平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

大阪-福井 北陸新幹線で開通前よりも所要3分短縮のダイヤをみる

北陸新幹線敦賀開通前と開通後の大阪-福井最速列車の所要時間を検証してみました

北陸新幹線敦賀開業後の時間短縮効果として、大阪-福井では3分短縮ということが広く知れ渡りました。

区間で見る限り、敦賀の乗り換えが増えて料金が上がった割には、北陸新幹線敦賀開業の時間短縮は3分だったということで皮肉られました。

今回は、大阪-福井における新幹線開業前の最速時間と、開業後の乗り継ぎ列車時間を見ながら、3分と言われる時間短縮の全体像を見てみたいと思います。

大阪→福井と福井→大阪とでは、敦賀での乗り換え時間敦賀新疋田間での鳩原ループ線による距離数の相違により、上下列車を別々に検証することとします。

 

1 北陸新幹線開業前の大阪-福井「サンダーバード」の最速列車について

(1)大阪→福井 「サンダーバード37号」→1時間47分

※(次点)同9号・33号→1時間49分

(2)福井→大阪 サンダーバード10号」→1時間51分

(次点)同6号→1時間52分

 

2 北陸新幹線開業後の「サンダーバード」「つるぎ」乗継時間の状況について

(1) 大阪→福井

・最速列車→「サンダーバード31号」~「つるぎ32号」→1時間44分

・最遅列車→「サンダーバード43号」~「つるぎ44号」→1時間57分

・全25往復の平均→1時間50分

敦賀乗換平均時分→10分。8分間の乗換列車は11本、44%

 

★列車別所要時間と、敦賀乗換時間の内訳で、号数は「サンダーバード

1号→所要1:53(乗換時間12分)、以下同

3号→1:51(8分)

5号→1:47(8分)

7号→1:54(9分)

9号→1:52(15分)

11号→1:52(8分)

13号→1:53(15分)

15号→1:50(9分)

17号→1:52(14分)

19号→1:50(9分)

21号→1:49(8分)

23号→1:49(8分)

25号→1:50(8分)

27号→1:49(8分)

29号→1:51(8分)

31号→1:44(8分)

33号→1:49(8分)

35号→1:45(9分)

37号→1:50(9分)

39号→1:46(9分)

41号→1:49(8分)

43号→1:57(15分)

45号→1:53(10分)

47号→1:55(9分)

49号→1:54(12分)

 

(2) 福井→大阪

・最速列車→「つるぎ15号」~「サンダーバード16号」、「つるぎ27号」~「サンダーバード28号」→1時間47分

・最遅列車→「つるぎ37号」~「サンダーバード38号」→1時間59分

・全25往復の平均→1時間53分

敦賀乗換平均時分→10分。8分間の乗換列車は12本、48%

 

★列車別所要時間と、敦賀乗換時間の内訳で、号数は「サンダーバード

2号→1:54(乗換時間8分)、以下同。(※所要時間は土曜・休日に該当)

4号→1:56(8分)

6号→1:55(8分)

8号→1:51(8分)

10号→1:55(8分)

12号→1:54(14分)

14号→1:57(12分)

16号→1:47(8分)

18号→1:55(12分)

20号→1:55(12分)

22号→1:55(12分)

24号→1:55(12分)

26号→1:55(12分)

28号→1:47(8分)

30号→1:56(12分)

32号→1:51(8分)

34号→1:58(12分)

36号→1:48(8分)

38号→1:59(13分)

40号→1:50(8分)

42号→1:51(12分)

44号→1:54(12分)

46号→1:52(8分)

48号→1:52(8分)

50号→1:57(12分)

 

【結論】

大阪→福井で(最大)3分短縮、福井→大阪で(最大)4分短縮だった

以上を見てきた限り、正確には「最大」という形容詞を付けた上で、「3分短縮」という表現は正しいことを確認しました。

25往復全体の平均を見ると、大阪→福井は所要1時間50分、福井→大阪は1時間53分でした。

新幹線開通前の大阪-福井直通の最速列車と、新幹線開通後の平均時間とを比べた限りにおいては、大阪→福井、福井→大阪ともに1分ですが遅くなる結果でした。

また、最長所要時間の列車で見ると、大阪発で1時間57分、福井発で1時間59分を要しており、これでは新幹線効果がないと言われても仕方ありません。

米原発着の「しらさぎ」と発着時間が重なり、同じ「つるぎ」に接続するためであり、敦賀→大阪の「サンダーバード」では「しらさぎ」が先に発車するパターンが基本のため、敦賀では12分待ちが多くなっています。

敦賀→大阪の「サンダーバード」で敦賀乗り換え時間12分の列車は11本、44%あります。

 

所要時間短縮に限度がある大阪-福井の特急料金に更なる配慮が必要では?

新幹線は遠距離乗車するほど時間短縮効果が発揮されます。

大阪-金沢、大阪-富山ならば、少なくとも大阪-福井よりは時間が短縮されます。

その意味では大阪-福井の特急料金は通常よりも下げた配慮はあるものの、往復切符の設定等によってさらに金額を下げる余地もあるかと感じました。

 

※写真は本文と無関係です。