東海道新幹線岐阜羽島駅上り線1面2線の配線が床下発煙トラブルの混乱抑止に功を奏しましたが、新幹線全般の1面2線配線設備駅をみてみました
昨日の「東海道新幹線『こだま』N700S系床下発煙トラブルと岐阜羽島駅2面4線の配線について」の関連編です。
床下からの白煙トラブル発生後、当該車両が浜松工場へ移動できない日が続いている中、岐阜羽島駅のホームが上下線とも1面2線の配線だったことが、事故発生時以降の他列車への運行に支障をきたさずに済んだことを書かせていただきました。
これが仮に、1面1線の配線である三河安城や浜松での停車だったらと思うと、これらの駅での乗降は在来線を使ってもらい、工場回送までの間は「こだま」でも同駅を臨時通過の措置をとったのか、通過線を走る「のぞみ」はトラブル車両の真横を徐行通過するのか、いろいろなことが浮かんできます。
今回は、万一の緊急時等に備えて、東海道新幹線岐阜羽島駅のような片側1面2線の配線構造になっている駅はどの程度あるか、新幹線路線別にみてみました。
速達列車である「のぞみ」「みずほ」「はやぶさ」「かがやき」の全列車が停車する駅(品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪など)は除きます。
〇豊橋:上りホームは1面2線
〇岐阜羽島:上下両ホームともそれぞれ1面2線
〇米原:上りホームは1面2線
【補足】
対象駅は、小田原~米原の各駅(名古屋を除く)で、計11駅です。
下りホームで1面2線を備える駅は、岐阜羽島のみです。
1面2線の設置駅率は、11駅中3駅で、27%です。
この3駅に共通するのは名古屋周辺という点ですが、関ヶ原中心の豪雪による車体付着の雪を駅停車中に除去するにあたり、通過列車の風圧を受けないよう、上り線を1面2線化したと考えられます。
雪の車体付着は別として、今回の床下発煙等のトラブル発生は、列車本数の多い東海道新幹線ではとくに影響が大きいことから掛川、新富士なども上りホームを1面2線化すれば理想的ですが、そこまでは高望みでしょうか。
〇姫路:下りホームは1面2線
〇新岩国:上りホームは1面2線
〇新下関:下りホームは1面2線
【補足】
姫路、新下関の2駅の下りホームが1面2線です。
上りホームの1面2線駅は、新岩国のみです。
新大阪に近づく姫路または西明石では、上りホームも1面2線化されると利用者には安心感がありそうですが。
山陽新幹線は途中からできた新駅が多いですが、独立した通過線を造っているので、列車本数とも考え併せれば片側1面1線でも十分かもしれません。
1面2線の設置駅率は13駅中3駅で、23%です。
〇新鳥栖:上下両ホームともそれぞれ1面2線(※通過専用線の配置なし)
〇筑後船小屋:下りホームは1面2線(※通過専用線の配置なし)
【補足】
対象は新鳥栖~川内の9駅で、熊本は除いています。
九州新幹線では、東海道・山陽新幹線のような、上下ホームの中央部に見られるような通過専用線は一切なく、乗降ホームでの1面2線化で、通過線を兼ねています。
新鳥栖は上下線とも1面2線ですが、これは西九州新幹線分岐を考慮したものと考えられます。
1面2線の設置駅率は9駅中3駅で、33%です。
〇小山:上りホームは1面2線
〇那須塩原:下りホームは1面2線
〇郡山:下りホームは1面2線
〇福島:上下両ホームともそれぞれ1面2線(※下り線の片面は山形新幹線上下線発着。山形新幹線列車に併結する東北新幹線列車も発着)
〇白石蔵王:上りホームは1面2線
〇北上:下りホームは1面2線
【補足】
対象は小山~七戸十和田の17駅で、仙台と盛岡を除いています。
小山の上りホームが1面2線なのは、東京-大宮での上越新幹線との線路共用と、ダイヤが乱れた際の大宮の線路容量不足時の含みがあるかと思われます。
福島は、山形新幹線分岐駅として上下線各1面2線化ホームは必須の設備です。
東北新幹線は仙台以北で途中からできた新駅が多いですが、山陽新幹線と異なり、通過線のない片側1面1線構造で、列車本数の減る盛岡以北も同様です。
1面2線の設置駅率は17駅中6駅で、35%です。
〇熊谷:上りホームのみ1面2線
〇高崎:上下両ホームともそれぞれ1面2線
〇越後湯沢:上下両ホームともそれぞれ1面2線
〇燕三条:上りホームのみ1面2線
【補足】
対象は熊谷~燕三条の8駅です。
熊谷の上りホーム1面2線は、東北新幹線小山の考え方と同様かと思われます。
高崎と越後湯沢は、北陸新幹線とガーラ湯沢分岐駅として福島同様、上下線各1面2線化ホームは必需です。
燕三条が上り線だけ1面2線なのは興味深いところです。
1面2線の設置駅率は8駅中4駅で、50%です。
〇軽井沢:上下両ホームともそれぞれ1面2線(※通過線専用の配置なし)
〇上越妙高:上下両ホームともそれぞれ1面2線(※通過専用線の配置なし)
【補足】
対象は、安中榛名~越前たけふの13駅で、長野、富山、金沢、福井を除きます。
九州新幹線同様、北陸新幹線では通過専用線は設けず、乗降ホームでの1面2線化、内側線路が通過列車使用となっています。
軽井沢の1面2線は、とくに上り線で上越新幹線との合流前の予備待避線的な意味合いも感じられます。
上越妙高の場合は、JR西日本との境界駅の意味合いかと思われますが、将来の長岡方面への羽越新幹線計画の含みもあるのでしょうか。
1面2線の設置駅率は13駅中2駅で、15%です。
列車本数自体が東北・東海道新幹線などと比べるとはるかに少ないことや、駅数の多さによる通過線を兼ねた1面1線の経費節減策でしょうか。
なお、北海道新幹線と西九州新幹線には、片側1面2線の駅はありません。
総括
以上、
5路線合計では、対象60駅中、1面2線配線駅は18駅、30%でした。
ほとんどが何の参考にもならないデータではありますが、今回の岐阜羽島駅2面4線の配線はよかったと安心して、他の新幹線駅もみてみた次第です。
