平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

JR北海道の特急全車指定席化を考える

全車指定席化の新千歳空港経由の4特急と、自由席を残す旭川経由の6特急

旅行総合研究所タビリス、2023年11月11日付け「JR北海道、特急『全車指定席化』進める。24年3月改正『北斗』『おおぞら』など」を拝見しました。

2024年3月のダイヤ改正から函館・千歳・室蘭・石勝・根室線の「北斗」「すずらん」「おおぞら」「とかち」の4特急の自由席が廃止されて全車指定席になること、函館線「ライラック」「カムイ」の自由席は4両から2両に半減すること、宗谷・石北線の特急自由席は残ることに触れています。

 

全車指定席の選択は来春からの房総特急同様、JR東日本の方向性に倣ったとも思われます。

ただし事前料金と車内料金、座席未指定券方式までは導入しないようです。

 

北海道の特急は最終的に「全列車が全車指定席」の方向へ?

函館・室蘭-札幌と、札幌-帯広―釧路の特急が全車指定席になるわけですが、一方で札幌-旭川-網走・稚内の6特急に自由席を残したのはなぜでしょうか。

6特急とは札幌-旭川の「ライラック」「カムイ」、網走発着の「オホーツク」「大雪」、稚内発着の「宗谷」「サロベツ」です。

 

このうち「オホーツク」「大雪」は3両編成のうち1両、「宗谷」「サロベツ」は4両編成のうち1両が自由席です。

1両とは言え自由席を残存したのは、普通列車本数が極めて少ないこと、特急停車駅でもみどりの窓口の廃止や駅員不在等の石北・宗谷線事情を考慮したとも思われますが、JR東日本のように全車指定席とした上で、自由席と指定席の料金の中間に指定席特急料金を新たに設定する方法もあったのではないかと思います。

JR北海道の収入面から見れば、指定席料金としては減収になりますが、自由席料金から見れば増収になります。

自由席選択の利用者にとっては値上げとなるため、チケットレス特急券えきねっとトクだ値)で補う形となりそうです。

編成全体で3~4両編成の中での自由席1両ということを考えれば、新たな指定席料金による全車指定席方式で新千歳側の4特急と同時にスタートしてもよかったのではないかと感じます。

 

ライラック」「カムイ」の場合

ライラック」「カムイ」の場合は、ビジネス特急として自由席需要が多いことを考慮したと思われますが、自由席を2両だけ残した結果、自由席利用者の半分が指定席選択に変わっていくでしょうか。

自由席選択の方が多い場合、自由席がさらに混雑し、自由席車両を増やすべき、元どおり4両にすべきとの声が多くなるのは必然です。

自由席が多い方が望ましい点では札幌-室蘭の「すずらん」も同じです。

すずらん」自由席3両、指定席2両と、「ライラック」「カムイ」同様、自由席の方が多い列車です。

それを5両全部指定席にするのは、札幌-東室蘭で「北斗」と同じルートを走ることを加味したとも思われますが、札幌から函館と室蘭とでは列車の性格が異なります。

それでも自由席の割合が多かった「すずらん」を全車指定席にしたならば、本数や編成数は異なりますが「ライラック」「カムイ」も「すずらん」同様に全車指定席の余地はあったと思います。

すなわち「ライラック」「カムイ」も全車指定席で割り切り、料金が高くなる不満は、宗谷・石北線同様、自由席と指定席の中間に新たな指定席料金設定やチケットレス特急券で補うことで理解を求めればと考えます。

 

北海道の特急は2024年3月から全車指定席という方が、北海道の特急全体がわかりやすく、混乱しないのではないかと思われます。

満席時は立席特急券での乗車、無人駅では車内で立席特急券購入により全車指定席の理解を得て進んで行ってはどうかと思います。

 

フリーパスの特急指定席利用回数

タビリス記事では、特急全車指定席化によるフリーパスの特急乗車回数にも触れています。

本文で指摘されているとおり、たとえば「北海道フリーパス」が指定席6回では不足があります。

特急主流区間でも普通列車移動が成り立つのは、電化区間の小樽-旭川、札幌-新千歳・室蘭程度と思われます。

指定席は1日当たり3列車分を基本に、フリーパス有効期間の日数分を乗じた回数での乗車配慮が望まれます。

 

快速「エアポート」増発と札幌貨物ターミナル発着貨物列車の平面交差

このほかの話題として、2024年3月改正では、新千歳空港アクセスの強化として、区間快速増発により、快速「エアポート」を毎時5往復から6往復へ増発し、増発1往復分は区間快速の形でとの情報もありました。

10分間隔化の快速「エアポート」高速運転は、北海道の列車を活気づける範として期待されます。

課題は札幌貨物ターミナルから千歳線へ入る上り貨物列車で、千歳線との平面交差がありますが、平面交差付近での上下旅客列車のすれ違い設定により、平面交差でも旅客輸送に影響のない貨物列車ダイヤとなることを期待します。

 

(余談)ネット投稿時の日時とアクセス掲載日時のずれの現象

以下は、2023年11月11日付け、拙「東急東横線Qシートの利用促進策を考える」の投稿日時の余談です。

投稿は11月12日7時50分でした。

はてなブログの「鉄道」では、12日の当日中はその日時になっていました。

夕方、拙記事を見ると11月11日掲載の表示でした。

そのURLは、https://tairayukiblog.hatenablog.jp/entry/2023/11/11/183441_2

となっていて、11月11日のURL日時投稿となった形です。

自分側のパソコン事情かもしれませんが、11月11日は2記事、12日は記事無しの形となっています。

日々投稿していると、時にはこんな現象もあるのかと認識しました。

 

(※記載にあたり、2023年11月11日付け、旅行総合研究所タビリス「JR北海道、特急『全車指定席化』進める。24年3月改正『北斗』『おおぞら』など」を参考にさせていただきました。)

 

※写真は本文と無関係です。