今後のホームドア設置を機に横須賀線と湘南新宿ラインのグリーン車乗車位置を統合してはどうか?
昨日の拙「2025年春からの常磐緩行線ワンマン運転と快速線ホームドア計画をみる」の関連編です。
今回は、横須賀線のホームドアの話です。
横須賀線東京-逗子のホームドア整備は2031年度よりももう少し遅れるかと思われます。
拙ブログでは、横須賀線についてこれまで、基本編成と付属編成の順序入れ替え、4両+11両の15両編成化組成を10両+5両にすること等、何度か書かせていただきましたが、今回はJR東日本が2030年度までのホームドア整備計画路線を公表した関連で、気にかかる横須賀線について再度、触れさせていただきたいと思います。
過去の内容と重複する点がありますが、予めご了承ください。
横須賀線だけが基本編成と付属編成は今後も逆のまま?
JR東日本の首都圏中距離普通電車、E231系・E233系・E531系の編成順序は熱海側が1号車、宇都宮・前橋・水戸側が15号車となっています。
基本編成は熱海側10両で、うち4・5号車はグリーン車、付属編成は宇都宮・前橋側で11~15号車の編成順序はいずれも共通しており、湘南新宿ラインも同様です。
横須賀線と総武快速線だけは、熱海側(久里浜側)に付属編成4両(増1~増4号車)、成田空港側に基本編成11両、うち4・5号車はグリーン車となっていて、東海道線等とは異なります。
E217系からE235系への置き換えが間近になりましたが、E217系の編成順序思想はE235系に踏襲されています。
横須賀線の逗子にある車両基地の位置及び容量の関係で、付属編成を久里浜側にせざるを得なかった事情によるものです。
横須賀線と湘南新宿ラインは。前記のように編成順序が異なります。
湘南新宿ラインのグリーン車4・5号車の停車位置には、横須賀線の増4号車と基本編成1号車が停車します。
横須賀線の増4号車と基本編成1号車は、両方とも運転台付きの先頭車同士です。
湘南新宿ラインのグリーン車8・9号車の停車位置に、横須賀線のグリーン車4・5号車が停車する形になります。
湘南新宿ライン10・11号車の運転台付きの先頭車同士の位置に、横須賀線の中間車6・7号車が停車する形です。
グリーン車停車位置のずれを承知の上でホームドア整備へ?
話は戻りますが、横須賀線編成の運転台付き4扉の増4・基本1号車停車位置に、湘南新宿ラインのグリーン車4・5号車の停車により、ホームドア構造は複雑になります。
横須賀線編成のグリーン車4・5号車停車位置に、湘南新宿ラインの普通車8・9号車の停車により、同様にホームドアは複雑になります。
加えて、横須賀線編成6・7号車の普通車の中間車停車位置に、湘南新宿ラインの運転台付き10・11号車の停車により、10・11号車のホームドアは先頭車背後のドア位置も考慮することが必要になります。
横須賀線・総武快速線の編成が、ホームドア設置時期になっても現状の編成順序で続けるならば、普通車4ドア用の中でグリーン車2ドア用を含ませるケースが4両分できることになります。
西大井と武蔵小杉には、普通車のみ10両編成の相鉄・埼京線編成も停車します。
そのため、最小限でも2両分のホームドアはその構造をとらざるを得ません。
昨日触れた、常磐快速線も中距離E531系の4・5号車はグリーン車、取手までの快速E231系は普通車なので同じ形となります。
グリーン車の停車位置は同一化の解決策は
現状のまま進めば、横須賀線編成だけが今後も増1~増4号車方式となりそうですが、長い目で見ればホームドア設置は絶好の機会であり、編成順序は湘南新宿ライン、東海道線に合わせてほしいと思います。
そのための方法は以下のとおりと考えます。
〇 東京からの横須賀線15両編成は湘南新宿ラインの編成と整合させた上で、15連列車は逗子で折り返しを基本とすることで、逗子での分割をなくしていく。
〇 ラッシュ時以外の前提で、付属編成を併結しない11両編成列車を、東京-久里浜直通とする。
〇 東海道線等に合わせて、付属4両+基本11両を、基本10両+付属5両にする。
〇 これにより、東海道線との編成共通化の結果、横須賀線編成の東海道線等への臨時運用や、逆に東海道線編成の横須賀線臨時運用も可能になる。
以上が、ホームドア設置を機会とする、逗子での付属編成の分割併合を無くし、湘南新宿ライン等とのグリーン車位置を同一化することでの、グリーン車利用客への配慮、解決法かと考えます。
通勤時の久里浜方面の東京直通列車が減り、京急との対抗が弱くなる課題等も残りますが、いずれにしても湘南新宿ライン、東海道線とのグリーン車位置共通化の手法は試行錯誤ながらも今後も考えてみたいと思います。