平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

新京成松戸新田駅 改札内跨線橋の撤去で気になること

上りホームでトイレが使えなくなることが課題

新京成松戸新田駅は、松戸駅から2つ目で、京成津田沼側の最前部車両から降りると、すぐに改札外の一般道路に出る乗降のしやすい駅です。

2021年度の一日平均乗降人員は6,043人で、新京成の全24駅中、第22位の位置です。

第1位は松戸駅82,080人です。

松戸新田は隣駅のみのり台まで0.6キロ、上本郷まで0.7キロと距離が近いことから、乗降客数が分散しあっている結果とも言えます。

 

2024年3月1日から駅構内跨線橋の撤去

新京成から、2024年2月1日付けで「松戸新田駅改札内こ線橋の撤去工事について」のお知らせがありました。

その内容について引用させていただきます。

(以下引用)

松戸新田駅改札内のこ線橋について、施設の老朽化のため、撤去工事を実施いたします。
これに伴い3月1日(金)の始発よりこ線橋を封鎖いたします。3月1日(金)以降は1番線・2番線のそれぞれの改札口より入出場をお願いいたします。
松戸新田駅をご利用のお客さまにはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

(以上引用)

 

駅構内跨線橋の利用状況は

松戸新田駅は相対式2面2線構造です。

以前は下り線側、京成津田沼寄りに改札口があり、上りホームへは駅構内踏切を渡っていました。

しかし下り電車の同駅到着直前に、上り電車に乗ろうとする利用者が駅構内踏切を渡るため危険でした。

安全対策として駅構内踏切を廃止し、下り線側に入場した後、上り線への跨線橋を渡る方法に変更して、駅構内踏切を廃止しました。

その後、バリアフリー対応の一環として、上り線側にも改札口を設置することで上下線ともスロープ化され、改札口から電車の乗車までが容易になっています。

上下別々の改札口設置により、駅構内の跨線橋の意義は2つに絞られました。

一つは、上り線利用者のトイレ使用です。

もう一つは、下り線側の方向から上り電車の利用時、上り電車が近づいて改札外の道路踏切がふさがれていた時に、下り改札口から入場して駅構内の跨線橋を渡り、上り電車に駆け込む利用です。

しかしながら実際には、上り電車が駅に到着して道路踏切が開いた後、最後部の車両に駆け込むケースがほとんどです。

踏切が開く時に下り電車が進入してくると踏切は開かないため、その場合に限って駅構内の跨線橋が活用される様子も見られます。

いずれにしても駆け込み乗車に変わりなく、危険が伴います。

この跨線橋がいつ頃できたのか、ネットで索引しましたが明確にはわかりませんでした。

 

トイレ使用できなくなる上りホームでの対応

松戸新田駅掲示を見ると、「トイレは1番線ホームにございます」との貼り紙があります。

1番線とは下り、京成津田沼方面で、駅事務室は下り線側にあり、上り線側は終日、駅員無配置です。

跨線橋撤去後は、上りホームに入場後、駅構内トイレに行こうとしても使用はできなくなり、上り電車で同駅下車の際、構内トイレを使用したい時も同様です。

 

上りの利用客がトイレを使用したいために下りホームに一旦入場した場合、今後はどのようにするのでしょうか。

また、始発から7時までと、22時から最終電車までは駅員無配置となることも考慮する必要があります。

方法として、以下6点の中からの選択が考えられます。

① 駅員に申し出ることでトイレ使用を認める

② 一旦PASUMO等で入場し、精算機によりPASUMO等で入場記録を抹消

③ 一旦入場券を購入してトイレ終了後に返金

④ 入場券購入で返金せず事実上、有料使用

⑤ 駅員不在時はインターホン活用により任意通過型で開放

⑥ 駅員不在時は一部の改札口を任意通過型で開放

 

④のトイレ利用に対する有料化、③の返金方式は考えにくく、性善説というよりも利用者本位ということで、駅員常駐時は①に落ち着くでしょうか。

または②の方法で駅員を介さず、終日PASUMO等での入出場、入場記録抹消方法とするでしょうか。

しかし精算機に手馴れていないと、インターホンでのもめ事にもつながりそうです。

⑤のインターホン型では、通常の電車乗降客に支障をきたす可能性もあります。

最終的には⑥の方法になるでしょうか。

3月以降の様子を見たいと思います。

 

最後に蛇足ですが、松戸新田駅の余談を一つ。

新田を「しんでん」と読む駅は松戸新田のほかにも東武伊勢崎線JR奈良線京急(小島新田)などにありますが、JR東北線阿武隈急行は「にった」、東急多摩川線は武蔵新田(にった)となっています。

 

新京成では現在、車内放送は自動化されていますが、かつて車掌の肉声放送だった時のこと、車掌のごく一部の人の滑舌、早口さによっては、みのり台を発車した上り電車で「次は松戸新田(しんでん)」と放送されてはいても「次は松戸終点(しゅうてん)」と聞き違えたと、知人からの話を聞いたこともありました。

 

(※ 記載にあたり、松戸新田駅を中心にWikipediaを参考にさせていただきました。)