毎日全列車への女性専用車両設定まで必要?
女性専用車の設定については様々な意見がありますが、その議論は別として、ここでは女性専用車を設定する前提で現状の課題と改善策を考えたいと思います。
女性専用車の設定位置(号車)については、改札口や乗り換え階段の距離が遠すぎると専用車の乗車率は下がります。
女性専用車が避けられて一般車両選択では、専用車の存在意義が薄れます。
10両編成の例でいえば3~4号車程度まで、編成の中央位置に近づけることが必要になります。
関西では女性専用車の設定に積極性を感じますが、阪急電鉄京都本線特急、地下鉄御堂筋線、南北線のような平日の終日設定が必要でしょうか。
過去の経緯はともあれ、あくまで平日朝夕ラッシュ時の設定が基本であり、日中まで拡大することに疑問が残ります。
神戸市営地下鉄とJR西日本は、これをさらに上回る設定をしました。
平日はもとより、究極の年間毎日全列車設定を行ないました。
はたしてここまで女性客が女性専用車の設定を求めているのでしょうか。
それとも鉄道会社側の配慮でしょうか。
5両以上の編成両数が女性専用車設定の前提と考えます。
4両以下での女性専用車では、一般車両の混雑が大きくなるからです。
その意味で4両編成の神戸市営地下鉄海岸線の毎日設定は疑問です。
平日朝夕ラッシュ時以外の設定については原点に立ち返り、基本的に設定しない方が望ましいと考えます。
まして休日にまで設定を拡大する必要はないと思われます。
蛇足ですが、女性専用車の毎日設定により、男性の鉄道ファンが鉄道離れを起こさないかも気になります。
列車乗車が趣味の場合、全列車、全車両に乗ることも一つの夢ですが、男性には一生乗れない車両ができることになり、その夢が消えます。
前面展望、車掌の様子、電動車のモーター音、付随車のコンプレッサー(空気圧縮機)の音、パンタグラフの集電など、様々な号車でそれらを見聞きしたい欲求が満たされなくなるからです。
本質的な話からは逸れますが、鉄道会社の人には頭の片隅に入れておいてほしい思いがあります。