ドクターイエローとEast iの人気度の差を分析し、East iの次回盛り返し策を提案します
JR東海とJR東日本で3月に新幹線電気軌道総合試験車(検測車)の公開企画がありました。
JR東海は3月22日と23日に「ドクターイエロー体験乗車イベント」のテーマで、東京-新大阪4時間乗車で、両日とも往路と復路を別々に、1回当たり定員50名、計200名募集、参加費23,620円で実施しました。
一方、JR東日本は3月26日に「大宮駅でEast iの車内を公開します ~縁の下の力持ちEast iを車内やホーム下から見学しよう~」のテーマで、大宮駅新幹線ホーム上やホーム下から見学する内容で、午前が親子15組30名、午後が個人30名、計60名募集で1回当たり2時間15分、参加費親子1組11,000円、個人が7,000円で実施しました。
開催結果としてはJR東海の方が圧倒的人気で、競争率100倍とも伝えられました。
もともとドクターイエローとEast iの知名度、人気には大きな差があります。
ドクターイエローの個性的な車体色は強烈な印象を与え、列車にオーラがあり、鉄道に関心のない人にも広く知られているほどの人気です。
今回の募集広告の中に「今後もドクターイエローにご乗車いただける企画を別途開催予定です」として、次回に期待を抱かせる文面が心憎い添え書きです。
100倍の申し込みであれば早くも次回企画を心待ちするに違いありません。
何ともJR東海は商売上手であり、鉄道ファンの心をつかむことに長けています。
◆East iの見学企画で申し込み応募が増える方法
ドクターイエローと比較するとEast iは残念ながら知名度、存在感とも薄くなります。
しかしせっかくEast iの見学企画をする以上、もっと応募は増えてほしいところです。
どうしたら増えるのでしょうか。
以下、今回の企画内容を見ながら、次回のEast i見学が賑わう具体策を提案します。
(1)車体色を変える
East iの車体色は旅客用と区別できないくらい地味です。
今の車色では人気の伸びに限度がありそうです。
旅客車でなく試験車だからこれでよいという考えもありますが、旅客車ではないからこそ逆に試験車、検測車でこそ使える車色もあり、旅客車と逆の発想をしてもよいのではないかと思います。
ドクターイエローほどの派手さではなくとも、新幹線電気軌道総合検測車という特殊用途から、ある程度自己主張の強い車体色にしてもよいのではないかと考えます。
目立つ色で黄色以外のものとしてはピンク、紫、赤、黒などが考えられます。
(2)East iに乗りながらの見学とする
大宮駅のホーム上とホーム下での見学だけでは物足りなく感じます。
走行している列車として体験したい欲が沸いてきます。
それはJR東海のドクターイエロー企画がちらちらと浮かぶからです。
ドクターイエローの東京-新大阪乗車と、大宮駅のみの停車見学では、関心度は比較になりません。
JR東海のように動く列車内での体験企画が望まれます。
(3)3日間、午前と午後の片道単位で実施する
JR東日本は東北・上越・北陸の3方向の新幹線路線網があります。
JR東海の東海道新幹線東京-新大阪の1路線でない点は強みです。
大宮から仙台、新潟、金沢(JR西日本の協力前提)まで、それぞれ片道申し込みで往復募集として3日間、延べ6回の実施はできないでしょうか。
募集定員は試験車内の座席数から換算して算定してほしいと思います。
今回の30名と同じ、30名の乗車が可能ならば延べ6回実施で計180名、ドクターイエローの2日間延べ4回実施、計200名と同程度になります。
(4)仙台、新潟、金沢の車両基地見学を盛り込む
ドクターイエローからEast iに振り向かせるには走行列車内の見学と併せて、車両基地見学を盛り込むのが効果的です。
ドクターイエローの東京-新大阪乗車ではその余裕はなく、企画は困難と思います。
JR東日本の方が本線の本数と、大宮からの設定区間距離(仙台、新潟等)に幾分かの余裕があると思います。
(4)大宮から仙台、新潟、金沢の具体的経路
上記、車両基地見学を盛り込んだ具体的な経路を以下のとおり考えてみました。
① 仙台新幹線総合車両センター
大宮-仙台-JR東日本新幹線総合車両センターー同センターを見学-見学後現地解散。帰路の切符は参加者が自己手配-東北線新利府駅-東北線-仙台-東北新幹線-大宮
②新潟新潟新幹線車両センター
大宮-新潟-JR東日本新潟新幹線車両センターー同車両センターを見学-見学後は同上-白新線東新潟駅または大型駅-白新線-新潟-上越新幹線-大宮
③金沢の白山総合車両所
大宮-金沢-JR西日本白山総合車両所ー同車両所を見学-見学後は同上-北陸線加賀笠間駅-北陸線-金沢-北陸新幹線-大宮
最後に、JR東海ドクターイエローの今後の勝手な希望企画として、東京-名古屋での体験乗車後、名古屋車両所の車両見学や、浜松からの浜松工場、東京から大井車両基地見学、新大阪からの鳥飼車両基地も望まれるところです。
必ずしも基地到着後に列車内から降りなくても、車内からの見学でもよいと思います。
※写真は本文と無関係です。