平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

常磐線松戸駅の改良工事を見る

松戸駅改良工事の進捗を見てみました

一年に何度か利用していた、常磐線松戸駅西口改札外にあった立ち食い蕎麦店が2023年11月27日をもって閉店しました。

一定の利用者、愛用者はいたように見受けましたが、閉店は意外でした。

 

松戸駅では3年ほど前から駅の改良工事が行なわれていますが、JR東日本では2020年2月14日付けで、「松戸駅が便利になります!~利便性向上に向けた駅改良工事の着手について~」のニュースリリースが出ていました。

その中から一部を引用させていただきます。

(以下引用)

1 工事の概要 
① 東西通路拡幅 (幅員 14m) 
改札内コンコースの拡張 (現状:800 ㎡ 改良後:1,100 ㎡) 
③ 入口専用・出口専用に分かれている中央改札を統合 
④ 上野方(南側)に駅ビルの建設 (6 階建て) 

2 工事着手時期 
2020年春頃 
 ※当初、2014年度着手予定でしたが、建築計画変更により着手時期が変更となりました。
3 完成時期 
東西通路拡幅 2026年春頃 
駅ビル開 業 2027年春頃

(以上引用)

 

また、2023年11月22日付け、松戸市報道資料で「⾏政サービスセンターがアトレ松⼾店8階に移転」の公表がありました。

同センターは、新京成の窓口に隣り合った位置にありますが、松戸駅改良工事に伴い、2024年1月9日から駅ビルの8階に移転する旨の内容です。

上記リリース、報道資料と、リリースにある完成イメージ図、施設整備図面とを照らし合わせると、駅蕎麦店の閉店、行政センター移転などは松戸駅整備計画の一環としての撤退と思われます。

松戸駅工事が前から行なわれていたのに、店舗撤退がその一環としての動きとも思われる中で、今さら再認識したことには気恥ずかしさを覚えました。

列車にばかり気が向く反面、駅の関心が薄れていたことは、何事も一部分だけ見る部分増でなく全体像を見よと言っている中で、認識の甘さを自戒しました。

 

松戸駅のその他の話題

以下は、JR常磐線新京成が通る松戸駅の状況についての内容です。

JR東日本のデータ公開による常磐線松戸駅の2022年度、1日の乗車人員は84,595人でJR東日本の駅では第37位です。

なお、常磐線単独の駅としては、第10位の北千住183,824人、第25位の柏108,820人に次ぐものです。

同じく新京成では82,080人で、新京成24駅中第1位です。

JR東日本は2022年度の乗「車」、新京成は2021年度の乗「降」の人員です。

 

松戸駅開業は常磐線が1896年12月25日でした。(新京成は1896年12月25日開業)

1971年4月20日複々線化され、上野方面は快速線緩行線は地下鉄千代田線と相互乗り入れで霞ヶ関まで乗り入れました。

駅ホームは3面6線で、1番線が下り快速線、2番線が特急退避等での上下共用快速列車待避線、3番線が上り快速線、4番線が下り緩行線、5番線が主に上り折り返し用緩行線、6番線が上り緩行線です。

この使い分け方は総武線津田沼駅も同様です。

朝のラッシュ時に限り、上り快速ホーム3番線の混雑を避けるため、下り緩行線電車は5番線発着です。

2019年以降、各ホームにエレベーターが設置され、エスカレーターの増設が行なわれました。

 

ホームドアの設置は緩行線で2024年度の予定です。

快速線2032年度末までの予定ですが、具体的な年度はまだ明らかではありません。

快速線については、特急編成列車の臨時停車等を考慮する必要があり、快速電車と乗降ドアの数や位置が異なる事情があります。

 

快速ホームのホームドアの幅 1・10・11・15号車位置で一部拡大するか?

快速は取手までのE231系(車体に緑色のライン)と、土浦方面E531系(同、青色ライン)とで、以下の2点の状況により、ホームドアの位置と扉開口面積に相違があります。

 

◆ 乗務員室背後のドア位置の相違について

両形式とも、1・10・11・15号車に運転室があります。

運転室面積が、E231系では狭いタイプ、E531系は広いタイプになっています。

そのため、乗務員室背後の座席定員が、緩行線電車では7人掛けのところ、E231系は6人、E531系では4人掛けにまで座席定員、客室面積を減らしています。

E531系は、踏切での大型トラック等との衝突事故等において乗務員と乗客の安全を確保するため、乗務員室の奥行きを広くしているものです。

実際に、2021年3月26日深夜、土浦-神立で乗用車との衝突事故がありました。

先頭車の乗務員室付近で炎上があり、その車両はのちに廃車されています。

 

 ◆ グリーン車連結有無の相違について

E531系の4・5号車の2両はグリーン車ですが、E231系は普通車で異なります。

そのためホームドア設置時は、E231系の4ドアの位置にホームドアを設置ししつつ、グリーン車2ドアの位置、E531系停車時のホームドア開閉には注意が必要になります。

E231系の4・5号車もグリーン車に置き替えれば解決しますが、上野-取手の短距離運用と、E531系でさえ日中は品川から土浦で折り返しの現況では、グリーン車の連結は今後ともないと思われます。

仮に、東海道線からの上野・東京ライン列車が取手まで入って常磐快速と一体化すれば結果的にグリーン車付きになりますが、東北・高崎線直通が優先であり、無理と考えられます。

 

今後の松戸駅については、2024年度緩行線のホームドア設置 → 2026年春の東西通路拡幅 → 2027年春の6階建て駅ビル開業 → 2032年度末までの快速線ホームドアの流れで動いていくかと思われます。

なお、新京成のホームドアについては、主力8800形、N800形と最新80000形、8900形の3種でドア位置が異なるため、当面は行なわないと思われます。

 

今後とも松戸駅の変化を見守りたいと思います。