平行普通列車

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伊予灘ものがたり3万人達成評価と、愛ある伊予灘線存廃論議との両立化

伊予灘ものがたり」の乗車実績と今後の期待を基盤にした路線全体の活性化を

JR四国から5月19日付けで「2代目『伊予灘ものがたり』ご乗車3万人達成のお知らせ」の話題がありました。

5月27日で乗車3万人を達成する見込みで、地域の方々に支えられ、多くの方々に乗車いただいたことへの感謝と、その感謝の気持ちを込めて5月27日乗車の人にプレゼントを用意したとの内容です。

 

伊予灘ものがたり」は2014年7月の運行開始以降、2021年10月時点で14万人を超えており、全国の観光列車でも乗車率の高い列車となっています。

灘駅を頂点とする駅、車窓、列車内容や列車内サービス等の総合評価の結果と思われます。

運転日は土曜・休日で、7月・8月は金曜日も運転されています。

伊予灘ものがたり」への今後の更なる期待として、1両増結した4両編成化、春・夏・冬休み・5月連休期間を中心とする運転日の追加が望まれます。

 

一方、「伊予灘ものがたり」好評の中で、愛ある伊予灘線(以下、「伊予灘線」)向井原伊予大洲が今後の存廃を含めた議論を自治体と始めることがJR四国から表明されています。

伊予灘線は地滑り地帯で不通になりがちなことから内子線が建設され、内子線を含めた(通称)内山線が幹線の予讃線となって、伊予灘線の命運が変わりました。

2021年度輸送状況データで、営業係数(100円収入に係る経費)と輸送密度(1日平均乗客数)は626円で294人の状況です。

伊予灘ものがたり」はこの数値とは別枠の列車であり、数値に反映されていないと思われます。

しかし「伊予灘ものがたり」の乗車実績自体は、伊予灘線全体の評価として加味してもよいのではないでしょうか。

また、四国の各種フリー切符や青春18きっぷ等の乗車についても、伊予灘線への反映はどうなっているでしょうか。

列車内の乗車実績で見ているのか、按分か、各駅での切符販売実績か、いずれで行なっているのでしょうか。

 

伊予灘線は列車乗車収入だけでは限りがあるため下灘駅を中心に、関連の商品販売を企画してもよいのではないでしょうか。

過去に走っていた特急・急行・普通列車・貨物列車・SL時代の写真集、下灘駅の朝から夜までの列車と海との様々な組み合わせ光景写真、四国の車窓や撮影名所50選、沿線名物品の販売、列車が来ない間の駅ホーム上でのイベント、駅弁の開拓など、全国各地の第三セクター路線で行なっている参考事例が多くあります。

 

伊予灘線の存廃を含めた今後の議論については、9往復の列車が通学、通院、買い物等と一致する時間帯設定かどうか、どうすれば列車に乗るのか、沿線での盛り上げはあるのか、地元の考えの確認が必要です。

伊予灘ものがたり」の乗車実績と今後の更なる飛躍期待の中で、存廃論議の結果、別方向に進んでもやむを得ないのかどうか。

 

観光客への誘発策として、「伊予灘ものがたり」に加えてトロッコ列車の設定、1駅ごとに5分以上停車のゆっくり列車の設定、定期普通列車による高野川-五郎の中間全11駅乗降達成者への記念品交付企画なども行なってはどうかと思います。

中間全11駅の乗降をその日のうちに9列車で達成するのは結構難しく、上下列車で行ったり来たりを何度か繰り返せば不可能ではないものの、効率よく乗り降りする列車と駅の選択は頭の体操になります。

効率的な乗降日程を沿線で募集、呼びかけてみるのも一興です。

 

※写真は本文と無関係です。