平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

「埼玉県民の日フリー乗車券」 次回発売時の希望点

土・日曜を含めた埼玉全線のフリー乗車券の企画を

11月14日は埼玉県民の日です。

この日は廃藩置県により明治4年11月14日に埼玉県が誕生したことに由来し、明治4年から100年目の昭和46年に埼玉県民の日が制定されました。

2023年は、昭和46年(1971年)から数えて53回目です。

これを記念して11月14日当日は埼玉県庁オープンデー、各種イベント、記念式典、博物館やレジャー施設入場料の無料化または割引等が実施されますが、鉄道においては「埼玉県県民の日記念フリー乗車券」を発売します。

東武、西武、秩父埼玉高速ニューシャトルつくばエクスプレス(TX)の6社それぞれが、埼玉県内の自社路線を自由に乗降できる各社単独のフリー切符です。

基本として11月14日(火)当日限り、埼玉県内の駅のみ有効ですが、西武とニューシャトルは11月11日(土)~14日(火)のうちの1日有効で、土・日曜が含まれます。

TXは11月11日限りですが、埼玉県内の駅は八潮と三郷中央の2駅のみのため、秋葉原-つくばの全線をフリー区間としています。

 

売れ行きは二の次?

6社から発売されるフリー乗車券ですが、どの程度売れ行きが見込めるでしょうか。

埼玉県内の駅相互間、自社路線のみがフリー区間対象であり、しかも平日1日のみの発売では厳しいものはないでしょうか。

11月11日(土)から14日(火)まで、土・日曜を含めた中の1日なら使えそうですが、西武とニューシャトルに限られます。

また、西武では西武園と多摩湖の2駅が下車対象外なのは、フリー切符の魅力を弱めるのが惜しまれます。

埼玉県の隣県を見ると、県民の日の記念企画趣旨とは異なるものもありますが、千葉県では「サンキュー ちばフリーパス」、茨城県では「ときわ路パス」、群馬県では「ぐんまワンデーパス」を発売してきた経過があります。

いずれも各社のみのフリー区間ではなく、県全体の鉄道路線で、しかもJRと私鉄(一部)を含めているのが特徴です。

埼玉県の場合、6社参画はよかったものの、各社それぞれ自社路線のみの完結フリー切符であること、東京都内を除外するフリー区間では短いこと、JR東日本の参画がないことが惜しまれます。

 

次回発売時の希望

2023年11月14日の実施は既に決定していますので、今後に向けての希望を書きたいと思います。

〇 土・日曜を含めたの範囲の中での1日間の使用を

11月14日の平日1日間のみ有効では、利用者は限られ、使いにくい印象を与えやすいと思われます。

西武とニューシャトルのように、土・日曜を含めた3日~5日間の対象期間拡大が望まれます。

 

〇 私鉄6社合同一体のフリー切符を

参画する私鉄6社を対象に、各社のフリー切うる符を1枚にまとめた企画切符が望まれます。

とくに埼玉高速ニューシャトルの路線距離は限られます。

6社の発売額を合計すると5,570円、TXを除く5社では3,150円です。

単なる合算額では意味がないので、前者は4,500円前後、後者は2,500円前後が適価かと考えます。

配分割合や精算が億劫だからと、各社それぞれで発売することとの費用・手間対効果の検証が望まれます。

 

〇 JR東日本の参画を

JR東日本が「埼玉県県民の日記念フリー乗車券」に参画しないのは、埼玉県の鉄道全体から見て残念です。

埼玉県内の京浜東北線埼京線川越線武蔵野線八高線東北線高崎線上越新幹線をフリー区間とした切符が望まれます。

「休日おでかけパス」の埼玉県特定版であり、JR東日本には埼玉県の趣旨への理解協力が望まれます。

 

〇 JR東日本と私鉄6社一体のフリー切符を

前記と重複しますが、千葉県「サンキュー ちばフリーパス」、茨城県「ときわ路パス」、群馬県「ぐんまワンデーパス」に対して、埼玉県のフリー乗車券はエリアがかなり狭まれた印象です。

埼玉県内全線の鉄道に親しんでみませんかという主旨で、県内の鉄道が一丸となることが望まれます。

そのためにはまず、JR東日本の参加、次にJR東日本固有の埼玉県内フリー切符が望まれますが、最終的に段階としてJR東日本と私鉄6社一体でのフリー切符を望みたいところです。

 

休暇取得との関連性

フリー切符での観光地として秩父長瀞、川越、東武動物公園、大宮の鉄道博物館、西武園、多摩湖、筑波等が考えられます。

公立学校は休校ですが、職場は休暇取得となります。

話は異なりますが休みをとろう、休みをとればかえって仕事の効果が上がる、成果が出るとの考え方が推奨されても、実際に休暇を出すのはまだまだ後ろめたい空気が各所に残っている感じがします。

県民の日の当日に働いている多くの人には申し訳ない中、休暇取得しやすい職場環境づくりも大切と感じました。