平行普通列車

常磐線と京成松戸線に魅せられた者のブログです

2026.1.16山手線・京浜東北線8時間以上運休に関連して 停電時・非常時に備えて通勤電車の窓は半分まで開けられる設計を

停電→空調停止時に備えて通勤電車の窓は半分まで開けられる設計が望まれます

JR東日本から、2026年1月16日付けで「山手線・京浜東北線 停電に伴う輸送障害について」の報告がありました。

同日3時50分頃、田町駅の改良工事で、停止していた送電を開始する際に、何らかの不具合により山手線・京浜東北線が停電した状態となり、運転再開の13時過ぎまで8時間以上の運転見合わせで67万3千人が影響を受けたこと等が報告されています。

 

当日は7時20分過ぎに京浜東北線が運転を再開したものの、直後に安全装置の発煙により再度運転を中止、約2千人を乗せた2本の電車が新橋-高輪ゲートウェイ間で立ち往生し、約1時間後にJR東日本側の誘導で線路を歩いて最寄り駅に避難しましたが、この報告書においては、京浜東北線の一旦運転再開、発煙発生、立ち往生による徒歩での誘導に対する時間的なことや詳細には触れていませんでした。

 

報告書は、作業終了後の送電を開始する際に、何らかの不具合が発生したこと、不具合が発生した原因については詳細調査中ということで結ばれています。

 

停電で気になる大都市の電車の窓→固定窓と開口面積の小さすぎる窓

今回の事象についてはすでに多くの方から意見が出されていますが、筆者は停電発生による客室内の固定窓、開閉式ごくわずかしか開かない窓が気になります。

 

2005年3月23日、当時は京浜東北線209系の固定窓関連事故がありました。

大森-蒲田間で高圧回路機器故障により長時間立ち往生し、多数の乗客が体調不良になった際、停電による長時間停車で、電車の窓が車端部3人掛けの小窓しか開かず、7人掛けの大窓は固定式で開けられなかったことが表面化しました。

209系はその後、ほとんどの窓を開閉式に改造されました。

 

今回の山手線E235系京浜東北線E233系の客室窓は、中央部の片側3枚のそれぞれの大型窓は、横全体で見て約3分の2の面積の窓が半分まで開き、残りの約3分の1は固定式で開閉不可となっていますが、209系よりも安心ではあります。

連結部寄りの3人掛けの窓は固定式です。

 

しかしながら近年では、多くの地下鉄、私鉄車両やJR東海東海道線等の主流となった315系など、窓が固定、あるいは窓自体は開けられても、ほんのわずかしか開かない電車が増えている傾向は気になります。

鉄道側はそもそも停電すること自体は想定していない、送風停止はない前提で、窓に関する経費節減、窓開閉作業の省力化等の面から、固定窓あるいはわずかな開口面積の窓にしていると思われます。

 

駅間距離が短く、駅で停車する可能性の高い路線であっても、急な停電での非常停止場所がトンネル内や長い橋梁上だったり、雨天・荒天・強風等が加わることもないとは言えません。

 

今回のような長時間停電事故で空調が停止の際、わずかしか開かない窓であっては体調不良の人が多くなりかねず、その解決方法としては、長時間停電発生を想定して、各編成に予備用バッテリー電源を備えた設計とするのが一つの方法ですが、相当の経費が伴います。

窓が半分開けられるようにする方が、迅速かつ安価に対応できます。

ひとまず固定窓の面積割合の多い電車、開閉式であっても開口面積がわずかの電車では、開口面積を半分程度まで可能にする余地はあるのではないでしょうか。

 

(余談その1) 京王線での過去の事件と大きな開口面積の窓

以下は余談です。

2021年10月31日に京王線電車内で発生した殺人未遂事件では、半分まで窓が開く設計の電車だったことで、窓から脱出した様子もみられました。

固定窓や小さな開口面積窓であったら、あるいは状況が変わっていたかもしれませんでした。

 

(余談その2) 京成松戸線車両の窓開閉状況

筆者の最寄り、京成松戸線の窓状況を見ると、80000形・N800形は中間部8人掛けの窓では約3分の1の面積が固定式であり、車端部5人掛けの窓は固定式です。

1両全体で見ると片側2枚だけが開く状態で、京成本線と共通です。

8800形は、8両編成時代は片側8枚の窓全部が開けられましたが、6両への組み替え前後の時期に半数の4枚を固定化しました。

9人掛け席の3枚窓は、中央1枚だけが開けられるものの、両端は固定化し、窓の上部に「✕」のシールを貼付の措置をとっています。

窓の横幅面積は小さく、非常時の緊急脱出だけは困難そうです。

固定窓以外はいずれの窓も下降方式ですが、半分まで開けられる点はよいと思います。

 

なお、以前の拙記事で「列車の窓はどの程度開けられるか?」がありますので、併せてご覧いただければ幸いです。

tairayukiblog.hatenablog.jp