平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

京成3200形 8両編成時の固定編成化と4+4、2+4+2の組成方式を考える

京成は今後、3200形4両編成単位のみの新製、6連は4+4、8連は2+4+2の形で進むのか?

京成3200形については、2024年5月22日付け、拙「京成3200形は6連を4両+2両、8連を4両+4両で組成するか」で触れさせていただきました。

tairayukiblog.hatenablog.jp

 

京成3200形6両が7月14日に、日本車輌製造豊川製作所から出場したことが話題になっています。

多くの情報から、出場時の連結順序は、3203-3202-3201-3206-3205-3204となっていて、3201と3205は成田空港側の運転台付き先頭車、3204は京成上野側の運転台付き先頭車、3202・3203・3206は中間車でした。

出場時の3205-3204の連結部を見ると、運転台側先頭車の幌は成田空港側3205にあって、京成上野側3204側にはありませんでした。

従って、3200形の先頭車の幌は成田空港側に装備とみられます。

 

3200形の組み換え編成順序の想定

今回の3200形6両は、3201~3204の4両第一編成と、3205~3208の4両第二編成の構成を前提とした上で、京成上野側の編成位置にあたる3207と3208の新製は後回しとして、3201~3204の4両に、成田空港側3205と3206の2両を加えての6両での新製及び6連による準固定編成的な組成とみられます。

本線走行時は、(成田空港側)3205-3206-3201-3202-3203-3204(京成上野側)の車両順序で、運転台付き3201が中間車に位置するのはほぼ確実と思われます。

 

3200形は4両固定編成(2両単位で組み換え可能)のみで進む?

今回の3200形6両編成を見て、あらためて6両の固定編成での新製はないという京成の姿勢を実感します。

3200形の6両編成では中間に1両、運転台付き車両があることが現実となりました。

今回の6両では、運転台付き車両は成田空港側から3両目に位置します。

 

仮に、この次の3200形が同じ6両での構成、車両番号は3207~3212として、4両+2両の形で新製されるならば、(成田空港側)3209-32910-3211-3212-3207-3208(京成上野側)の車両順序で、運転台付き3212が中間車に位置すると思われます。

中間運転台車両は、今回の3201、成田空港側から3両目の位置から、4両目に変わり、運転台は京成上野側に位置すると思われます。

 

3200形の8両編成の組み方

3200形の8両編成の組成にあたっては3500形と同様に、4両編成を2両+2両にいったん分割し、その間に4両固定編成を入れる、2両+4両+2両での組成もほぼ確定的と思われます。

これは、運転台のある側同士で連結すると、両方に転落防止幌のない形となって線路転落の可能性があるため、片側だけでも転落防止幌のある車両での組成と考えられます。

 

仮に3200形が、JR西日本のような先頭車正面への転落防止幌を設置すれば、2両+4両+2両での組成で手間をかける必要はなく、単純に4両+4両の構成で楽になるのですが、先頭車正面への転落防止幌設置は外観の見栄え上、好ましくないという見解と思われます。

 

今後の新製が4両編成単位の3200形だけで進む場合に、気になる点

今後、3100形の8両固定編成思想を見直して、4両編成単位のみの3200形で進む場合、以下の点が気になります。

 

◆ アクセス特急のような8両編成でも、2両+4両+2両の構成を貫くのか?

3200形は、「人や環境にやさしいフレキシブルな車両」で、編成両数を柔軟に変更できることがポイントの形式です。

その結果として3200形が今後、アクセス特急のように8両編成とわかっている列車であっても、2両+4両+2両の構成を貫くのでしょうか。

その際、都営地下鉄浅草線側と京急側から、8両編成での運行と決まっているアクセス特急エアポート快特)に、中間に2両の運転台がある3200形が乗り入れてくることに対しての、意見・要望、乗客からの不満や苦情や要望は出ないでしょうか。

都営浅草線が5500形8両固定編成、京急が1000形8両固定編成で京成に乗り入れてこようと、京成としては3200形8両編成が都営浅草線京急に乗り入れる際、我が道を行く2両+4両+2両の構成で進められるのでしょうか。

3号車と6号車にくる中間運転台の存在により、その車両ではそれぞれ10席分の座席減、1編成では20席以上の座席が減る3200形に、都営浅草線京急はもとより、京成利用者からも不満は出ないでしょうか。

 

京成に4両編成列車自体はどの程度必要か?

そもそも京成にとって、4両編成が必要な路線や時間帯はどの程度あるのでしょうか。

京成金町線千葉線千原線東成田線芝山鉄道)では4両編成があるものの、それ以外は6両または8両編成であり、京成全体から見ればごく一部です。

しかし将来の輸送動向はどう変化するかは不透明であり、今後の利用状況によっては8両から6両に、6両から4両に減車する可能性、逆に4両から6両に、6両から8両に増車する可能性がないとはいえません。

京成船橋で遠くに霞める東武野田線の6両編成が近々、全編成5両化する現実等も考え合わせたでしょうか。

 

いずれにしても4両単位で2両単位に組み換えられる3200形が今後の京成にとっては適当であり、中間に運転台が来るのはやむを得ないという割り切りが感じられます。

 

ただそれを京成の8両編成、6両編成の利用者は、とくに座席の減に対して理解するか。

都営地下鉄京急側が理解するか、利用者の混乱や苦情はないかどうか。

少なくとも8両固定の都営と京急の編成に比べ、2両の運転台付きの車両により利用者の着席率が減るリスクは伴います。

 

◆ 新京成の80000形の後継車も中間運転台付きの6両か?

新京成の京成合併により、3100形と共通思想の6両固定の新京成版80000形も今後、3200形4両思想の内容に変わることは必須です。

その際は、京成松戸線であっても京成の車両ということで、3200形思想により中間に1両、運転台付き車両になってくるでしょうか。

 

当面は未使用とわかっていても、運転台付き車両を中間に1~2か所設けることは、運転台のない中間車2両を造るよりも長期的視野から効率的、経費節減、維持管理等、総合的に考えて得策なのでしょうか。

当面は未使用?の運転台付き車両新製費と、通常の中間車新製費との経費では、さほどの経費の差、維持管理の差はないでしょうか。

今後の京成3200形の6両・8両編成で毎回、常に中間運転台のある編成は、はたして経営にプラスに働くのでしょうか。

3200形増備後の状況を見守りたいと思います。