平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

土讃線全線を行く秘境駅&見どころ巡り列車の企画を

児島-多度津―高知-宿毛で山岳の秘境駅と車窓の見どころを楽しむ列車

四国の鉄道で見どころの多い路線を一つ選ぶなら山越えの急勾配、急曲線の多い土讃線です。

土讃線の観光列車に「四国まんなか千年ものがたり」(以下、「四国まんなか」)があり、多度津大歩危間に設定されています。

歴史に思いを馳せて、野や山に遊びに出かける大人の洒落た小旅行を気軽に楽しめる本格的な観光列車」との触れ込みです。

全車グリーン車で、列車内での上級空間と飲食を楽しむのが主体です。

途中、金蔵寺讃岐財田坪尻阿波池田三縄阿波川口小歩危等の駅で運転停車により列車内からホームを見たり、下車してホームや駅前を見学したりする企画があります。

 

「四国まんなか」はずっと車内に乗り続けて車内空間やサービスを受けることが主体の、気品のある列車です。

その中で列車サービスを受けながら、スイッチバック秘境駅として全国的に有名な坪尻で降りることも売り物の一つですが、違和感はないでしょうか。

坪尻駅はこの列車での下車体感企画に伴い、整備されました。

以前のような自然のままの姿の駅から変身しました。

これまでの坪尻駅のイメージを持つ人には、上級列車から降りるのは違和感を持ちますが、駅とスイッチバックが廃止されて素通りになるよりは良いかと考え方を変えることにします。

ちなみにJR東日本篠ノ井線姨捨駅も「四季島」が停車することに伴い、ローカル味は薄れてしまいましたが、こちらもスイッチバック設備が残ることで割り切ります。

 

坪尻駅下車体験は「四国まんなか」のようなデラックス列車よりも、JR東海の臨時急行「飯田線秘境駅号」373系のような通常車両の方がより相応しいと感じます。

また「四国まんなか」は大歩危までの乗車であり、土讃線全線の一部にしか触れることはできません。

 

そこで今回は、土讃線全線の秘境駅と車窓に親しむ企画として「土讃線全線 秘境駅と見どころ巡り列車」の設定を提案します。

飯田線秘境駅号」の土讃線版のイメージです。

通常車両の185系特急気動車が望ましいですが、185系に余裕がないなら1000・1200・1500型普通列車気動車です。

設定区間は、児島-多度津-高知-窪川-中村です。

途中のポイントは以下10点です。

 

(1)瀬戸大橋線での途中停車

児島から設定するのは、多度津起点の土讃線でも、本州から四国へは飛行機でなく瀬戸大橋線で入ることも重要な要素だからです。

瀬戸大橋線の途中、島内と瀬戸内海上でそれぞれ停車して瀬戸大橋からの眺望を味わうのも列車秘境体験の一つです。

(2)坪尻

四国に2駅だけのスイッチバックで、15分程度の停車が望まれます。

(3)小歩危

大歩危駅に比べて日の当たらない駅ゆえに判官贔屓で、下車体験に組み入れます。

(4)土佐北川駅

1986年まで大杉-土佐北川は別路線でした。

(旧)大王信号場と(旧)土佐北川駅を統合して、新たに土佐北川駅が現在の、穴内川の鉄橋上に移転しました。

鉄橋上の駅は珍しく貴重です。

鉄橋の脇に歩道があり、ここを渡るのも思い出に残ります。

(5)新改駅

坪尻駅と並ぶスイッチバック駅ですが坪尻よりも通過の機会が少ないため、新改の下車体験は一層貴重です。

長い客車編成時代の、長い行き止まり線路を見てみる絶好の機会です。

(6)斗賀野駅

かつては本数の多かった石灰石の貨物線の遺構の線路跡を見学します。

(7)多ノ郷駅

斗賀野駅同様、貨物線遺構の線路跡見学です。

(8)安和駅

土讃線では貴重な海の見える駅で解放感に浸ります。

(9)川奥信号場

若井駅を過ぎて、川奥信号場で予土線土佐くろしお鉄道が分岐します。

分岐地点で、これからループ線で降りた後の線路が見られるのは貴重です。

(10)川奥信号場-荷稲の間

窪川から予土線でなく土佐くろしお鉄道宿毛方向に進むのは、ループ線を降りてから停車し、先程停まった山の中腹、川奥信号場を列車内から見上げて線路配置を知るためです。

そこに予土線定期列車が通過する演出が重なれば最高です。

土佐くろしお鉄道土讃線よりさらに乗車機会が少ない地域になるので今回、宿毛まで設定し、同時に四国縦貫の満足感を高めるものです。

 

以上、勝手な思いつき企画ですが、土讃線活性の一策になれば幸いです。

 

※写真は本文と無関係です。