身延線甲府、中央線塩尻でも期待したいJR東海・JR東日本両社のコラボ列車企画
JR東海とJR東日本と言えば、あまり協調姿勢のない関係のイメージがあります。
東京駅の東海道新幹線と東北新幹線の線路の未接続、東京-御殿場の定期直通列車の設定廃止などがその典型です。
国府津駅での御殿場線電車、甲府駅での身延線電車を見ると、JR東日本所管の東海道線や中央線には関せず、我が道を行くJR東海の割り切った空気がどことなく感じられます。
切符に関しても、東海道新幹線で東京都区内発着にするとJR東日本への収入分配があるためか、東京駅での乗降のみに制限する事例も見受けられます。
さて、JR東海とJR東日本横浜支社の連名により、2024年11月8日付けで「御殿場線90周年記念! JR東海×JR東日本コラボ団体専用列車 御殿場線を走る「E257系」を運転します!」のニュースリリースがありました。
2024年12月8日(日)、JR東日本E257系5両編成の団体専用列車により、品川8:00発→御殿場9:46着→10時から15時まで、御殿場駅富士山口広場でのイベント等の観光→御殿場15:00発→品川16:53着で、品川-御殿場を往復します。
一人単位で横並び2席が用意されます。
東海道線では両社の協調により、JR東日本管内の駅から静岡方面への団体列車も設定されますが、国府津からの御殿場線直通は珍しくも画期的な事例です。
なお、同日、JR東海は小田急とのコラボによる特急「ふじさん3号」6号車貸切ツアーも開催します。
特急「ふじさん3号」の6号車貸切で、小田急新宿10:40発→御殿場12:24着の片道ツアーです。
往路を新宿→御殿場の「ふじさん3号」の後、帰路をJR東日本E257系で御殿場→品川とする、両方の列車への乗り分けはできません。
身延線と中央東線・西線でも期待したいJR東海とJR東日本のコラボ列車
小田急からのJR東海、御殿場線乗り入れは定期的に行なわれているので、今回のコラボでの新たな驚きはないものの、JR東日本からのJR東海管轄の御殿場線乗り入れは新鮮であり、両社の連携協調姿勢は嬉しいものがあります。
今後は、身延線身延-甲府-中央線-高尾や、383系による中央西線名古屋・木曽福島-塩尻-中央東線上諏訪・甲府方面への、両社にまたがる企画も期待したいところです。
本来の中央線の区間は東京-名古屋です。
特急「しなの」が名古屋-長野で塩尻を境に、JR東海とJR東日本両社の直通運転をしてはいますが、塩尻で両方の中央線を結ぶ列車に乗ることも鉄道ファンの夢と思います。
臨時列車であっても「あずさ」の木曽福島方面、「しなの」の甲府方面設定は現実的には難しいと思われるので、コラボ列車での企画を提案するものです。
車両は、身延線は狭小トンネルの関係でJR東海の373系、中央線の東線(JR東日本区間)、西線(JR東海区間)の直通も373系が望ましいと思われます。
JR東海とJR西日本には、今回の御殿場線に続いて、甲府から中央線に行く身延線列車と、塩尻で分かれる両方の中央線を結ぶのコラボ列車企画を期待したいと思います。