函館からの大沼公園周遊に、函館~大沼~森の地図で「8」の数字を描く函館線藤城支線・砂原支線の乗車を加えたコースのご案内です
函館線は、函館から倶知安・小樽経由で旭川まで423.1kmの主要幹線です。
函館線はこのほかに、(通称)藤城支線七飯~大沼8.9kmと、(通称)砂原支線大沼~渡島砂原~森35.3kmを加えた、計467.3㎞になります。
函館~森の「8」の字型線形
函館~大沼~森の49.5㎞区間を地図で見ると、数字の「8」の数字を描いたイメージです。
「8」の字の下側部分が函館駅、中央部が大沼駅、上側部分が森駅、左下に新函館北斗駅のイメージです。
特急「北斗」は、その「8」の数字の左半分の本線を走ります。
「8」の字の右上部分が砂原支線、右下が藤城支線になります。
砂原支線の迂回経路は規模の大きいものです。
函館線函館~森の乗車にあたっては、8の数字の左半分は特急「北斗」に乗車すれば達成できますが、右半分の砂原支線と藤城支線を加えた函館~森の「8」の字完全乗車は列車本数が限られることもあって、なかなか容易ではありません。
函館~札幌の特急「北斗」は、藤城支線と砂原支線を経由せず、藤城支線・砂原支線経由の普通列車も限られますが、函館~森の走破には加えたい2支線です。
今回は、函館~新函館北斗~大沼~大沼公園~森の区間の本線経由と、函館~藤城支線~大沼~砂原支線~森の支線経由を加えた、函館線「8の字」乗車体験コースをご案内します。
藤城支線について
本線の、七飯~新函館北斗~大沼は13.2㎞で、藤城支線よりも4.3㎞長く、函館側から大沼側に向かって22.5‰の上り急勾配となります。
主として貨物列車の上り急勾配対策として、函館→大沼方向に下り線列車専用の藤城支線が造られました。
特急や一部の普通列車も藤城支線を経由していましたが、北海道新幹線新函館北斗開業後、特急は新函館北斗の本線経由となりました。
函館発の下り普通列車の3本だけは藤城支線を経由していますが、これが貴重な走行であり、いつ新函館北斗経由に変わっても不思議ではありません。
ただ、その時点で藤城線に乗ることは不可になります。
藤城支線に特別な車窓があるわけではありませんが、1966年の藤城支線開通当初から、複線の函館本線を跨ぐ、函館近辺では目新しい高架橋は目を引きます。
2026年4月現在のダイヤ時刻は、以下のとおりです。
①函館12:38→七飯12:57→大沼13:11
②函館17:35→七飯17:54→大沼18:07
③函館20:18→七飯20:34→大沼20:46
このうち③では車窓は見えず、②も冬前後は見えなくなるため、①の列車がお勧めです。
なお、①の列車には、東京6:32発東北・北海道新幹線「はやぶさ1号」で新函館10:53着後、「はこだてライナー」で函館11:22着後でも乗り継ぐことができます。
砂原支線について
函館本線大沼~大沼公園~森の22.5㎞に対して、大沼~渡島砂原~森の砂原支線35.3kmは、同区間で12.8㎞迂回しています。
藤城支線側とは逆方向に、森→大沼公園→大沼にかけての上り列車は20‰の登り勾配となるため、主に貨物列車用の勾配対策の迂回線として砂原支線があります。
藤城支線では七飯~大沼に途中駅がなく、下り列車専用線でしたが、砂原支線は上下線とも列車が走ります。
砂原支線からの駒ケ岳や海岸車窓には、本線とは違った魅力があります。
貨物列車の経路
貨物列車で見ると、下り列車は函館→七飯→藤城支線→大沼→本線の大沼公園経由→森のルートです。
上り貨物列車は、森→砂原支線→大沼→本線新函館北斗経由→函館になります。
なお、貨物列車自体は函館でなく、五稜郭で折り返し、道南いさりび鉄道を経由して青函トンネルに向かいます。
コース1
函館7:23→函館本線→8:10大沼公園駅→大沼公園周遊→大沼公園駅10:48→函館本線→11:33函館12:38→函館線藤城線→大沼→函館本線→13:38森14:48→函館線砂原線→大沼→函館本線→16:32函館
【補足】
もっとも順当な8の字回りのコースです。
函館~七飯間13.8㎞は2往復乗車となります。
大沼観光省略の場合、函館12:38→藤城線→大沼→森→砂原線→大沼→16:32函館の4時間コースが合理的です。
コース2
函館8:23→9:11大沼公園駅→大沼公園周遊→大沼公園駅12:20→函館線→12:47七飯12:57→藤城線→大沼→函館本線→13:38森14:48→砂原線→大沼→16:32函館
【補足】
大沼公園の周遊時間をコース1よりも30分ほど長くとって、大沼公園駅から函館方面に戻る際、途中の七飯で下車し、乗り換えるコースです。
七飯での接続待ち時間は10分の時間は効率的で、函館~七飯も1往復乗車で済みます。
コース3
函館6:02→特急「北斗1号」→6:48森7:58→砂原線→8:58大沼9:08→9:11大沼公園駅→大沼公園周遊→大沼公園駅12:20→12:47七飯12:57→藤城線→13:11大沼14:35→15:15函館
【補足】
函館を朝早く出て特急「北斗」で森まで乗車後、砂原線経由で大沼公園へ戻って周遊し、さらに七飯から大沼へ藤城線乗車をしてから函館に戻るコースです。
大沼14:16発の「北斗10号」に乗車すると函館に14:40着となります。
「北斗」は全車指定席で、函館→大沼公園・森とも、1乗車当たり1,160円の特急料金が伴います。
コース4
函館12:14→特急「北斗11号」→12:43大沼公園駅→大沼公園周遊→大沼公園駅15:29→「北斗15号」→15:47森16:00→砂原線→17:22七飯17:54→藤城線→18:07大沼18:47→19:23函館
【補足】
函館を朝早く出て特急「北斗」で森まで乗車後、砂原線経由で大沼公園へ戻って周遊し、さらに七飯から大沼へ藤城線乗車をしてから函館に戻るコースです。
大沼14:16発「北斗10号」(全車指定席)に乗車すると、函館14:40着となります。
藤城線は18時前後の通過になるため、夏季中心のコースです。
藤城線乗車は今が貴重?
藤城線経由の3本は、いつ急に新函館北斗の本線経由に変わるかもしれず、今のうちに乗っておきたい列車区間です。
砂原線の普通列車は、上り列車7本に対し、下り列車は5本ですが日中は、大沼→森の方向では、大沼6:40発の次は15:08発であり、森→大沼方向では森7:58分発の次は14:48発で、7~8時間は上り貨物列車のみとなります。
砂原線を迂回していた上り「トワイライトエクスプレス」
かつて、寝台特急「北斗星」「カシオペア」は、下りは藤城線経由、大沼~森は上下列車とも本線大沼公園経由でしたが、2015年まで運行されていた札幌発大阪行き上り寝台特急「トワイライトエクスプレス」は、森から砂原線経由で迂回し、下り列車よりもさらに1時間長い約23時間乗車でした。
下りでの藤城線経由と併せて、懐かしくも嬉しい思い出となりました。
北海道側では、藤城線経由の本線新函館北斗経由を求めているようです。
また、北海道新幹線札幌開業後は、函館~長万部~小樽の在来線普通列車はなくなるようです。
最近表面化した、JR北海道の上下分離方式議論と併せて、藤城線は今のうちに体験しておきたいものです。

※ 写真は本文と無関係です。