コンビニでフリー切符が購入できる鉄道路線は利用普及のPRを

えちごトキめき鉄道にみる社長ブログと同鉄道HPとの情報提供迅速力の差異

「えちごトキめき鉄道社長（いすみ鉄道前社長）　鳥塚亮の地域を元気にするブログ」（ここでは以下、「地域元気ブログ」と記載させていただきます）は、自社の鉄道経営から鉄道全体まで幅広く扱い、その鋭い指摘と改革案はとても示唆に富む、鉄道界にとっても毎回貴重な内容として日々、拝見させていただいています。

今回は、2024年４月25日の「全国のセブンイレブンで切符が買える！」の記事を拝見させていただき、コンビニでの切符購入について書きたいと思います。

「地域元気ブログ」の４月25日記事は、全国の同コンビニエンスストアで、えちごトキめき鉄道と北越急行の１日フリー乗車券が事前に買えること、特別な設備投資や人件費、固定費無しで売り上の機会ができたことの画期的さについて触れた内容です。

ご多忙の中、４月25日の記者会見での出来事を同日HPですぐに掲載し、同コンビニでの扱い開始による利用者側と鉄道側、それぞれの効果を、説得力ある文面で迅速に伝える姿勢はいつもながら素晴らしいと思います。

恥ずかしながら、コンビニでのフリー切符購入については勉強不足で未知の部分がありました。

コンビニ購入可能なフリー切符

セブンイレブンで購入できるフリー切符について、記事で紹介されている三陸鉄道、秋田内陸縦貫鉄道のほかにも扱っている路線はあるか、「セブンチケット」のサイトで見てみました。

なお、取り扱い期間限定の切符があります。

また、バス及び船のみ対象の切符は、ここでは略させていただきます。

◆　北海道

〇　函館市電：函館市市電１日乗車券

〇　道南いさりび鉄道：いさりび１日きっぷ

◆　東北

〇　三陸鉄道：１日フリー乗車券、２日間全線フリー乗車券

〇　秋田内陸縦貫鉄道：ワンデーパス、ツーデーパス

◆　関東甲信越

〇　ひたちなか海浜鉄道：国営ひたちなか海浜公園入園券付き１日フリー切符、湊線１日フリー切符

〇　東武：台東・墨田東京下町周遊きっぷ

〇　小田急：箱根フリーパス

〇　えちごトキめき鉄道：トキ鉄ツアーパス（平日限定）

〇　北越急行：ほくほくワンデーパス

◆　東海北陸

〇　伊豆箱根鉄道：駿豆線１日乗り放題乗車券「旅助け」

〇　樽見鉄道：１日フリー乗車券

〇　長良川鉄道：長良川鉄道１日フリー乗車券

〇　養老鉄道：１日乗車券

◆　関西

〇　京阪グループ：比叡山フリーパス

◆　中国・四国・九州

該当なし

なお、セブンチケットのサイトを開くと、「会場」と「公演期間」の見出しが表示されますが、これは鉄道路線名と、切符の取扱期間のことです。

近畿から西側の鉄道路線では該当がないのは特徴的でした。

セブンイレブン店舗での、切符受取までの流れ（一例）

マルチコピー機で操作　→　「チケット」を選択　→　「セブンチケット」を選択　→　「レジャー」を選択　→　「バス・鉄道・観光船」を選択　→　路線を選択　→　購入切符を選択　→　利用日を選択　→　「セブンチケット」を選択　→　再確認画面で内容を確認　→　券種・枚数を選択入力　→　氏名を入力　→　電話番号を入力　→　印刷表を出力　→　印刷表をレジに持参　→　代金支払　→　切符を受取

セブンチケットで情報が分かっても鉄道側HPに未掲載なのはどうか

ネットで、セブンチケットの項目を見れば購入切符の状況が分かります。

では、鉄道側のホームページ（以下、「HP」）はどうでしょうか。

「地域元気ブログ」記事の後段で、「詳細に関しては会社のホームページで後日ご確認いただくとして」とありましたので、同鉄道のHPを見てみましたが、４月25日からの取り扱い開始後、４月27日の時点では未掲載のようでした。

「後日」がいつになるかは分かりませんが、平素からの社長さんの行動の迅速さ、情報提供の早さからして、会社HPもすぐに掲載するのだろうと、つい期待してしまいます。

平日限定切符だから、ゴールデンウィーク半ば、あるいはは同ウィーク明けでよいということでしょうか。

「地域元気ブログ」の説明にあるとおり、えちごトキめき鉄道側にとって「画期的」なことですから早めに出した方がよいように思います。

北越急行のHPも同様です。

ちなみに新潟県のHPでは、４月24日付けで「株式会社セブン－イレブン・ジャパンがえちごトキめき鉄道及び北越急行の乗車券を販売します」の見出しにより、翌25日の記者会見のお知らせを掲載しています。

新潟県HPを見た人や各紙新聞記事でコンビニ切符発売を知った人はそのあと、鉄道HPを見ると思われますが、そこでコンビニ切符購入記事がないのでは肩透かしの感があります。

いきなりセブンチケットのサイトを見る人はあまりいないのではないかと思われます。

えちごトキめき鉄道のHPについては、「地域元気ブログ」の情報提供の迅速さ、内容のきめ細やかさに比べ、情報掲載が遅く、ブログと両者一体と捉えてか、二重掲載を略すこともあるように見受けます。