控えめな?新潟県民性から脱却の大胆さが功を奏するかの冒険劇
JR東日本新潟支社が4月20日から「ガタガタ言うなよ!これがニイガタ!!」をキャッチフレーズに、新潟の食をテーマにした「ガタガタ ニイガタ プロモーション」を展開しています。
控えめな県民性から脱却するべく、大胆なフレーズを採用しました。
そのポスターはお米を筆頭に、日本酒、牡蠣、蟹、ラーメンの5種類の拡大写真で、「ガタガタ言うなよ!」とともにインパクトを与えます。
ポスターの下段には「新潟行くなら新幹線だ!!」と書き添えられています。
JR東日本新潟支社のニュースの中では「まずはガタガタ言わずに新幹線で新潟へお越しください」とあって、硬いニュースが通常の中では異色の大胆さです。
5月13日から6月30日まで「ガタガタ ニイガタ キャンペーン」として実施され、従来の慣例にとらわれない垢抜けたキャンペーンの印象を受けます。
◆過去のキャッチコピーを見る
ここで、過去のキャッチコピーで印象に残っているものを思い起こしてみました。
JR東海の「そうだ 京都 行こう」「のぞみは かなう」「やっぱりJRだね」、JR西日本「三都物語」、JR東日本「行くぜ 東北」、南海「関空ではラピートがはるかにお得」、京阪「京阪のる人 おけいはん」、いすみ鉄道「ここには『何もない』があります」、日本航空「のぞみへ 先に行ってるね 空は、速い。空は、安い」
どれも印象的ですが、「ガタガタ言うなよ!これがニイガタ!!」もここに加わるかどうかは、数年先まで新潟以外の人にも印象に残っているかどうかになるでしょう。
気品、インパクト、一時的、恒久的・恒常的、何をとるかです。
◆1日片道1本でも最短所要時間を叫ぶJR東日本
JR東日本ニュースでは「近づく新潟 上越新幹線で東京から最短1時間29分」と謳っています。
東京-新潟の1時間29分列車は東京9時12分発「とき311号」だけですが、最速として表現しても誤りでないのがJR東日本の計算高いところです。
これは東北・秋田・山形・北陸新幹線同様、1日に片道1本でも最短時間の列車を、あたかも他の列車でも同時間であるかのように見せるJR東日本の手法です。
上越新幹線全体を見れば「とき311号」は例外であって、他の「とき」は2時間をやっと切る1時間50分前後を要する列車ばかりです。
せめて午後の時間にも高崎、長岡のみの停車で、所要1時間39分の第二最速列車1往復はほしいところです。
その点、JR東海とJR西日本が東京-博多最速4時間46分(博多18時59分発「のぞみ64号」)とPRしない姿勢はJR東日本と対照的です。
◆新潟駅で思い浮かぶ行楽地
キャンペーン期間中、新幹線eチケットで乗車し、新潟県内の対象店舗での買い物をすると抽選で賞品が当たりるっかくがあります。
北陸新幹線上越妙高もキャンペーン応募の降車対象駅にしたのは賢明ですが、とにかく上越新幹線に乗って新潟へ来てほしいとの呼びかけ、訴えが重荷、負担に受け取られないかとも感じます。
新潟駅、長岡駅周辺で浮かぶ観光地がないのは新潟駅のやや不利な点ではあります。
その意味で新潟駅の観光地は、距離がありますが佐渡島が浮かびます。
佐渡島の特徴ある地形をポスターの端に加えてもよかった気もします。
◆新潟県全線のフリー切符を
新潟県全県を挙げてのキャンペーンならば、えちごトキめき鉄道と北越急行を含め、新潟県内全線有効のフリー切符がほしいところです。
従来から「えちごツーデーパス」を発売中ではありますが、エリアを新潟県全体に広げたらという希望提案です。
具体的には上越線土合から羽越線鼠ヶ関まで、磐越西線は新潟-豊実、えちごトキめき鉄道は市振と妙高高原まで、大糸線は平岩、飯山線足滝、只見線只見まで。
北越急行、越後・弥彦・白新の各線は全線フリー、上越新幹線は特急券別払いで越後湯沢-新潟間がフリー区間とするのが望ましく思います。
◆駅、路線、島のPRを
海の見える見晴らしの良い信越線青海川、羽越線越後寒川などの駅、路線もキャンペーンの中で紹介してほしいところです。
また、せっかくの新潟キャンペーンですから佐渡島、粟島も加えたいところです。
粟島への便数は限られるため、両方の島を訪ねた人に記念品進呈など、キャンペーンに加えてはどうでしょうか。