平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

JR北海道と日本航空共同企画「HOKKAIDO LOVE!ひとめぐり号」2023年版を見る

札幌起点で千歳・石勝・根室・釧網・石北の各線を経由する旅行会社5社の5コース

JR北海道日本航空は「HOKKAIDO   LOVE!ひとめぐり号」、コンセプト「ひとつの列車で、ひとめぐり。北海道」の企画、運行を4月24日に共同リリースしました。

JR北海道日本航空とが「空と陸の連携」により、北海道の地域活性化に資する取り組みと謳われています。

2021年秋から始まり、今回が第3回目で、日本航空の客室乗務員が企画段階から携わり、独自の列車内アナウンス、ふるさとメッセージの紹介等を行ないます。

「HOKKAIDO   LOVE!」の英文字の、HOKKA「I」DO、 「 LOVE」の5文字は赤色で、「I LOVE」をなぞっています。

 

旅行会社5社によるツアー扱いで、2023年9月29日から10月30日までの間、列車乗車基準では3泊4日間、計5回の実施です。

列車でのコース概略と各コースの特徴は以下のとおりですが、札幌起点で千歳・石勝・根室・釧網・石北の各線を経由し、261系5000番台「ラベンダー」または「はまなす」編成への乗車は共通しています。

 

【第1回目 9月29日~10月2日 阪急交通社】★全5日間。知床斜里泊は唯一

札幌→釧路(泊)→知床斜里(泊)→旭川(泊)→富良野→札幌

 

【第2回目 10月6日~10月9日 JTB】★全6日間。富良野泊は唯一

札幌→釧路(泊)→網走(泊)→旭川富良野(泊)→札幌

 

【第3回目 10月13日~10月16日 クラブツーリズム】★全4日間。根室経由は唯一

札幌→釧路(泊)→根室→釧路(泊)→網走(泊)→札幌

 

【第4回目 10月20日~10月23日 ジャルパック】★全5日~6日間。函館線、石北線を先に回るコースと摩周泊は唯一

札幌→網走(泊)→摩周(泊)→帯広(泊)→札幌

 

【第5回目 10月27日~10月30日 読売旅行】★全4日~5日間。帯広泊は唯一

札幌→帯広(泊)→網走(泊)→旭川(泊)→札幌

 

前回は根室→釧路がバスだったほか、浜小清水泊→翌朝は知床斜里発、旭川泊→翌朝は富良野発のパターンがありました。

今回は釧路-根室の往復が列車であることと、宿泊最寄り駅と翌日列車の乗降駅を同一にしたことが特色です。

前回の旅行会社3社に対して、今回は阪急交通社と読売旅行が加わっています。

価格は3コースが139,000円~300,000円の範囲ですが、残2コースは4月24日の共同リリースの中では未記載でした。

 

以下は筆者の意見提案です。

前回の、稚内富良野(泊)→登別(泊)→函館のコースが今回、なくなりました。

2泊3日で、札幌が始発・終着でない唯一のコースでした。

JR北海道の事情か、日本航空稚内発着便がないからか、利用状況か、利用者の声か、目的地域側の事情か、販売価格(17万円~55万円)か、札幌が起終点の方がよいと考えたか、どのような背景だったのでしょうか。

いずれにしても稚内へは宗谷線で列車移動し、稚内宿泊後、翌日は旭川へ列車移動またはオホーツク海沿い、日本海沿いでバス移動の考え方もあります。

 

今回は5コースすべてが千歳・石勝・根室・釧網・石北・函館の各線経由を基本とし、宿泊先の下車駅で翌日、同駅から乗車するのも特徴ですが、稚内と函館の宿泊コースも企画してほしいと思います。

具体的な提案コースは以下①②のとおりです。

①【稚内経由コース】

札幌→稚内(泊)→旭川→網走(泊)→釧路(泊)→札幌

②【函館経由コース】

札幌→小樽→長万部→函館→道南いさりび鉄道木古内→函館(泊)→東室蘭→苫小牧→追分→帯広(泊)→釧路→網走(泊)→札幌

 

次の③は、上記コースを前提としない内容です。

③【函館-稚内 北海道縦貫コース】

札幌→東室蘭→函館(泊)→東室蘭→札幌→旭川(泊)→稚内(泊)→札幌

 

①と②により、北海道の路線で組み入れなかった路線区間留萌線札沼線日高線室蘭線追分-岩見沢だけで、ほかはすべて組み入れたことになります。

路線拡大により選択肢と楽しみが増えます。

列車移動自体を楽しむ趣旨ですから路線は幅広い方がよいと考えます。

今回の第4回目と第5回目のコースは、宿泊先は別として、富良野線根室側に寄らない意味では、基本的な経路で組まれています。

ここに①稚内コース、②函館コースを入れれば鉄道乗車路線に幅が生まれ、人気が高まるのではないかと思いますが、コースに組まれなかった結果を受け止めると、そうでもなかったのでしょうか。

 

③の「函館-稚内 北海道縦貫コース」は釧路、網走方面でなく、北海道の鉄道を南から北まで縦貫体験するものです。

根室とともに稚内の最果てに向かう列車体験は、ほかでは得られない価値があります。

釧路―根室旭川稚内は、他の区間に比べ列車乗車の機会が少ない分、貴重なものです。

勝手な提案ですが、今後の参考になれば幸いです。

 

※写真は本文と無関係です。