最後部速度計の表示、側面行先表示器60km/h以下点灯を
電車の各所に見られたアナログ式表示の多くが近年急速にデジタル化されています。
デジタル表示は時代の趨勢であり、サービス向上で便利になった面も多くあります。
しかし行き過ぎではないかと見受けられる箇所も一部あります。
その一つが液晶モニター化された速度計です。
速度計は運転士だけが見るもので、液晶モニター化により最後部車両の速度計を消灯させた電車があります。
先頭車両が中間車になった場合も同様に消灯状態にしています。
しかし万一、運転士が速度超過で規定外の速度を出した時など、最後部車両の速度計が点灯していれば車掌も速度を知ることができますが、消灯状態では分かりようがありません。
また、消灯された速度計での車掌業務は、精神衛生管理面でもあまり好ましいとは言えないと思われます。
最後部車両は速度計を常時点灯させた方が良いのではないでしょうか。
もう一点、車体側面の行先表示器について。
車体側面の行先表示は、サボから字幕式を経てLED式になりました。
LED化により発車後、一定速度以上になると自動的に消灯する仕組みにしました。
その速度は60km/h以上の時が多いようです。
駅到着前には再び点灯しますが、60km/h以下になったら点灯かというと必ずしもそうではなく、40km/h程度になって点灯の電車も見受けます。
これでは実用性に欠けます。
LED点灯経費節約の行き過ぎではないでしょうか。
電車先頭部の行先表示器が常時点灯しているから問題ないという視点とは違います。
大げさな考え方ですが、ホームの乗客は各号車の同じ行先表示器を繰り返し見ることで、自分が乗車する電車なのかを確認したいのです。
60km/h以下になったら点灯させるのが、到着した電車に乗る乗客への配慮と考えます。