京成・新京成・芝山鉄道もフリー区間に加えて従来と同価格は素晴らしいこと
千葉県内のJR線と主な私鉄、第三セクター鉄道、東京湾フェリー等に2日間乗り放題の 「サンキュー♥ちばフリーパス」に、今回から京成・新京成・芝山鉄道もフリー区間になり、しかも価格は従来と同額(3,970円、小人1,980円)です。
「サンキュー♥ちばフリーパス」には、利用者への配慮が多くみられ、使い勝手に優れた切符です。
今回は、「サンキュー♥ちばフリーパス」の特徴、利用者への配慮の点を中心に見てみたいと思います。
以下、順不同で列記します。
〇 京成・新京成・芝山鉄道の3鉄道を新たに加えて、価格は従来同様で設定し、値上げを避けたこと。
〇 千葉県内各駅と久里浜駅のJR指定席券売機購入を基本に、「サンキュー♥ちばフリーパス」を設定したほかに、東京都区内からも「サンキュー♥ちばフリー乗車券」(4,790円、小人2,390円)として設定し、千葉県に入ってから購入する必要がないこと。
〇 小人は、「サンキュー♥ちばフリー乗車券」でも青春18きっぷ1枚の単価(2,410円)より安価なこと。
〇 9月1日から10月31日までと、2025年1月4日から2月28日までの間の全日連続2日間有効で、土曜・休日のみ使用可能という制約がないこと。
〇 1か月前から乗車当日まで購入でき、前日までに購入という制約がないこと。
〇 JRと京成の有料特急は特急券のみの別購入で乗車可能であり、乗車券の別購入は必要ないこと。
〇 東武・東京メトロ・東葉高速鉄道・千葉都市モノレール等、乗車対象外路線は一部にあるが、JR東日本と千葉県の大手私鉄、京成とが連携協調した姿勢は貴重であること。
〇 茨城県と群馬県でもすでにJR東日本と私鉄との連携切符(ときわ路パス、ぐんまワンデーローカルパス)があるが、千葉県の「サンキュー♥ちばフリーパス」は、毎日利用可、2日間有効、東京都区内での購入可の点でとくに秀逸であること。
〇 「サンキュー♥ちばフリーパス」のJR東日本と京成との連携が千葉県の鉄道全体の協調であり、今後の近隣県への鉄道相互の連携によるフリー切符普及の足掛かりとしてつながっていく前例見本となること。
→ 具体的には神奈川・埼玉・栃木の各県で、JR東日本と大手私鉄との連携による「サンキュー♥(かながわ・さいたま・とちぎ)フリーパス」への拡大を期待します。
2日間で全線に乗れる?
車窓にこだわらず、夜や早朝も乗車すれば可能です。
小湊鉄道といすみ鉄道の乗り継ぎ、久留里線上総亀山までの往復がポイントです。
また、他県と隣り合う境界の駅、舞浜、市川、南流山、天王台、十二橋、矢切、国府台までの往復、東京湾フェリーも、それぞれ本数はあるものの、折り返し時刻が難題で、ちょうどタイミングよく帰路の列車が来るパターンにはなかなかなりません。
本数的には、鹿島線十二橋へ行ってからすぐに戻る上下列車計画が頭を悩ませました。
逆説的に言えば無理に2日間で全線に乗ろうとせず、たとえば外房・内房線側と、総武・成田線側とを分け、一部は次回の2025年1月~2月に見送って余裕を持つ方がよいかと思います。
以上の利点から「サンキュー♥ちばフリーパス」での千葉県の鉄道乗車の利用促進につながることを期待します。