平行普通列車

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9割以上の市民が利用しない?秋田内陸縦貫鉄道の利用促進策を考える

市民の9割以上が利用しないから支援費減額だけで進むのでしょうか?

秋田魁新報、2024年5月17日付け「仙北市秋田内陸縦貫鉄道への支援減額へ 田口市長『公共交通機関の役割薄れている』」を拝見しました。

記事の中から一部を引用させていただきます。

 

(以下引用)

秋田県仙北市は16日、秋田内陸線を運営する秋田内陸縦貫鉄道北秋田市)への支援を減らす意向を明らかにした。田口知明市長は市議会全員協議会で、9割を超える市民が内陸線に「乗車しない」と回答した2022年の意識調査の結果などから、「人口減少が進み、公共交通機関としての役割が薄れている。今後どのような形で支援を継続すべきか見直す時期に来た」と説明した。

(以上引用)

 

秋田内陸縦貫鉄道(以下、「秋田内陸線」)は、角館-戸沢が仙北市鷹巣-阿仁マタギ北秋田市内を走り、仙北市は約4割前後の距離数を占めます。

仙北市において、9割を超える市民が秋田内陸線に乗車しないとの意識調査結果から、公共交通機関としての役割が薄れているので支援額を減らすという内容です。

 

市民の9割以上が乗らないから支援の意義が薄いという空気感

「公共交通機関としての役割が薄れている。今後どのような形で支援を継続すべきか見直す時期に来た」との文面を見ると、秋田内陸線に対し、1割に満たない人しか乗らない鉄道では支援の意義が薄れた、今回は減額措置だが、今後は支援自体を見直す空気感が感じられます。

費用対効果がないということでしょう。

秋田内陸線に乗ろうと啓発したところで、9割以上が乗らない以上、何をしても効果がないと見放しているようにも思います。

沿線住民や沿線企業などとともに、公共交通機関秋田内陸線の利用を促進しよう、盛り上げようという姿勢が感じられないのは残念です。

9割以上が乗らない数値の部分ばかりが拡大し、それが悪循環したまま、鉄道の役目は終わったという将来見通しのない方向に進むだけのように思われます。

鉄道利用の促進は鉄道側で考えよ、自治体は費用面で支援しているのだからということで話は終わりなのでしょうか。

 

秋田内陸線の利用促進策を考える

秋田内陸線側は支援費減額をどう捉えているでしょうか。

支援費が年々減額されていく空気の中で、どのように全体収入、鉄道利用を増やそうとしているのでしょうか。

 

仙北市は、秋田内陸線に対し、支援費を見直すというだけでしょうか。

沿線の人が乗らないなら、県庁の秋田市をはじめ、関東方面、東京などから秋田内陸線に人を呼ぼうという企画、アイデア秋田内陸線北秋田市とともに協議し、実行していこうとする姿勢が必要ではないでしょうか。

 

以下、思いついたまま秋田内陸線の利用促進策を書かせていただきたいと思います。

 

〇 秋田内陸縦貫鉄道の路線愛称を「秋内線」(あきないせん)として親しみを抱かせる

→ 秋田内陸縦貫鉄道秋田内陸線ではあまりに硬すぎます。

→ 秋田と内陸の頭文字をとって、「秋内線」(飽きない線)です。

 

〇 急行「もりよし」を観光列車(リゾート列車)化する

→ 五能線リゾートしらかみ」の秋田内陸線版のような列車に仕立てます。

→ 「もりよし」を乗ってみたい列車として、沿線以外の地域からも人を呼ぶ列車に仕立てます。

「秋田マタギ号」「笑EMI」「秋田縄文号」の3種それぞれに個性、魅力を持たせます。

→ アテンダントの乗務、列車内での企画により雰囲気を盛り上げます。

→ 停車駅では一定時間停車し、駅付近の周遊、飲食等の時間を設定します。

それにより、現ダイヤよりも所要時間は延びます。

→ ホームページでの情報を豊富にする

現在の秋田内陸線ホームページでは、どの駅に何があるのか、どのような駅なのか、店舗はあるか、案内所はあるか、駅員や地域案内する人はいるか、駅付近で飲料購入、飲食は可能か、駅から観光地までの所要時間はどうか、徒歩では遠ければレンタサイクル・バス・タクシー等の整備はあるかなどの情報が不足していると感じます。

駅ごとに特徴など、途中下車したくなるような情報を掲出してほしいと思います。

〇 阿仁合では、駅のレストラン・カフェ店と一体で「もりよし」到着時間に合わせ、飲食物や土産品等を購入できる態勢づくりをする

→ 定休日での対応も考慮する

〇 秋田内陸線ホームページの「秋田内陸線の四季」全24枚を、各駅と列車内に掲示する

〇 秋田内陸線の車両も掲出する

 

秋田駅から秋田内陸線日帰り循環コースを設定する企画

県庁所在地の秋田から秋田内陸線を「もりよし」乗車で体験していただく企画です。

列車時刻の「:」は省略させていただきます。

◆コース① 秋田→奥羽線鷹巣秋田内陸線→角館→秋田新幹線→秋田

【列車事例その1】

秋田613発→奥羽線普通列車鷹ノ巣739着→鷹巣810発→秋田内陸線普通列車阿仁合910着、915発→急行「もりよし1号」→角館1027着、1040発→秋田新幹線「こまち5号」→秋田1125着

【列車事例その2】

秋田1249発→奥羽線特急「スーパーつがる1号」→鷹ノ巣1254着→鷹巣1440発→秋田内陸線急行「もりよし3号」→角館1641着、1658発→秋田新幹線「こまち27号」→秋田1812着

 

◆コース② 秋田→秋田新幹線→角館→秋田内陸線鷹巣奥羽線→秋田

コース①の逆回りです。

【列車事例】

秋田1007発→秋田新幹線「こまち8号」→角館1054着、1105発→秋田内陸線急行「もりよし2号」→鷹巣1307着→鷹ノ巣1405発→奥羽線「スーパーつがる2号」→秋田1512着

 

東京から秋田内陸線五能線を一体化した周遊企画

秋田新幹線で秋田へ向かう際、まず角館で下車してもらうよう、角館の魅力を伝え、角館見学が終わったら秋秋田内陸線阿仁合鷹巣へ向かうように誘発したいものです。

東京や仙台方面からの場合、秋田内陸線の乗車だけではなかなか足が向きにくいかもしれません。

しかし五能線リゾートしらかみ」には東京からも乗りに行きます。

車窓と列車の両方に対する満足感ゆえと思います。

そこで秋田内陸線五能線を組み合わせた列車旅行企画はどうでしょうか。

コース、時間は以下のとおりです。

 

◆コース③ 東京→秋田新幹線→角館→秋田内陸線鷹巣東能代五能線弘前→青森

【列車事例】

東京732発→秋田新幹線「こまち5号」→角館1040着、1105発→秋田内陸線急行「もりよし2号」→鷹巣1307着→鷹ノ巣1405発→奥羽線特急「スーパーつがる2号」→東能代1427着、1459発→五能線リゾートしらかみ5号」→弘前1854着→青森1938着

 

◆コース④ 青森→弘前五能線鷹巣秋田内陸線→角館→秋田新幹線→東京

【列車事例】

青森809発→弘前848発→五能線リゾートしらかみ2号」→東能代1219着、1246発→奥羽線普通列車鷹ノ巣1315着→鷹巣1440発→秋田内陸線急行「もりよし3号」→角館1641着、1658発→秋田新幹線「こまち38号」→東京2004着

 

秋田内陸線は明日も走り続けます」

秋田内陸線ホームページの末尾に以下のようなフレーズがあります。

 

秋田内陸線は今日も元気に走っています。

明日も走り続けます。

応援してくださるすべての皆さまのために。

 

明日も走り続けるために、秋田新幹線「こまち」を角館で下車後、秋田内陸線に向かう知恵、企画を出し合い、利用を増やすよう秋田内陸線の奮起に期待します。

 

(※ 記載にあたり、秋田魁新報、2024年5月17日付け「仙北市秋田内陸縦貫鉄道への支援減額へ 田口市長『公共交通機関の役割薄れている』」を一部引用及び参考にさせていただきました。)

 

※ 写真は本文と無関係です。