「ホリデー快速おくたま」特急化でJR東日本はホリデー快速を全廃と予測
JR東日本は首都圏の各方面に「ホリデー快速」を設定していました。
定期旅客列車が走らない区間にも設定されていたことや、特急編成で快速の種別だった列車もあり、青春18きっぷ利用者からも愛好されていました。
しかし徐々に縮小し始め、列車の廃止または特急格上げにより、現在残っているのは「ホリデー快速おくたま」だけとなりました。
愛称は「ホリデー快速おくたま」であっても、下り新宿発列車(上りは東京終着)は青梅止まりで、奥多摩へは青梅で別の「ホリデー快速おくたま」に乗り換えとなります。
新宿側から見ると「ホリデー快速おくたまリレー」の実態です。
一方、新宿-奥多摩の直通便宜を図るため、臨時特急「おうめ93・94号(新宿・青梅奥多摩号)」を運転する日があります。
車両はE257系5両編成、全車指定席ですが、運転日は限られています。
「ホリデー快速おくたま」は今後ともE233系により青梅接続(乗り換え)により現在の運転方法で運転されていくでしょうか。
以下は、JR東日本の立場で考えた筆者の勝手予測です。
毎回のことですが何の根拠もない想定なので予めご了承ください。
【結論】
「ホリデー快速おくたま」を特急「おうめ(新宿・青梅奥多摩号)」に格上げする。
【理由】
〇 新宿-奥多摩の休日の直通行楽需要はあること。
〇 現在の「ホリデー快速おうめ」相互の青梅乗り換えは奥多摩直通でないため、批判を受けやすいこと。
〇 営業施策的に新宿―奥多摩直通は特急で行ないたいこと。
〇 中央線E233系での、青梅での編成分割による付属編成4両での奥多摩直通は行ないたくないこと。
〇 「ホリデー快速おくたま」の特急化により、「ホリデー快速」はすべて特急となり、快速扱いに区切りがつけられること。
【特急編成の充当 (1)E259系充当の可能性は?】
JR東日本は2023年3月24日付けニュースリリースで、特急「成田エクスプレス」の車両デザインをリニューアルすると公表し、「空港アクセス特急に限らない多様化したご利用目的に合わせた都市間輸送特急」化を謳っています。
正面貫通扉や車体側面のロゴを「N’EX」から「SERIES E259」に変更するるのはその象徴です。
背景には新型コロナによる海外旅行減による「成田エクスプレス」の利用減があったと見られます。
しかし2023年ゴールデンウィーク(同年4月28日から5月7日まで)の利用状況によると、「成田エクスプレス」千葉-成田空港は対前年比497%で、「はるか」日根野-関西空港の同1,235%に次ぐ大きな伸びとなりました。
拙ブログ3月25日付け「E259系デザイン変更に込められたJR東日本の趣旨を読む」でも触れましたが、以前の「マリンエクスプレス踊り子」のような他地区進出が考えられます。
ただしE259系が「ホリデー快速おくたま」特急化により充当される可能性はほとんどないと見られます。
通勤型電車で運行していた列車をA特急料金相当の車両に振り替えるには飛躍しすぎます。
6両編成で座席定員はありますが、4両編成ワンマン化区間にグリーン車付きでの需要が見込めるとも思えません。
【特急編成の充当 (2)E257系充当の可能性は?】
E257系は定期「踊り子」「草津・四万」「あかぎ」の全てと、「さざなみ」「わかしお」の半数以上、「しおさい」のごく一部で運用しています。
また、2023年春の臨時特急充当列車には、「あずさ」「踊り子」「草津・四万」「日光」「きぬがわ」のほか、「いず」「おうめ」「花咲く大藤まつり」「藤の花ライトアップ」「花咲くかまくらあじさい」「あやめ祭り」「新宿わかしお」「新宿さざなみ」「さわら・かしま」「マザ―ファーム」「日光東照宮春季例大祭」があり、まさに多方面への汎用型車両です。
このため余剰はほとんどないと思われます。
【特急編成の充当 (3)253系充当の可能性は?】
筆者の想定結論は253系の充当で、特急「おうめ」の土曜・休日2往復設定の恒常化です。
253系化による6両編成、全車普通車は、青梅線奥多摩側の輸送実態(最大6両編成まで。グリーン車需要は低い)とも一致するからです。
本数は2往復です。
JR東日本側の考え方の流れとして、
〇 東武は新型「スペーシアX」の話題で盛り上がっている中で、JR東日本がその中に特急「日光」「きぬがわ」で入り込むにはE259系が適当なこと。
〇 東武特急「スペーシア日光(きぬがわ)」個室設備に対し、普通車のみの253系では差があったが、E259系化でグリーン車付きとなり、「スペーシア」とのバランスが保たれること。
〇 E257系よりも1両増で輸送力が増えること。
〇 E233系「ホリデー快速おくたま」の奥多摩側4両3往復、延べ12両分と、特急「おうめ」253系6両2往復、延べ12両分とで、通勤型・特急型の相違はあるが延べ輸送両数としては一致すること。
以上ですが、いかがでしょうか。
2024年春以降の青梅線臨時列車、「ホリデー快速おくたま」と「おうめ(新宿・青梅奥多摩号)」の公表を待ち望みます。