千葉線乗り入れ非対応10編成の運用はさらに低くなる?
京成から、2025年11月12日付けで、「2025年12月13日(土) 京成線ダイヤ改正を実施します 20時台の上りスカイライナーを増発し、成田空港から都心へのアクセスがさらに便利になります」とのニュースリリースがありました。
「スカイライナー」の20時台の上り1本の増発と、松戸線と千葉線の直通列車を2往復増やすのが主なポイントです。
今回は、松戸線・千葉線直通2往復増発に伴う、松戸線の電車運用がどう変わるかを中心に想像してみました。
松戸線で千葉線直通可能な編成の状況
松戸線・千葉線直通は、すべて松戸線電車の編成で行ない、京成本線用編成の松戸線乗り入れは行なっていない「片乗り入れ」が特徴です。
松戸線の全26編成の千葉線直通が可能・不可能の編成状況は、以下のとおりです。
◆千葉線直通可能編成:計16編成(比率62%)
80000形:なし
N800形:N818~N858の全5編成
8900形:なし
8800形:全13編成のうち、8802・8803・8807・8808・8810~8816の計11編成
◆千葉線直通が不可能の、松戸線専用編成:計10編成(比率38%)
80000形:80016~80056の全5編成
8900形:8918~8938の全3編成
8800形:全13編成のうち、8806・8809の計2編成
2025年11月1日現在の運用状況
松戸線全26編成の運用を時間帯別にみると、以下の3種に分かれます。
①終日運用:14編成稼働
うち、千葉線直通可能編成は、8編成が稼働
松戸線専用編成は、6編成が稼働
②平日朝の通勤時のみの運用:9編成稼働
どの編成でも運用可能。
9編成のうち1編成だけは、くぬぎ山始発18時台の松戸行きの運用にも入る。
休日は、平日朝の通勤時のみの運用は無し。
③運用しない編成:3編成
3編成のうち、1~2編成は検査または車体色変更等で、くぬぎ山車庫の工場内で対応中。
残1編成は予備用で、車両交換が生じた時等の待機兼用のイメージ。
松戸線編成運用の特徴
千葉線直通可能の16編成は、千葉線直通運用と松戸線内のみの運用の両方に入ることができる結果、稼働率は高く、とくにN800形全5編成の稼働率は高いと見受けます。
松戸線専用10編成はそれと対照的に、千葉線運用には充当できず、なおかつ松戸線内のみの終日運用は6編成にとどまるため、平日朝の通勤時のみの運用が多くなります。
平日の朝9時台以降は、翌日朝までくぬぎ山車庫で休むことになり、稼働率はおのずと低くなります。
80000形と8900形は松戸線専用のため、くぬぎ山車庫で相互に隣り合って休む光景が日常的です。
8800形の中で千葉線直通不可の8806・8809の2編成だけは、80000形・8900形と同じ状況です。
土曜・休日は、松戸線専用編成の終日仮眠が多くなります。
極論すれば、休日は千葉線直通可能の全16編成だけでの運用も可能です。
◆2025.12.13ダイヤ改正後の平日、新たに直通運転する電車時刻
【下り】
7:58 → 8:44 → 8:47 → 9:04
8:21 → 9:07 → 9:08 → 9:25
【上り】
17:18 → 17:36 → 17:37 →18:20
17:41 → 17:59 → 18:00 →18:44
ダイヤ改正後の運用変化について
今回の改正により、千葉線直通可能編成の運用が2編成分の増となり、松戸線のみの運用は2編成分減となります。
日中、くぬぎ山車庫で休む12編成のうち、検査等での2編成を除くと10編成が同車庫で休む状態ですが、これが8編成に減ることになります。
千葉線に入れない10編成は、さらに運用率が下がる結果となります。
最新形式の80000形全5編成が、その運用率の下がる中に含まれているのは何とも非効率的な話で、8900形はさらに稼働が減りそうです。
松戸~千葉中央直通列車設定時間帯のイメージ変化
松戸線・千葉線では、ダイヤ改正後、現在は京成津田沼で松戸へ折り返す、平日朝の2本が千葉線の千葉中央まで直通します。
平日の現行ダイヤでは、松戸発千葉中央行き直通の一番電車は、松戸8:41発で、以降は松戸15:40発まで毎時00・20・40分発の完全20分間隔です。
そこに、松戸7:58発と8:21発が加わることから、雑駁に言うと、8:00~15:40まで7時間40分の間、千葉中央行きは20分間隔で運転されるイメージになったということができます。
一方、千葉中央側から見ると、10時から17時(正確には16:59発)まで松戸行きが20分間隔のイメージですが、今回の改正で17時41分発まで40分、直通電車時間帯が拡大したイメージです。
下り同様、7時間40分間の直通時間設定となります。
直通増発2本は夕方までの間、京成津田沼の車庫で休む?
松戸7:58発→千葉中央9:04着の、新設直通一番電車は、千葉中央到着後、どうなるのでしょうか。
理想を言えば、千葉中央9:20発の松戸行きでの折り返しでした。
松戸8:21発→千葉中央9:25着の新設直通二番電車も、理想的には千葉中央9:20発の松戸行き折り返しでした。
ダイヤ改正後も千葉中央発松戸行きの一番電車は、現行同様10時発のままのようです。
一方、直通増発電車は2本とも千葉中央17時台発となっています。
そうなると、松戸発千葉中央行き直通となった、松戸7:58発と8:21発電車については、千葉中央到着後、車庫のある京成津田沼まで回送され、京成津田沼車庫で夕方まで休んでいる形になるでしょうか。
まさか、千葉中央からくぬぎ山車庫までの回送、あるいは営業列車としてくぬぎ山行きで設定するようなことは、同じ京成路線となった以上はないと思われますが、どうでしょうか。
仮に、京成津田沼車庫での日中休憩とすると、京成津田沼~千葉中央は所要17分です。
京成津田沼車庫の配線上、同車庫と千葉線とは、すんなりと入る構造にはなっていません。
その意味では、京成津田沼車庫を16:30前後まで休んでから、千葉中央まで回送で向かい、千葉中央17時台発の新たな直通電車で松戸へ向かう形になるでしょうか。
なお、日中の千葉線は、松戸線からの松戸~千葉中央運用と、京成津田沼~ちはら台運用が交互の設定となっています。
ちはら線は4両編成のワンマン運転を実施していることから、松戸線の編成がちはら台まで乗り入れる可能性はなさそうです。
2編成が日中、仮に京成津田沼車庫で休むとした場合、今回の改正はくぬぎ山車庫で休む9編成のうち2編成の車庫の場所が、くぬぎ山から京成津田沼に変わったという見方もできそうです。
仮に日中、京成津田沼で休むならそのまま松戸折り返し終日運用の方が効率的だが
前記しましたが、松戸~千葉中央直通の新設電車が、千葉中央に9:04到着後、9:20発の松戸行き新設で折り返し、同じく千葉中央9:25着電車が9:40発松戸行きで折り返せば、千葉中央9:20から17:41発まで20分間隔で松戸直通となりましたが、そこまではしませんでした。
松戸から千葉中央への往復と、千葉中央から松戸への往復との需要の相違、松戸から千葉への需要はあっても、千葉から松戸への需要は少ないということでしょうか。
あるいは単に、松戸線の編成だけで松戸~千葉中央直通列車を賄っている結果ということでしょうか。
千葉中央~京成津田沼車庫で回送するなら、そのまま松戸折り返しで営業運転すればというのは釈迦に説法であって、京成側ではそんなことは百も承知と思われます。
平日朝夕の松戸~千葉中央2往復直通、京成津田沼乗り換え不要、松戸側から千葉中央側への通勤サービス向上という視点と思われます。
繰り返し恐縮ですが、千葉中央直通の新設2本が、京成津田沼車庫まで回送後、日中は休むのではというのは、あくまで筆者の勝手な想像です。
実際にどうなるのかは、蓋を開けてみないと分からないところで、千葉中央到着後、その2本の電車はどう動くか、どこへ回送か、あるいは営業運用されるか、楽しみなところです。
