平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

首都圏185系臨時列車 武蔵野南線と新清水トンネルで高速走行運転の見せ場を

185系の余生を楽しむ一環として高速運転の体感の再現を期待

今回は、首都圏臨時列車の一部を担う185系電車についての話です。

首都圏の臨時列車はE257系が主流を占め、その次にE653系がありますが、それに加えて、2021 年3月に定期運行を終了した 185 系電車の運用も目立ちます。

JR東日本の「2023年秋の臨時列車の運転について」の中で、「より多くの方に楽しんでいただくため、臨時列車を運転します。当時の趣ある雰囲気が旅の思い出を彩ります。」と185系を案内しています。

185系設定の列車を見てみると、「きらきら足利イルミ」(吉川美南-足利)、「185」(横浜-伊東)、「谷川岳もぐら」「谷川岳ループ」(大宮-越後湯沢)、「鹿沼亜紀まつり」(新宿-鹿沼)、「蔵の街川越」(海浜幕張-川越)などがあります。

とくに「185」は電車形式そのものを列車名にしたアイデアが画期的で、ファンの人気ぶりとJR東日本185系PRの意気込みが感じられます。

2023年8月時点で6両編成2組、計12両が車籍を有しています。

 

185系が登場した1981年当時は、関西で新快速用117系が注目されていた時代でした。

関西では料金不要の新快速なのに対して関東は特急扱いで、普通列車運用も兼ねることで不評をだったこともありました。

 

185系の人気は去っていく車両への哀愁、郷愁からでしょうか。

近年の画一化されたJR車両からは得られない国鉄型車両の個性ゆえと感じます。

鋼製車体、車体側面に3本の帯を斜めに配した斬新さ、開けられる窓、抵抗制御機や空気圧縮機を交えた走りぶりと走行音、肉声案内放送、前面展望可能な先頭車など、185系全盛時代は当たり前だったことが、消えていく前の思い出として、いささか大げさな表現ではありますがより美しく、感動的に映ってきます。

 

武蔵野南線上越線清水トンネルでの高速走行を味わう列車企画を

185系が臨時列車としてまだ乗れることは良いとして、残念なのは臨時列車ゆえに運転速度が低いことです。

東海道、高崎、東北、武蔵野、中央、常磐線等、最少でも10分間隔の定期列車の合間を縫って、各駅を通過しながら走る以上、低速運転はやむを得ません。

以上を踏まえた上での希望として185系に対し、かつての全盛期の東海道高崎線定期列車で見られた高速走行を体感してみたい、高速運転時のモーター音が聞きたいという欲求があります。

しかしいずれも定期普通列車が多い中での臨時列車では、なかなか満たすことができません。

その本数の多い首都圏各路線の中で、高速運転が可能な路線として、武蔵野線の貨物専用区間、通称武蔵野南線の府中本町-新鶴見が考えられます。

武蔵野南線は定期旅客列車がなく、府中本町-新鶴見はほとんどトンネルで、途中に梶ヶ谷貨物ターミナル駅があるのみです。

貨物列車が多いとはいえ常時10分間隔で運転しているわけではなく、20分の運転間隔が開く時間帯で185系臨時列車の高速運転列車を設定してはどうかと考えます。

次の高速運転候補としては上越線湯檜曽-土樽の下り線、新清水トンネル13.5kmがあります。

 

2021年に引退した車両なので、高速運転をすることはかえって車両寿命を縮め、好ましくない、むしろ低速で走って寿命を長くした方がいいとの考えもあると思います。

少しでも長くその姿を見たい気持ちからすれば理解できます。

最高速度110km/hを求めるのではなく、時速80~95km/hの範囲で願いが叶えばと思います。