平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

北陸新幹線敦賀開業後の第三セクター4路線一丸への期待

敦賀-金沢-富山-直江津直通の団体列車企画を

2024年春の北陸新幹線敦賀開業後、北陸線は各県単位で新潟、富山、石川、福井の4つの路線になります。
区間別には以下の状況です。
〇 えちごトキめき鉄道:市振-直江津59.3km(他に旧信越線、直江津妙高高原37.7km)
〇 あいの風とやま鉄道:倶利伽羅-市振100.1km
〇 ハピラインふくい:敦賀大聖寺84.3km
 
北陸線敦賀直江津第三セクター4路線になった後、列車ダイヤは自社区間の往復が基本となり、他の会社路線に行く場合は乗り換えが伴うことになります。
これは第三セクター化による派生結果であり、受け止めていくしかありません。
ただしIRいしかわ鉄道とあいの風とやま鉄道は現在、金沢-富山で直通運転をしています。
また、えちごトキめき鉄道とあいの風とやま鉄道では、列車運転上の境界駅は市振でなく泊となっています。
敦賀-金沢は、ハピラインふくいとIRいしかわ鉄道との乗り継ぎにより全列車、大聖寺乗り換えとなるでしょうか。
 
えちごトキめき鉄道「急行立山」の意義

6月14日付けニュースで、えちごトキめき鉄道があいの風とやま鉄道の協力のもと、国鉄急行形電車が再び富山県の北陸路を走ります」の見出しで、455系・413系による「急行立山」が8月14日(月)に直江津-富山を1往復するツアー企画を発表しました。

「急行立山1号」として、直江津10時28分頃発、富山12時28分頃着。
「急行立山2号」として、富山13時33分頃発、直江津15時22分頃着で運転されます。ボックスシート横並び2席分1人利用で12,800円、ロングシート2席分1人利用で10,800円となっています。
 
また、「えちごトキめき鉄道社長の地域を元気にするブログ」では、同じ6月14日付け「急行『立山』運転のお知らせ」を取り上げていました。
この中で、並行在来線は県ごとに分断された印象があること、来年の春に北陸新幹線敦賀開業後、北陸本線が新潟、富山、石川、金沢の4つの並行在来線に分断されて、さらにバラバラの路線となってしまうこと、せっかく線路が繋がっているのだから一緒にいろいろなことをしようとのことで今回、あいの風とやま鉄道の協力を得て実現に至ったことに触れています。
この認識は大事なことと思います。
 
今回は、北陸線並行第三セクター4路線化を中心とする、「一緒にいろいろなことをしよう」の列車設定の希望、期待を書きます。
 
◆「えちごトキめきリゾート雪月花」の直江津循環運転
第三セクター4路線で豪華列車を持つのは、今のところえちごトキめき鉄道の「雪月花」が唯一です。
誘発効果は過去の実績からほぼ確実であり、直江津糸魚川南小谷-松本-長野-妙高高原直江津のコースが期待されます。
JR西日本南小谷糸魚川を含む大糸線篠ノ井線の全線と、妙高高原でのしなの鉄道との境界を超える直江津循環設定です。
 
◆北陸4社線の団体直通列車企画
4社それぞれ、定期普通列車による自社路線往復ダイヤだけの通年運行だけでは話題性がなく、発展にも限度を感じます。
「急行立山」のような、団体列車による隣接路線への直通設定が効果的と思われます。
具体的には敦賀-金沢、金沢-富山-直江津の2区間の設定です。
これが定着してきたら、敦賀-金沢-富山-直江津を、えちごトキめき鉄道以外で所有する521系、あいの風とやま鉄道の413系えちごトキめき鉄道の455系で直通する列車企画です。
「雪月花」「一万三千尺物語」の敦賀乗り入れも期待されます。
北陸新幹線並行区間を旧北陸線で辿る、敦賀直江津上越妙高の在来線往復切符の設定も望まれます。
6月16日から11月30日までの間、IGRいわて銀河鉄道青い森鉄道が共同企画した盛岡-青森の「もりもりフリーパス」、片道版の「青森割引切符」「盛岡割引切符」は第三セクター路線相互の企画協調切符です。
 
521系2両の団体専用列車化改造
利用者を誘導するには団体専用列車で引き寄せることが効果的です。
521系2両編成のうちの1組編成を団体列車仕様に改造しての、敦賀直江津間の団体列車設定が望まれます。
「雪月花」「一万三千尺物語」の521系版、団体専用交直流電車です。
 
◆会社をまたがる団体列車設定の例
〇 糸魚川直江津-六日町-越後湯沢-水上間を行く、筒石と土合のトンネル駅同時体験列車
〇 糸魚川直江津-柏崎間に、トンネル駅筒石と、日本海の展望駅として名高い青海川駅の同時体験列車
 
勝手な列車希望ばかり書きましたが、北陸の第三セクター4社の会社間の垣根を取り払った利用者誘導策の実現には、会社相互間での協調姿勢が望まれます。
今回のあいの風とやま鉄道の協力による「急行立山」は、この2社だけの例外的事例にせず、4社間連携の先駆けの事例としてほしいものです。
 
 

※写真は本文と無関係です。