平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

ハピラインふくい敦賀-福井 所要38分快速で新幹線からの転移可能性を考える

敦賀-福井 北陸新幹線でなく在来線が選ばれる快速の充実化

北陸新幹線敦賀開業の2024年3月16日が近づいてきました。

東京から福井、敦賀の速達が注目されるのと対照的に大阪、名古屋からの福井方面は何となく重い空気を感じます。

大阪、名古屋から富山、金沢ならまだしも、福井まででは新幹線の時間短縮効果がさほど発揮されず、乗り換えも億劫な反面、特急料金は上がるためです。

在来線でも敦賀から福井の先、大聖寺まではハピラインふくい(以下、「ハピライン」)となり、運賃は変わります。

今回は、大阪・名古屋-福井の移動について、敦賀-福井は北陸新幹線乗り継ぎでなく、在来線のハピラインを選ぶ可能性について考えてみました。

 

ハピラインの快速で敦賀-福井最短38分

敦賀-福井は新幹線距離で49.2キロ、在来線のハピラインで54.0キロです。

所要時間は、新幹線では最短16分、中間駅の越前たけふ停車列車で21分、ハピラインの快速で最短38分です。

敦賀-福井の途中停車駅数は、新幹線では1駅(越前たけふ)、ハピライン各駅停車で10駅、快速では3駅です。

このため、大阪・名古屋-福井の移動については、北陸新幹線に乗らなくても在来線のハピラインでもよいのではないかという思いが浮かんできます。

 

改正前までの特急「サンダーバード」は最短30分でしたが、途中停車がない場合の所要時間であり、ハピラインの快速が3駅停車で最短38分というのはかなり頑張っている所要時間と思います。

敦賀発着のハピライン列車は、大阪発着「サンダーバード」、米原・名古屋発着「しらさぎ」の接続時間を考慮した時間となっていますが各駅停車が基本であり一部、接続を考慮しない時間帯もあります。

ハピラインにとっては、敦賀での特急接続と併せて福井県内の地域輸送が主体であり、大聖寺からのIRいしかわ鉄道との金沢連携も重要です。

また、ハピラインの列車は新幹線ほどの大量輸送力ではありません。

 

運賃・料金を比較

大阪-福井の運賃は3,410円、特急・新幹線の指定席料金は3,880円、合計7,290円です。

大阪-敦賀は特急指定席、敦賀-福井をハピラインの場合は、大阪-敦賀の運賃・特急料金合計4,700円、敦賀-福井のハピライン運賃は1,140円で、合計5,840円です。

大阪を基準に見ると、敦賀-福井の北陸新幹線よりもハピラインふくいの方が1,450円安くなります。

また、名古屋-福井では特急直通時の特急料金は2,730円、北陸新幹線乗り継ぎの新たな通し料金は3,880円で、1,150円の増となりました。

 

大阪-福井の場合、大阪-敦賀の特急料金は2,390円、敦賀-福井の新幹線指定席は2400円、合計4,790円のところ、新たな通し料金として3,880円にとどめた形です。

名古屋-福井も同様であり、この料金配慮は越前たけふから富山まで設定されています。

 

敦賀-福井の快速列車ダイヤを見る

敦賀-福井の所要時間は、新幹線で最速17分、ハピラインは快速列車で最速38分です。

快速の時間帯は限られるため、各駅停車で敦賀-福井の平均所要時分は50分前後といえます。

敦賀発着列車は概ね毎時1往復で、パターンダイヤ化により列車時刻は分かりやすくなっています。

快速列車は各駅停車列車主体の中で、一部を増発的な形で設定、または各停を快速に置き替えての運行です。

快速の設定時間は以下のとおりです。

◆ 敦賀発→福井着の快速(5本)

〇 6:48発→7:31着

〇 7:45発→8:25着

〇 18:19発→18:59着

〇 19:41発→20:20着

〇 23:22発→0:01着

◆ 福井発→敦賀着の快速(4本)

〇 5:49発→6:28着

〇 7:18発→7:55着

〇 18:47発→19:25着

〇 19:59発→20:37着

 

新幹線の越前たけふ停車型所要21分と比べての、所要38分の快速選択余地

大阪・米原からの特急で敦賀へ着く際、北陸新幹線は同じJR西日本ですから新幹線接続の案内を重視するのは当然と思われます。

在来線については自社の小浜線とハピラインがありますが、どの程度案内放送されるか、駅での案内や掲示はどうか、一定期間は様子を見ることになります。

 

新幹線との特急料金差1,450円、所要時間17分から30分前後の差を敦賀-福井、大阪・名古屋-福井の利用者がどのように受けとめるかによります。

新幹線と17分程度の差なら在来線でという人の割合がどの程度、選択があるかどうかが今後の見どころとなりそうです。

仮に、ハピラインが快速を毎時1往復設定とまではいかなくとも、利用の多い朝夕だけでも快速を増発設定すれば、ハピラインの快速に転移する可能性は見込めると考えますが、どうでしょうか。

快速には「ハッピーふくい」等の愛称を付けるのも有効かと思います。

 

在来線ハピライン敦賀-福井の車窓見どころは

最後に在来線であるハピラインの敦賀-福井の鉄道ファン的視点での車窓の見どころに触れます。

敦賀付近の車窓と言えば北陸線敦賀新疋田の鳩原ループ線ですが、それは大阪・名古屋行きの「サンダーバード」「しらさぎ」での楽しみの方です。

敦賀-福井のハピラインでは、敦賀-南今庄にある交直流の電流切り替え(デッドセクション)の通過、武生付近の福井鉄道越前花堂越美北線分岐(合流)です。

新幹線との往復の乗り比べ比較も互いの魅力を知る意味で意義があると思います。

 

※写真は本文と無関係です。