北海道&東日本パス(以下、「北東パス」)での、JR東日本中心の7日間の自分流の経路です。
普通列車に乗ること自体が目的で、鈍行列車の車窓が観光です。
毎回のことですが7日間、列車に揺られるだけです。
列車のモーター音、エンジン音、急勾配と戦う音、線路を刻む音、ポイントを渡る音、踏切、列車の警笛、車内放送、乗客、乗務員の変化の観察を楽しみます。
筆者のこだわりの点は以下のとおりです。
〇 乗車可能な第三セクター路線のIGRいわて銀河鉄道、青い森鉄道、北越急行に乗ること
〇 乗車機会の少ない第三セクター路線の由利高原鉄道、秋田内陸縦貫鉄道、津軽鉄道、阿武隈急行、山形鉄道に乗ること(運賃は別払い)
〇 2022年から2023年にかけて災害復旧した路線に乗ること
・只見線:2022年10月1日の会津川口-只見復旧後、全線再開
・花輪線:2023年5月14日の鹿角花輪-大館復旧後、全線再開
・磐越西線:2023年4月1日の喜多方-山都復旧後、全線再開
・五能線:2022年12月23日の深浦-鰺ケ沢復旧後、全線再開
〇 新青森から、北海道線特急オプション券(以下、「北海道オプション券」)により、北海道新幹線と北海道の特急に乗車し、当日中に新青森に戻ること
→ 北海道内の普通列車移動は計画しない
〇 夜の列車乗車は、車窓が見える限度の19時30分頃までとすること
〇 出発日は「北海道オプション券」使用不可の8月1日から8月19日を除くこと
【1日目】
上野5:13発→高崎線→高崎6:55着、7:11発→上越線→水上8:18着、8:28発→越後湯沢9:00着、9:14発→北越急行→直江津10:43着、11:21発→北越急行→六日町12:32着、12:36発→上越線→小出12:56着、13:12発→只見線→会津若松17:24着、17:32発→磐越西線→喜多方17:48着→喜多方泊
★ポイント
北越急行乗車にこだわらなければ、東京発時刻は遅くすることができます。
翌日一番列車時刻が早いため、会津若松より16分遅く出る喜多方泊としています。
【2日目】
喜多方5:44発→磐越西線→新潟8:21着、8:50発→白新線・羽越線→村上10:03着、10:25発→羽越線→酒田12:24着、12:29発→羽越線→羽後本荘13:30着、14:45発→由利高原鉄道→矢島15:24着、15:40発→由利高原鉄道→羽後本荘16:21着、16:33発→羽越線→秋田17:12着→秋田泊
★ポイント
羽越線は下り線乗車ゆえ、上り線ではトンネルの個所が海沿いを走るのも喜ばしい方向です。
【3日目】
秋田7:41発→男鹿線→男鹿8:37着、9:07発→男鹿線→追分9:41着、10:00発→奥羽線→鷹ノ巣11:10着→鷹巣12:33発→秋田内陸縦貫鉄道→阿仁合13:31着、13:43発→秋田内陸縦貫鉄道→角館15:10着、15:25発→田沢湖線→盛岡16:58着→盛岡泊
★ポイント
田沢湖線は「こまち」は多くとも、奥羽山脈を横断する赤渕-田沢湖の普通列車は3.5往復のみです。
角館から短時間接続で盛岡側へ普通列車移動するのは、列車走行の難所だけでなく鈍行時刻表計画でも難所です。
【4日目】
盛岡6:55発→花輪線→大館9:58着、10:37発→奥羽線→東能代11:21着、11;54発「リゾートしらかみ3号」→五能線→五所川原15:02着→津軽五所川原15:47発→津軽鉄道→津軽中里16:25着、17:08→津軽鉄道→津軽五所川原17:45着、五所川原18:15発「リゾートしらかみ5号」→五能線・奥羽線→新青森19:27着→新青森泊
※翌日の日程上、新青森泊が理想だが宿数が限られるため、満室時は青森泊(19:38着)
★ポイント
花輪線乗車後は大館から奥羽線下りで大鰐へ向かい、弘南鉄道大鰐線、弘南線に乗車してから津軽鉄道に向かう選択肢もありますが、五能線は災害復旧と海岸車窓の魅力から、無視はできませんでした。
【5日目】(北海道オプション券を活用)
青森5:41発→新青森5:45着、6:32発「はやて91号」→北海道新幹線→新函館北斗7:34着、7:57発「北斗3号」→函館・室蘭・千歳線→南千歳10:54着、11:06発「とかち3号」→石勝線・根室線→帯広13:12着、13:35発「とかち8号」→根室線・石勝線→南千歳15:51着、16:04発→千歳・室蘭・函館線→新函館北斗19:07着、19:41発「はやぶさ96号」→北海道新幹線→新青森20:40着、20:50発→奥羽線→青森20:56着→青森泊
★ポイント
新幹線と特急列車だけの特異日です。
青春18の「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」による新幹線奥津軽いまべつ-木古内に比べ、北東パスの新青森-新函館北斗乗車は便利です。
仮に、北東パスが青春18と同じく、新幹線は奥津軽いまべつ-木古内に限定していたら、北海道の列車計画は難しいものがあります。
【6日目】
青森5:40発→青い森鉄道→八戸7:10着、7:13発→青い森鉄道・IGRいわて銀河鉄道→盛岡9:00着、9:51発→東北線→一ノ関11:16着、12:44発→東北線→小牛田13:31着、13:37発→東北線→仙台14:23着、15:00発→東北線→槻木16:27着、17:32発→阿武隈急行→梁川18:24着、18:46発→阿武隈急行→福島19:17着→福島泊
★ポイント
ほぼ701系の乗車です。
阿武隈急行は近年、経営の苦しさが表面化していることもあり、計画に組み入れました。
【7日目】
福島7:14発→奥羽線→米沢8:00着、8:06発→奥羽線→赤湯8:21着、8:59発→山形鉄道フラワー長井線→荒砥9:53着、10:23発→山形鉄道→赤湯11:29着、11:52発→奥羽線→山形12:26着、12:53発→仙山線→仙台14:17着、15:00発→東北線→白石15:48着、15:51着→東北線→福島16:26着、16:39発→東北線→郡山17:25着、17:49発→新白河18:28着、18:32発→黒磯18:55着、19:00発→東北線→宇都宮19:51着、20:01発→東北線→東京21:51着
★ポイント
黒磯からは夜間ですが、東京への帰路なので大目に見ます。
東京着が遅すぎる場合は、山形鉄道乗車後、仙山線を省略して赤湯から米沢、福島へ戻れば東京20時21分着です。
★総括
701系乗車が多いので、701系移動を楽しむことが北東パスのポイントの一つです。
後はお尻の痛みと、睡魔との二つの戦いです。
5日目の新幹線と特急に乗る日だけは唯一、別世界、別天地です。
ただし新幹線で楽を覚えると鈍行に戻れなくなります。
強行日程ですが新幹線、特急、飛行機、車にはない鈍行列車の旅も、後になって振り返れば人生の貴重な体験、想い出になります。
※写真は本文と無関係です。