ホームドアのない約3m幅の位置で列車を待つ間に特急が通過する現況
常磐線三河島駅ホームは、国鉄時代は10両編成までが停車できる構造でした。
改札口が南千住側の端に位置する1面2線構造で、上下線の両端に貨物線があるのが特徴です。
土浦方面の中距離電車は最長12両編成、常磐線の混雑が増してから15両編成になりましたが三河島は通過だったため、三河島のホーム幅に問題はありませんでした。
JR東日本になってから、1987年12月に上野-取手の快速も15両編成化に伴い、三河島駅ホームの末端を日暮里側へ、5両分延長しました。
その際、島式ホーム構造のため、日暮里側へ進むにしたがってホーム幅が徐々に狭くなりました。
日暮里側車両の一部を一部のドアを締め切る扱いはせず、15両全部のドアを開閉し、乗降ができるようにしています。
三河島に停車する電車は、南千住側の端の位置に停まります。
電車の編成両数は15両または10両で、10両ならばホーム幅の問題はありませんが、上野東京ラインの開通もあって15両編成が多くなっています。
現実に15両編成電車の日暮里側の先端で電車から降りると、ホーム幅が狭いためうっかりすると反対側の線路への落下や、降車した電車の車体に接触しないとも限らず、緊張感が伴います。
危険が伴いそうなのは、三河島駅ホームの日暮里側の端に立って列車を待つことです。
特急の上下T列車の通過はもとより、三河島に停車する下り快速電車でも勢いよく入線するため風圧が伴います。
三河島から乗車する場合は、10両編成時代同様、南千住側の10両までの位置で電車を待つのが安全であり、安心です。
今後の三河島駅のホームドア計画は?
三河島駅もJR東日本の首都圏ホームドア計画に含んでおり、将来的にはホームドアが整備されます。
目標は2033年3月末までの中で年次計画が立てられます。
現在の常磐線ホームドア整備は、綾瀬-取手の緩行線ホームを優先しており、2024年度の松戸と我孫子の設置により整備が完了する見込みです。
そしてホームドア整備後、常磐緩行線でATO自動運転によるワンマン化実施が想定されています。
常磐快速線のホームドア整備は緩行線の整備完了、ワンマン運転化後となりますが、JR東日本ではほかにも整備が望まれている路線や駅を多数抱えているため、順番が回るかどうかはまた別の話です。
概して、特急停車が伴う路線は通勤電車と特急とのドア開閉の二重対策が伴うため、後回しの傾向にあります。
三河島ホームの日暮里側先端部は、ホームドア設置により歩く際の幅が一層狭くなります。
山手線内回り・京浜東北線北行電車の新橋駅ホームにおける、浜松町寄りのような狭さでのホームドアがイメージされます。
ただし、幅は狭くなりますが、電車との接触、ホーム落下事故の防止にはつながります。
その意味では三河島も早めのホームドア整備を願いたい位置づけにあります。
E231系とE531系の先頭車ドア位置相違によるホームドアの扱い方
常磐快速線の15両編成は、取手までのE231系、土浦方面のE531系とも、基本編成が1~10号車の10両、付属編成が11~15号車の5両での組成は共通、ドア位置も同様です。
ただし、運転台のある車両、1・10・11・15号車の、乗務員室背後の座席定員がE231系で6人掛け、E531系で4人掛けであることで、その分、乗務員室背後の乗降ドア位置だけは異なります。
現在のJR東日本の首都圏電車は、E531系型の4人掛けタイプが標準です。
E231系をE233系、E235系等で置き換え、ドア位置にE531系と互換性を持たせるかどうかによって変わります。
常磐快速線でE231系をまだしばらく走らせるならば、この4か所のホームドア位置は幅の広いタイプが必要になります。
常磐快速E231系の投入は2002年で、2024年時点の走行歴は22年です。
2033年3月末頃までにE231系をE235系等に置き換えてホームドアも整備?
前記しましたが、JR東日本の首都圏ホームドア整備は2033年3月末頃を目途としており、その時点でのE231系の経年は31年になります。
今後のE231系をE235系等での置き換えと絡めて、常磐快速線10駅のホームドアをE531系と同じ位置に揃えた中で、三河島駅も同時にホームドア整備を行なっていくのではないかと想定しますが、どうでしょうか。
今後の常磐快速線と三河島駅のホームドア設置情報に留意したいと思います。
(※ 記載にあたり、Wikipedia「常磐線」を中心とした情報を参考にさせていただきました。)