特急グリーン車の座席配置は、国鉄時代は2&2席でしたが、JR化後ほとんどが2&1席に改善されました。
その結果、座席の横幅に余裕ができました。
1人席では隣席を意識しない分、精神的に楽になりました。
その後、JR東日本は255系以降の特急新製車を、秋田・山形新幹線も含めて2&2席にしました。(「いなほ」等の一部列車を除きます。)
JR東海は「(ワイドビュー)ひだ」の一部が2&1席ですが、今後はHC85系化で2&2席になります。
2&2席グリーン車の居住性はどうでしょうか。
座り心地や前後間隔は十分ですが、2&1席と比較すると横幅は狭く、隣席客との仕切りの肘掛け小型化も気になります。
近年、普通車席の居住性改善により、グリーン車席との差は縮まりつつあります。
グリーン車には普通車にないサービス対価を求めたくなります。
その意味で秋田・山形新幹線車両を含め、特急グリーン車には2&1席化による居住性改善を望みたいところです。
なお、JR西日本、JR九州、JR四国、JR北海道のグリーン車は2&1席。
近鉄特急のプレミアムシート、デラックスシートや、今後登場する
問題は2&2席のまま2&1席化すると定員減となり、混雑時の座席確保やJRの収入面で課題があることです。
常磐線E657系と中央線E353系のグリーン車には、車椅子用大型トイレ、多目的室、乗務員室、車販準備室が併設されています。
その結果、グリーン車は1車両の半分程度のスペースになりました。
車内の車椅子用大型トイレ向かい側に大きな空きスペースがありますが、この広さが必要でしょうか。
ここに車販準備室を移設すれば、座席1列分は増やせると思います。
今後の秋田新幹線の新製車は、グリーン車を11号車から12号車へ、普通車12号車は11号車へと、号車内容の入れ替えが望ましいと考えます。
12号車には多目的室等諸設備が併設されています。
これらとグリーン車の同一号車化によるJR側の業務上の扱いやすさはE657系、E353系で実証されています。
12号車2&1席化により、現11号車よりグリーン車定員が増やせます。
洗面所等も同号車になり、乗客は使いやすくなります。
11号車普通車化による定員減はさほど生じません。
これによりE5系2&2席グリーン車との居住性の差も縮められます。
今後、山形新幹線はE8系が新製されますが、その際は秋田新幹線での提案同様に、11号車は普通車、12号車はグリーン車が望ましく思います。