国府津駅で休日乗り放題きっぷ、JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷを買うには?
今回は、JR東海のフリー切符のうちの2種類、「休日乗り放題きっぷ」と「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」の話です。
休日乗り放題きっぷは御殿場線と身延線の全線、またJR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷはJR東海区間では在来線全区間がそれぞれフリーになっています。
この2つのフリー切符の不便な点として、JR東日本管理駅の国府津、甲府、辰野、塩尻と、JR西日本管理駅の猪谷、新宮では購入できない点が挙げられます。
ここでは国府津駅を事例に考えてみます。
土曜・休日にJR東海の在来線に乗ろうかと、東京からこの切符を求めて向かおうとする場合、熱海から東海道線函南方面へ、また国府津から御殿場線へ向かうケースも多いかと想定します。
熱海経由の場合は、JR東海の熱海駅新幹線乗換口で購入することができます。
しかし国府津駅では改札外の自動券売機、御殿場線電車発着ホーム、電車内のいずれでも購入ができません。
御殿場線に乗りながら購入するならば、国府津の次の下曽我駅で下車するか、松田駅などでの購入となりますが、国府津からの運賃は別払いになります。
これは不憫なことで、本数の限られた御殿場線でフリー切符購入のためだけに下車して次の電車まで1時間待つのも非効率です。
以下は何の根拠もない、筆者の勝手な想定ですので予めご承知ください。
御殿場線電車が国府津駅出発の時点までにフリー切符を手にすることができる方法としては、以下の4つと考えます。
① 国府津駅の自動券売機にJR東海のフリー切符購入を追加すること。
② 国府津駅の御殿場線発着ホームに、JR東海のフリー切符類の自動券売機を設置すること。
③ 国府津駅ホーム停車中の御殿場線電車内で、乗務員がフリー切符を発売すること。
④ 国府津駅御殿場線発着ホーム上で、JR東日本とJR東海との間を区切り、区切った位置にJR東海の精算窓口を置いてフリー切符も発売すること。
②と③は、JR東日本からの利用者が国府津駅までの運賃を精算する必要があります。
そのため御殿場線の乗務員室付近に電子マネー決済端末を備えることも要件となります。
④は、国府津駅の当該ホームの幅が狭くなる印象になるほか、松田方面からの国府津駅下車客は中間改札と通常改札口の2回、自動改札機に電子マネーや切符を通す手間があります。
そう考えていくともっとも着実な方法は①で、JR東日本にとって国府津までの運賃取りこぼしもありません。
それが分かっていながら実施しないのは、最終的にはJR東海の管轄駅ではないからでしょうか。
JR東日本が国府津駅の自動券売機にJR東海の企画切符購入機能を追加しないのか、そもそもJR東海がJR東日本にその話を持ち掛けないのか、付帯条件で両者の利害が一致しないのかは想像の域を出ません。
なお、ここでは国府津を例にしましたが甲府、辰野、塩尻、猪谷、新宮も同様です。
JR会社間での管理駅取り決めによる種々のルール等があるのでしょうが、いずれにしてもJR東海はJR東日本及びJR西日本と、利用者本位の視点に立って前向きに話し合ってほしいと願っています。
蛇足ですが、JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷの名称にはやや抵抗感があります。
乗り鉄に喜ばれそうな切符ではありますが、それを切符の名称に謳うことはどうかと思います。
とくに鉄道趣味でない人がこの切符を使う際、自分も乗り鉄なのかというような印象を与えます。
「JR東海&16私鉄 たびきっぷ」でよいのではないでしょうか。
※写真は本文と無関係です。