札幌~倶知安で新幹線部分開業としたら、函館~札幌は倶知安乗換になるでしょうか?
旅行総合研究所タビリス、2025年3月17日付け「北海道新幹線『札幌~倶知安』部分開業はなぜできないのか。公式検討の結果をみてみる」を拝読しました。
北海道新幹線札幌開業が早くても2038年度頃の見込みに伴い、有識者会議の報告書で札幌~倶知安間の部分開業についての公式な検討結果内容を分かりやすく解説した、参考になる内容です。
記事の一部を引用させていただきます。
(以下引用)
部分開業へのハードルには何があるのでしょうか。報告書では、技術的な課題として、以下の4点を挙げています。
・送電の能力確保
・新幹線車両の搬入
・営業運転に必要な車両検査施設の確保
・全線開業時の指令設備のシステムの試験時間の制約
~中略~
北海道新幹線の工事の見通しをみてみると、最も工事が遅延しているのが新函館北斗~新八雲間の渡島トンネルで、設備の完成が2035年度後半になる見込みです。
一方、新小樽~札幌間の札樽トンネルも、2035年度の前半にずれ込む見通しです。
札幌~倶知安間で先行開業をするとしても、新函館北斗~新八雲間に比べて、工事完了の時期の差は1年未満にとどまりそうです。数ヶ月の差にすぎないわけで、そのために検査施設をつくったり、システムの変更をするなどの作業をするのは無駄です。
さらにいえば、部分開業の準備のために、全線開業が遅れる可能性もあり、そうなると本末転倒です。
(以上引用)
特急「北斗」を函館~倶知安間に変更して、倶知安~札幌の新幹線に接続?
有識者会議の報告書において、上記4点の技術的な課題が挙げられています。
さて、この課題4点とは別に、倶知安~札幌の部分開業は、倶知安~新小樽~札幌の3駅相互間の移動だけを考えたものでしょうか。
それとも、函館~札幌の特急「北斗」の輸送を引き継ぐ意味合いはあるのでしょうか。
函館接続の意味合いも含む場合、「北斗」は長万部から現在の室蘭線経由でなく、函館線(通称:山線)経由に変更して、倶知安発着にするでしょうか。
仮に「北斗」を函館山線経由、函館~倶知安で設定変更の場合、「北斗」が走らなくなった室蘭線長万部~札幌間には別の特急を設定するのでしょうか。
今回は、北海道新幹線札幌~倶知安が部分開業した場合を想定しての、函館~札幌移動を倶知安乗り継ぎ活用した場合について考えてみました。
函館~倶知安は所要約2時間50分?
仮に「北斗」を室蘭線経由の函館~札幌間から、函館~倶知安間に変更するとしたら、函館~倶知安の所要時間はどの程度でしょうか。
以前、2024年9月に、札幌~函館に臨時特急「ニセコ」が設定されました。
札幌7:56発→函館13:23着、函館13:41発→札幌19:28の時刻でした。
ちなみに、2025年3月ダイヤ改正後の同時刻付近の「北斗」をみると、札幌9:45発→函館13:35着の「13号」、函館13:31発→札幌17:30の「8号」があります。
「ニセコ」は山線を中心に楽しむ観光列車という側面はありますが、時間的には2時間近い所要時間差です。
長万部~倶知安は、2024年9月に臨時特急で設定された「ニセコ」のダイヤでみると、81.0kmの距離ですが、函館~長万部112.3kmと同じ、約1時間30分を要しました。
途中のニセコ駅で10分~15分停車があり、その時間を差し引くと、長万部~倶知安は上下列車とも1時間19分でした。
「ニセコ」は観光列車であり、高速運転が趣旨でないことを加味する必要はありますが、長万部~倶知安は急勾配と急曲線の単線非電化の難所です。
長万部~倶知安間の普通列車の所要時間とさほどの大差はありません。
函館~長万部の「北斗」の所要約1時間30分と合計すると、函館~倶知安は2時間50分程度となります。
余談ですが、国鉄時代には山線経由で函館~旭川に特急「北海」が設定されていたこともありました。
当時から所要時間的には「北斗」の方が速かったものの、「北海」は上記の臨時「ニセコ」ほど遅くはなく、函館~札幌間を4時間25分~30分で走行していました。
「北海」の長万部~倶知安間は上下列車とも1時間22分ほどでした。
当時の「ニセコ」といえば、C62形蒸気機関車牽引で有名な客車急行列車でした。
倶知安~札幌は新幹線で約15分?
北海道のホームページ「北海道新幹線の最高速度と所要時間」を見ると、倶知安~新小樽(仮称)約13分、新小樽(仮称)~札幌約12分、倶知安~札幌は約25分~26分とされています。
倶知安町のホームページでも、倶知安~札幌は約25分とされています。
倶知安町関連資料の一部で、倶知安~札幌は約15分という記事も見かけましたが、15分の所要時間では無理かと思われます。
函館~札幌は倶知安~札幌の新幹線乗継で約3時間25分?
以上を総合すると、函館~「北斗」~倶知安で約2時間50分、倶知安~北海道新幹線~札幌で約25分、合計約3時間15分です。
倶知安での乗り継ぎに10分をみると、函館~札幌は倶知安~札幌の新幹線乗継で約3時間25分前後となりそうです。
ただし、この所要時間では札幌発函館行きの最速「北斗2号」、所要3時間29分と変わらなくなってしまいます。
長万部-倶知安は、はたしてどの程度所要時間を短縮できるでしょうか。
また、車両は、JR東日本で試験中のALFA‐Xを倶知安-札幌の暫定開業に充てるのは短距離であるため、XJR東日本E10系のJR北海道版H10系となるでしょうか。
総括
北海道新幹線札幌~倶知安の部分開業時の函館~倶知安~札幌乗り継ぎ所要時間をみてみました。
こうしてみると、倶知安乗り継ぎでの函館~札幌移動には活用しにくく、倶知安~新小樽~札幌の3駅相互間での利用に期待することになりそうです。
(仮称)新小樽駅は小樽駅から約4km離れているとのことですが、小樽利用の人がわざわざ(仮称)新小樽に来て、新幹線で札幌や倶知安に行くとも思えません。
そうなると倶知安~札幌での相互間需要ということになりますが、はたしてどうでしょうか。
(※ 筆記にあたり、旅行総合研究所タビリス、2025年3月17日付け「北海道新幹線『札幌~倶知安』部分開業はなぜできないのか。公式検討の結果をみてみる」から一部を引用及び参考にさせていただきました。
また、北海道及び倶知安町のホームページを参考にさせていただきました。)
