が望ましいように思います。