平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

「キハ185系うずしお号阿波海南の旅」は高松起点の発想を

高徳線高松-徳島の「うずしお」が牟岐線往復だけの設定に

昨日に続いて、団体列車企画についての話です。

JR四国が2023年7月28日付けで、募集型企画旅行として、2023年9月3日(日)に「特急列車うずしお号運行開始35周年記念!『キハ185うずしお号阿波海南の旅』」を開催する旨、公表しました。

 

経路は以下のとおりです。

徳島8:40頃発-由岐10:00頃着、10:20頃発-車内昼食-阿波海南11:08頃着、11:16頃発-牟岐11:25頃着-各自自由行動-牟岐12:40頃発-阿波海南12:50頃着、13:05頃発-由岐13:55頃着、14:15頃発-徳島15:30頃着後、解散

 

キハ185系を使用する団体貸切列車で「阿波踊りデザイン」の旧ヘッドマークを装着して運行、臨時駅の田井ノ浜付近で徐行運転を行うとのことです。

1名で2席利用プランと1席利用プラン があり、オプションとしてJR四国全線フリーきっぷ 1日用 3,000円と2日用 5,000円 を発売します。

 

記念列車「うずしお」が牟岐線往復だけの不可思議

うずしお」の定期列車は16.5往復、高松-徳島が基本で、うち2往復が岡山-宇多津-高松-徳島の運転で、徳島から牟岐線への延長運転はありません。

うずしお」は以前、1990年11月から1999年3月まで牟岐線に延長運転していたことはあり、その意味では牟岐線と無縁の特急ではありません。

しかしながら「うずしお」の列車名としては牟岐線を去って25年が経過し、「うずしお」は現在、高徳線内の特急として定着しており、牟岐線特急のイメージが薄れています。

牟岐線の特急は「むろと」であり、徳島で「うずしお」と接続するダイヤになってはいますが、1往復にとどまっています。

そうした意味で今回、牟岐線だけを走る「うずしお」の設定には違和感が残ります。

 

高松起点の阿波海南往復ダイヤが設定困難か

うずしお」記念列車を、25年間走っていない牟岐線のみの往復に設定したのはどんな状況からでしょうか。

今回の徳島発着ダイヤを元に、高松延長運転ダイヤを組むことはできなかったのでしょうか。

高徳線の線路容量、列車交換可能駅等の制約はありますが、下りは高松7時10分頃発、徳島8時30分頃着で、今回の徳島8時40分発との統合、一本化は不可能ではないように思います。

上りも同様で、徳島15時30分着後に15時40分発、高松17時00分頃着のダイヤは組めたのではないでしょうか。 

 

牟岐線のローカル味、田井ノ浜の海岸車窓、牟岐駅での1時間下車の自由行動、由岐と阿波海南での15分から20分停車での牟岐線駅への親しみも趣旨の一つだからでしょうか。

25年前の過去を振り返りながら牟岐線うずしお」を味わうにせよ、高松を起点として、高松-阿波海南の往復運転にした方が「うずしお」35周年記念列車として相応しかったと思います。

 

今後、牟岐線阿南-阿波海南に変化があるか

今から5年後の2028年の話をしても鬼が笑うでしょうが、「うずしお」40周年記念の際は高松-阿波海南往復設定を望みたいと思います。

明るい話題に水を差すようですが、牟岐線阿南-阿波海南については、JR四国が2023年4月25日付けで今後、存廃を含めた議論を自治体と始める意向を明らかにしています。

区間の今後の変化には注視が必要と思われます。

 

末筆ですが、拙ブログの団体旅行企画については、旅行実施前に水を差すようなことを書くなという声が聞こえてきますが、旅行企画全体の今後の発展を期待して書いているものです。

本来、旅行会社の営業への配慮上、実施後に掲出すべきことは承知していますが日々、鉄道の話題が豊富にある中では、終了した旅行企画についてとやかく言っても仕方ないとの思いがあり、事後では掲出しない可能性が高いため、あえて事前に出させていただいています。

本意をご理解いただければ幸いです。