中野-三鷹の複々線を使い分ける平日ダイヤはできないものか、探ってみます
昨日の「西武新宿線から地下鉄東西線への乗り入れを考える」の関連編です。
今回は、中央線中野-三鷹の複々線を効率的に使う「平日」のダイヤについて触れたいと思います。
複々線でありながら、平日はこの区間で快速も各駅停車になること、並行する中央・総武緩行線(以下、「緩行線」)への乗車が少ないことに課題があります。
東西線が三鷹に乗り入れるよりも緩行線の中野止まりが三鷹行きになれば理想でしたが、今回はこの話題には触れません。
土曜・休日は、快速は高円寺、阿佐ヶ谷、西荻窪(以下、「3駅」)を通過し、3駅の乗降は緩行線利用となることから、快速と緩行の棲み分けは明確であり、問題はありません。
平日の快速も土曜・休日と同じ停車駅なら理想ですが、各駅停車とした結果、国分寺、立川方面から新宿、東京方面への利用者は三鷹-中野間の各駅停車運転を割り切って乗るしかなくなりました。
2023年1月現在の平日、三鷹発中野方面の通勤ピーク時間帯の運転本数を見ますと、7時台で快速23本、緩行18本。8時台は快速24本、緩行19本の設定です。
これでは快速に増発の余力はありません。
快速停車駅が全列車同一だからこそ設定できている本数とも言えます。
この本数を見ると緩行線も利用率が高いように感じますが、快速電車の混雑に比べると緩行線電車には余裕を感じます。
快速に比重がかかり過ぎているのです。
夕方から夜に設定される下りの通勤快速は、新宿-立川の停車駅を中野、荻窪、吉祥寺、三鷹、国分寺に絞っています。
つまり3駅を通過しています。
夕方から夜の通勤電車では3駅を一部列車が通過しても了解されている?ダイヤです。
これを朝の上り通勤時の一部の快速(最大ピーク時の直前と、終了直後の時間の快速)について、快速を通勤快速に変えて設定するのがまず望ましい形です。
その際、朝の通勤時と複線(複々線ではないという意味です)の事情を考慮し、立川-三鷹は各駅停車とし、三鷹-中野は吉祥寺、荻窪停車としてはどうでしょうか。
3駅は通過となります。
朝の通勤時では3駅の理解が難しいゆえに関係者はダイヤ設定に苦労される訳ですが、それならばピーク時前などに限って三鷹-中野の停車駅を下記の2つに分けるのはどうでしょうか。
①吉祥寺、荻窪停車の通勤A快速
②西荻窪、阿佐ヶ谷、吉祥寺停車の通勤B快速
②については、三鷹-中野間ノンストップの特快を朝の通勤用に二つに分けたもので、俗に千鳥型停車ともいわれるものです。
井の頭線と丸ノ内線との接続駅の吉祥寺、荻窪を通過することなどありえないと一蹴されて終わりそうですが。
全く逆の発想ですが、緩行線の利用状況から見れば、平日の中野-三鷹で緩行線電車の一部を①と②の停車駅に分ける方が、快速との乗車率は平均化されます。
しかしこれも、各駅停車でない緩行線電車が受け入れられるはずもありません。
三鷹-立川の複々線完成時には中野-三鷹の快速停車駅を見直すことになっていますが、実現は難しそうです。
ありきたりですがこの課題の結論としては今後、快速の全編成に増結される2両のグリーン車によって輸送力が増強され、快速の乗車率が緩和されることに帰結しそうです。
つくづく難しいテーマと感じました。