平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

発車標は「約〇分後」の方が良いか

駅ホーム発車標が「〇時〇分」から「約〇分後」に変わる?

山手線全駅ホームの発車標の表示が、出発時刻「〇時〇分」から「約〇分後」(に電車が来る)に、2019年11月から変わっています。

列車を待つ時間を分かりやすく知らせる趣旨です。

これには一理あって、発車時刻を表示してあっても、あと何分待つと電車が来るのかは現在時刻と比べないとわかりません。

現在時刻を知らなくてもあと何分で電車が来るか、分かりやすい方が良いとの見解と思われます。

なお、早朝、深夜時間帯は従来の発車時刻「〇時〇分」表示となっています。

山手線はおおよそ5分待てば電車が来ることと環状運転のため、行き先は無関係なことも「約〇分後」採用の理由でしょう。

東京メトロ銀座線も発車標が「約〇分後」表示となっています。

銀座線も運転間隔が短いことと、ほとんどが渋谷行き、浅草行きであることが理由として挙げられます。

 

発車標は「約〇分後」の表示の方が良いでしょうか。

「約〇分後」は山手線と銀座線だけの表示にとどまるのでしょうか。

それとも今後、他の路線にも広がっていくのでしょうか。

 

「約〇分後」表示の背景には、駅ホームのアナログ式時計を廃止する意向が関連していると思われます。

「約〇分後」表示にすることにより、現在時刻が何時何分だろうと、電車が来るまで待つ時間が分かるので、アナログ時計による現在時刻の確認が不要になるからです。

 

だからといって、行き先がパターン化している路線での「約〇分後」表示の採用には賛成できません。

発車標の基本は発車時刻表示であり、待ち時間表示ではないと考えます。

あと何分待てば列車が来るかは、発車時刻を見て乗る側が考えればよいことです。

乗る側が待ち時間を考える必要がないといっても、「約〇分後」表示では、例えば列車ダイヤが乱れていた時に、何時何分発の列車が何分遅れて到着するのかが分からなくなります。

 

また、田端-田町間では山手線と京浜東北線のホームが隣り合っています。

山手線では「約5分後」「約10分後」の表示、京浜東北線では「10:10(発)大宮(行き)」「10:15(発)南浦和(行き)」のような表示で異なっています。

この表示の違いに、山手線と京浜東北線のどちらに乗ってもよい田端-田町間の利用者は戸惑います。

今後、京浜東北線は山手線に合わせて「約5分後大宮行き」「約10分後南浦和行き」のような表示に変えていくのは感心できません。

かといって、隣り合うホームの路線区間で、山手線は「約〇分後」、京浜東北線は「〇時〇分」のまま割り切るのも乗客の配慮上、よくないと思います。

 

結論として、現実的には戻せないかとは思いますが、山手線の発車標「約〇分後」表示は「〇時〇分」の発車時刻表示に戻した方がよいと考えます。

その方が京浜東北線の利用者もわかりやすくなります。

できれば、発車標の脇にデジタル式の現在時刻を掲示してほしいと思います。