平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

京成「スカイライナー」4,500万人達成を迎えて

「スカイライナー」10両化と、満席時の京成本線一般特急・「アクセス特急20分間隔による補助、補強

京成から、2023年10月12日付けで、「~成田空港開港及びスカイライナー空港乗り入れ開始45周年~『京成スカイライナー』 ご利用“4,500万人”を 達成しました!」とのニュースリリースがありました。
2010年7月の成田スカイ アクセス開業とともに運行を開始した3代目「京成スカイライナー」利用者が4,500万人に達したことを記念し、ニュースリリースの同日、成田空港駅ホームで記念式典が開催されました。 

今回は、「スカイライナー」4,500万人達成までの経過と今後を中心に見てみたいと思います。

 

500万人単位での達成経過は

ニュースリリースでは500万人単位での達成期日が記載されています。

500万人単位での達成に要した年月を見てみます。

 

〇2010年 7月17日  成田スカイアクセス開業 、3代目京成スカイライナー(AE形) 
成田スカイアクセス経由での運行を開始  
〇2013年12月19日 利用1,000万人達成

約1年5か月後
〇2015年 5月20日  1,500万人達成 

約1年4か月後
〇2016年 9月13日  利用2,000万人達成

約1年1か月後
〇2017年11月 1日  利用2,500万人達成 

約1年後
〇2018年10月30日  利用3,000万人達成

約11か月後
〇2019年10月 1日  利用3,500万人達成 

約3年後
〇2022年10月28日 利用4,000万人達成 

約1年後
〇2023年10月12日  利用4,500万人達成

 

1列車当たりの平均乗車人員と乗車率は

「スカイライナー」は2019年10月26日から20分間隔運転をしています。

2022年2月26日から、一部列車の青砥停車が正式な停車駅となり、同年11月26日からは新鎌ヶ谷も追加されました。

日暮里-空港第2ビルの最速は36分、青砥と新鎌ヶ谷停車列車は10往復で所要時間が5~6分延びますが、空港利用者の選択から外れるまでには至っていないと思われます。

 

ここ最近では、2022年10月28日から約1年後の、2023年10月12日で500万人が乗車したことになります。

その前は、2019年10月1日から2022年10月28日までに3年を要していますが、コロナ禍の影響で、その期間中は空席に悩まされたと思われます。

終息後、この1年で「スカイライナー」利用が戻ってきました。

 

2022年10月28日から2023年10月12日までの1年間での、「スカイライナー」全体における1列車当たりの平均乗車人員と平均乗車率を見てみます。

自己計算では、以下のとおりです。

小数点以下の端数は基本的に切り捨てます。

 

500万人÷365日=13,698人

13,698人÷82本(41往復)=1列車平均167人乗車

167人÷1列車定員398人=1列車平均乗車率42%

 

計算上の目安としては、1列車平均167人乗車、乗車率平均42%でした。

勘違い部分があるかもしれませんが、その際はご容赦ください。

 

平均42%というと、全般的に空いているような印象を受けますが、あくまでも平均であり、混雑する時間帯や期間はあります。

一般的に下り成田空港行きは7時から9時まで、上り京成上野行きは16時から18時までが混雑すると言われています。

「スカイライナー」はすでにほぼ終日20分間隔設定なので、これ以上の増発は難しくなっています。

 

一般特急の平日、混雑時間帯のダイヤを見る

「スカイライナー」に立席乗車制度はないので、満席の場合は特急料金不要の通称、一般特急に乗ることになります。

日暮里から空港第2ビルへ6時台から9時台のダイヤを見てみます。

日暮里発6:11、6:51、7:30、7:54、8:15、8:37、8:58、9:18、9:38、9:58は京成本線経由で直通します。

所要時間は最短59分、最長1時間21分、平均1時間13分でした。

一般特急の列車種別で、直通するのは便利なダイヤと言えます。

京成高砂から北総線成田スカイアクセス線経由の、京急羽田空港からの「アクセス特急」に乗り換えて向かう方法もありますが、40分間隔のためタイミングが合わないと利用できないのが惜しまれます。

その意味で京成本線の方が20分間隔の安心感があります。

運賃的にも215円ほど京成本線の方が安価なため、京成本線の傾向が強まります。

 

次に、空港第2ビルから日暮里への16時から18時台を見てみます。

この2時間の中での直通一般特急は空港第2ビル発17:32、18:11の2本のみです。

このほか、18:47発は成田スカイアクセス線北総線経由での京成上野行きという異色の列車で、日暮里まで所要52分の速さがあります。

空港大2ビル発日暮里方面は、直通の一般特急が少なく、時間帯によっては種別が快速のこともあり、京成成田、京成佐倉京成高砂など、1回の乗り換えが必要なことが多くなっています。

特急は京急羽田空港又は都営浅草線西馬込行き、快速は京成高砂行きが多くなっています。

乗り換えパターンでの平均所要時間は1時間10分前後です。

 

「スカイライナー」満席を受けての一般特急と「アクセス特急」での補助流動策を

「スカイライナー」が満席の場合の補助役として、京成本線列車は一部時間帯で乗り換えが伴うものの毎時3往復あり、本数的には十分です。

京成は青砥を境に、上野本線と、都営浅草線直通の押上線とに分かれるため、「スカイライナー」に対する料金不要列車の位置づけのため、乗り換えはある程度仕方ありません。

しかしながら大きな荷物を抱える空港客にとっては乗り換えは億劫であり、空港第2ビル発16時台でも京成上野行きの一般特急設定が望まれるところです。

 

あくまで列車選択の前提ですが、「スカイライナー」が満席ならJR東日本の「成田エクスプレス」に変えるか、同じく東京-成田空港快速にするかどうかです。

JR東日本の列車は編成両数、1両当たりの車長が京成より長く、編成定員も京成の倍近くありますが、本数が少ないことと、千葉経由での迂回ルートで所要時間もかかる点があります。

ただし東京、品川、新宿、横浜直通の利便性があります。

空港第2ビル駅では京成とJRが並ぶため、心理的に日暮里とは異なります。

JRに気持ちが動きやすくなり、京成にとっては需要を逃すことになります。

 

「スカイライナー」の今後の輸送力不足対応としては、9両、10両化への増結策を望みたいところです。

また、「アクセス特急」の40分間隔は使いづらい印象を与えます。

成田スカイアクセス線成田湯川-成田空港の複線化が前提ですが、20分間隔化が望まれます。

アクセス特急」20分間隔化により便利な印象に変わります。

新橋、品川からの直通需要拡大が見込め、JR東日本の品川-成田空港のほぼ独占にも入り込めます。

複線化は時間を要するため、複線化よりは容易そうな「スカイライナー」の9両、10両化の方が解決は早いと思われます。

 

次回の「スカイライナー」目標は500万人乗車の達成です。

1年以内で達成されるか、達成されるなら何月頃に縮まるか、楽しみにしたいと思います。