女性60歳以上、男性65歳以上で区分する必要性とは?
高齢者層の旅行需要を生み出す趣旨の割引切符の一つとして、ジパング俱楽部があります。
1985年の発売開始以降、この特別企画乗車券には不可思議なことがあります。
女性60歳以上、男性65歳以上と、使用開始年齢を分けていることです。
分けた理由は何でしょうか。
JR側からの明確な回答は見当たらないようなので、ここで発売開始当時を鑑みて勝手に憶測してみます。
(1) 女性は家事等で出掛ける機会が少ない。男性は働いているし、自由に出掛けやすいという見方。
(2) 女性は割引切符があれば出掛ける。男性は割引切符がなくても出掛けるという見方。
(3) 女性は観光主体の中距離利用が多く、鉄道側の割引減収率が低い。男性は長距離利用の傾向があり、割引減収率が高いという見方。
(4) 夫婦で男性が65歳の時、女性は同年齢でない場合に同時入会を促すには、女性は60歳に下げた方が良いのではないかという見方。
いずれも何の根拠もない勝手な想像ですが、こんなところでしょうか。
男性は女性よりも5歳、ジパング俱楽部での開始年齢が遅い半面、健康寿命、平均寿命では女性より短いと一般的に言われています。
その結果、男性の実質的なジパング俱楽部使用可能期間は女性よりさらに短くなっているともいえます。
少なくともジパング俱楽部が登場した頃と現在とでは社会状況が変わっています。
使用開始年齢は全員60歳とすることが適当と考えます。
なお、JR東日本の大人の休日倶楽部ミドルでは全員50歳以上が対象です。
他のJR各社も参考にしてほしい発想事例です。