平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

JR四国8000系リニューアル コンセントは自由席の全席にも設置を

8600系・2700系・8000系はすべてコンセント付きとする方が、JR四国特急全体のイメージが向上する

JR四国は5月22日付けニュースリリースで、8000系特急電車の全車両を2027年度までにリニューアルすることを発表しました。

主なリニューアル内容として、

〇 コンセントをグリーン席と指定席は全席に、自由席は壁側に設置。

〇 グリーン席に電動リクライニングとフットレスト、読書灯を設置。

〇 車椅子フリースペースを5号車(主に「しおかぜ」用、岡山側先頭車)に設置。

〇 すべてのトイレを洋式化。

〇 照明はLED間接照明で、天井面のほかに頭上の荷物面も照射し、室内全体が明るく開放的に感じられるように演出。

〇 車体の配色は8600系と共通化

〇 老朽化した電子機器等の更新。

〇 費用は総額22億円。

などがあります。

 

8000系は基本が「しおかぜ」用L編成5両と、同「いしづち」用S編成3両で8両編成を組成し、全6編成48両あります。

1992年から1998年の新製で、2004年から2006年に、グリーン席と指定席を対象に1回目のリニューアルが行なわれています。

 

8000系は新製後30年を経過しており、2027年度のリニューアル終了年度時点では経年29年から35年となります。

JR四国は、8600系新製による8000系廃車よりも、8600系新製を中断して8000系リニューアルによる継続使用を当面の方向性としたものかと見られます。

 

今回の2回目のリニューアルで気になったことは一点で、自由席のコンセントを全席ではなく壁側設置にしたことです。

JR四国は1回目のリニューアルの際にも自由席は対象外とした経過があります。

2回目の今回は、車内のリニューアルは自由席も対象としたものの、コンセントは指定駅と同じ全席設置にはしませんでした。

経費の節減と、指定席と自由席とで差をつけたものと思われます。

 

一種の見識ではありますが、自由席も全席コンセント付きとした方がJR四国にとって得策ではないでしょうか。

8000系リニューアル完了後、8600系、2700系(2600系を含む)、8000系の3形式がすべてコンセント付きになれば、それを大きくPRすることもでき、四国特急全体の特急列車イメージは向上すると考えます。

岡山-松山の「しおかぜ」、高松-松山「いしづち」、岡山-高知「南風」、高松-高知「しまんと」、四国の主力4特急すべての特急列車は全席コンセント付き、予讃線土讃線瀬戸大橋線の高松・岡山発着特急はコンセント付きと案内することができます。

少なくとも「8600系と2700系の全席と、8000系のグリーン席・指定席はコンセント付き」または「8600系、2700系、8000系(自由席を除く)はコンセント付き」とは効果が違います。

 

一方、同じ高松発着の高徳線うずしお」は16.5往復中、キハ185系「うずしお9・32号」1往復以外の15.5往復はすべてコンセント付きとなっています。

うずしお」のコンセント付き列車比率は約94%です。

 

キハ185系は1986年から1988年の新製で、8000系リニューアル終了時の2027年時点では経年約40年となります。

徳島発着の徳島線「剣山」と牟岐線「むろと」の運用を持ち、高松運転所所属のため「うずしお9・32号」はキハ185系となっています。

 

185系へのコンセント設置は車両数と経年を考慮すると得策ではないと思われますので、ここでは視点、方向性を変えて「うずしお9・32号」は高松発着の特急唯一の懐かしい国鉄型特急列車であることをPRしてはどうでしょうか。

高徳線うずしお」のコンセント100%化は185系の後継車に委ねることになりますが、それはまた別の機会に。

 

※写真は本文と無関係です。