平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

「ひかりレールスターはなぜ1本だけ存続?」の記者疑問への自己流回答

山陽新幹線ひかりレールスター」1本の設定疑問の回答を自分流に考えてみました

産経新聞、2024年8月22日付け、「一世風靡した「ひかりレールスター」が存続危機 車内環境充実も「こだま化」で一日1本」の記事を拝読しました。

記事の最終部分が印象に残りましたので、その箇所を引用させていただきます。

 

(以下引用)

山陽新幹線で「ひかりレールスター」の名で運行されているのは一日1本だけで、始発の新下関を午前6時11分に出発し、終点の岡山には同8時23分に到着する。新下関の隣の厚狭を通過するほかは各駅に停車。後続の「のぞみ」4本に途中で追い抜かれるダイヤが組まれており、運用形態は「こだま」とほぼ変わらない。

もはや時代遅れとなってしまったにもかかわらず、ほそぼそと運行を続ける「ひかりレールスター」。産経新聞の取材に対し、JR西は「近年のダイヤ改正で『のぞみ』をより多く運転できるダイヤにした結果、8両で運転する山陽新幹線完結の「ひかり」が減少。結果として現行ダイヤにおいて、定期列車で『ひかりレールスター』として運転する本数は1本となった」とだけ答え、なぜ1本だけ存続させているのかとの問いには答えなかった。

(以上引用)

 

「なぜ1本だけ存続させているのかとの問いには答えなかった」

筆者が代わってお答えさせていただくとすれば

「なぜ1本だけ存続させているのかとの問いには答えなかった。」という文面で記事は終わっていますが、この問いは誰もが感じる自然な疑問です。

この投げかけに対するJR西日本の回答が得られなかったようなので、いささか僭越ではありますが、JR西日本に代わって筆者がお答えさせていただくとしたら、以下のようになります。

都合上、JR西日本側の考え方を列記しながら「1本だけ存続」の問いに答える形としました。

なお、内容は筆者の勝手な想像であり、何の根拠もありませんので、予めご了承ください。

 

ひかりレールスター」の愛称を残しておきたかったからと想定します

→「ひかりレールスター」700系を現在16編成保有しているが車内設備、とくに4人用個室設備は独自のサービスであり、誇りともなっている。

→700系「ひかりレールスター」編成がある限りは、この列車愛称を少しでも長く残しておきたい。

→700系のほとんどは「こだま」運用だが、「こだま」ではなく「ひかり」として、「ひかりレールスター」の設定があってこそ意義がある。

→「ひかりレールスター」の愛称を残しておくためには、たとえ片道1本だけでも山陽区間のみの「ひかり」を設定する必要がある。

東海道・山陽新幹線では、1駅でも通過する駅があれば「ひかり」を名乗れる。

→山陽区間のみの定期「ひかり」は、下り新大阪6時06分発博多行き「ひかり591号」、上り博多20時52分発新大阪行き「ひかり592号」、新下関6時11分発岡山行き「ひかり590号」の3列車になる。

→「ひかり591・592号」は、「のぞみ」運用との兼ね合いで16両編成のN700系を充当するため、「ひかりレールスター」は充当できない。

(ちなみに「ひかり591号」の通過駅は新尾道と厚狭の2駅のみ。)

新下関6時11分発岡山行き「ひかり590号」だけが、「ひかりレールスター」として愛称を使うことができる。

→仮に、「ひかり590号」の新下関発時刻を6時05分とすれば、厚狭駅にも停車して新下関-岡山間が各駅停車の「こだま」になるが、1駅だけ通過することにより「ひかりレールスター」の愛称を残しておくこととした。

→「ひかり590号」の1駅通過ならば厚狭のほか、新岩国、東広島、新尾道などが主な通過駅候補になる。

→2023年度 区間別平均通過人員(輸送密度)では、新大阪~岡山92,248人、岡山~広島71,921人、広島~博多44,710人の状況となっている。

→上記3区間では平均通過人員の少ない広島~博多で通過駅を選ぶこととし、乗車人員からみて新岩国または厚狭が候補となる。

新岩国は「のぞみ2号」の通過待避駅として、停車した方がダイヤ設定上、望ましい。

新岩国駅は1975年の山陽新幹線開通時からの設置だが、新幹線としての厚狭駅は1999年で歴史が浅い。

→以上を勘案して、厚狭駅を「ひかり590号」唯一の通過駅とすることで「ひかりレールスター」として、たとえ1本であっても存続する。

 

以上が今回の「1本だけ存続」回答の想定です。

長すぎる流れではありますが、新聞記事の疑問回答になったでしょうか。

 

500系引退、700系残存時の想定話

以下は、2027年度予定の500系引退後の余談で、これも想定話です。

 

JR西日本は、500系と併せて700系全16編成も老朽化により引退させる方針となっている。

500系の2027年度引退後の時点でも700系の一部編成は残る。

500系全廃時点で700系運用も少なくなるが、「ひかり590号」が継続する限りはこの列車を700系「ひかりレールスター」として設定する。

→「ひかり590号」の設定が見直された際は、山陽「ひかり」の臨時列車や団体企画列車で「ひかりレールスター」を設定する。

→「ひかりレールスター」で通してきた経過から、700系「こだま」を単に「レールスター」としてPRしていく方法は行なわない。

 

以上が500系無きあとの700系「レールスター」名称の存続関連の想定です。

 

筆者の勝手な想定話は今回を含め、これまでにも的外れになるケースが多々ありました。

今回もその節はご容赦ください。

 

(※ 筆記にあたり、産経新聞、2024年8月22日付け、「一世風靡した「ひかりレールスター」が存続危機 車内環境充実も「こだま化」で一日1本」の記事を一部引用させていただきました。

繰り返し恐縮ですが、本件はJR西日本側の意向とは一切無関係ですので申し添えます。)

 

※ 写真は本文と無関係です。