平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

列車時刻はスマホQRコードで確認の時代へ

時刻表をA4版1枚化して、スマホ写真撮影用に掲示してはどうか?

読売新聞、2023年10月31日付けで「時刻表 駅ホームから消える?」の記事を拝見しました。

ホームの時刻表、時計、ゴミ箱、みどりの窓口売店なども撤去、廃止が進んでいる状況に触れています。

駅ではベンチも削減の傾向にあり、立って待つことが多くなりました。

ローカル線では駅のトイレ撤去も話題になっています。

LED電光表示板、エレベーター、エスカレーター、ホームドア等、駅でのサービスが向上した面もあるのですが、時刻表廃止に関してはスマホ確認作業を要することになりました。

 

駅の電光表示板によるフォローも記事で触れていますが、電光掲示板を設置している駅は限られています。

また。電光表示板は直近の発車時刻の情報に限られます。

時刻表の意義は、直近の発車時刻だけでなく、数時間後の発車時刻や最終列車時刻、休日時刻、一日の列車時刻状況、全体像が瞬時にわかることにもあります。

そうしたこともスマホQRコードで各自が見る時代に変わってきています。

駅によってはスマホの苦手な人に対して、時刻表をコピーした紙を渡している話も耳にしますが非公式な、例外的な対応であり、それを前面には出したくない立場と思われます。

 

世間一般の状況を見ると、スマホに慣れない人でもスマホを持っているか、携帯電話(ガラケー)は持っているように見受けます。

そのあと、携帯電話を写真撮影画面にしてQRコードを撮影することへの違和感、本当にこのQRコードから列車時刻が見られるのかという不可思議な先入観、不信感を抱く傾向を感じます。

そこで、従来のような大きく立派な時刻表でなく、A4版の紙1枚の時刻表を貼っておくのはいかがでしょうか。

文字は小さいとはいえ、時刻表が掲載されていることに安心感を持ちます。

そこがスマホに慣れない人たちへの、QRコードだけの掲示の効果との違いです。

小型A4版とはいえ実際の時刻表表示を見ると安心感が生まれます。

そして携帯電話で写真に撮り、後で画面を拡大し、大文字で見るという流れになってきます。

携帯電話での写真撮影自体が苦手という人には、有人駅で駅員に尋ねていただき、駅側は携帯電話を一旦預かって、列車時刻を知りたい駅のA4版の控用紙を撮影し、画像の見方を案内する(口頭で教える)配慮が望ましいと考えます。

単にQRコードだけを掲げて終わり、携帯電話での使い方は知人に聞いてというだけの姿勢では、スマホに慣れない層にはいささか冷たいようにも感じます。

 

一方、鉄道側では、小文字版のA4時刻表の掲げると、かえって文字が直接読みにくいということで、逆効果になるとの考え方があると考えられます。

その点は、「携帯電話の写真撮影用です」との表示をすれば、趣旨を理解してもらえると考えます。

 

記事の最終段で「高齢化で行政などのサービス維持が難しくなると言われているが、その影響を実感した」と結んでいますが、そのとおりになってきました。

一方、世代交代とともにスマホは日常化し、不可欠な持ち物となり、通勤電車でも新幹線や特急でも車窓を見ずにスマホ、パソコン、タブレット画面に集中する光景が日常化しました。

そうした人たちが主流となり、それらの画面と毎日向き合う生活から、QRコードで列車時刻を知ることには何の抵抗感もないように見受けられます。

ただ、自分がスマホを任意に操作できるから、周囲の人もできるからといって、慣れない一部の人たちに対する配慮、気遣いまでできるかどうかによって、その会社への評価、利用の選択は変わってきます。

その際、鉄道に限らず、薄笑いの表情を見せながら、今さらそんなことも知らないのかと相手を見下すだけで終始する人を時折、一部で見かけると残念な気持ちになります。

 

新京成松戸駅の改札外の時刻表撤去はJR東日本の先例に倣った?

新京成松戸駅で、自動券売機に並行して掲げられていた時刻表が撤去されていました。

いつ頃撤去されたか定かではありませんが、ごく最近のことと思われます。

隣のJR東日本常磐線では、新京成よりも先に改札外の時刻表を撤去しています。

新京成の今回の時刻表撤去は、常磐線の先例に倣った措置か、京成グループ全体の考え方の一環かということまでは判別できませんが、新京成でもっとも利用の多い松戸駅で時刻表を撤去したことは、他の駅でも松戸駅に倣うことは必須と考えられます。

なお、松戸駅ホーム上の2か所の時刻表は今のところ掲げられていましたが、これとても予断は許しません。

 

偶然にも、京成が2023年10月31日付けで、新京成を2025年4月に吸収合併するとの発表がありました。

今回の時刻表撤去に限らず、京成全体の中での一路線化の位置づけ、支線化へと変わっていく中、どのような動きになっていくか注視していきたいと思います。