平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

徳島レール&バスきっぷは東西南北一体2日間有効の方が効果的では?

徳島県の列車・バスへの利用促進策として効果はどうか

2023年10月19日付けで、JR四国阿佐海岸鉄道徳島県のバス4社の合同で、徳島県が実施する「公共交通利用促進事業」を活用し、徳島県内の周遊企画切符として「徳島レール&バス 」の「東西きっぷ」と「南北きっぷ」を発売する旨、ニュースリリースがありました。

2023 年 10 月 25 日から2024 年 2 月 25 日までの発売ですが、各 3,000 枚限定発売で、発売枚数に達し次第、発売を終了します。

出発日は金曜日、土曜日、休日、休前日に限られます。

購入はアプリ上からきっぷをキャッシュレス(クレジットカード決済する方法で、駅窓口や券売機、列車乗務員では扱いません。

 

すでに公表されていることなので、これから実施することに対してとやかく言っても仕方ないことですが、毎回のことながら、こうすればもっと購入されるのでは、成果が出るのではと感じたことを書きたいと思います。

 

フリー区間末端駅の列車本数は

土讃線坪尻停車列車は3.5往復、高徳線讃岐大宮は6往復、牟岐線阿佐海岸鉄道(土曜・休日)の阿波海南は8往復に限られます。

この本数で1日だけの有効期間で列車を効率よく乗るのは困難です。

実質的には鳴門線徳島線牟岐線徳島-牟岐土讃線阿波池田大歩危が主体となりそうです。

 

「東西」と「南北」のフリー区間の重複が非効率

1日で徳島県全県の鉄道路線を巡るのは困難です。

一方、2日間に分けて「東西きっぷ」と「南北きっぷ」を購入すればよいとはいえ、「東西」の徳島線穴吹以東は「南北」と重複し、「東西」だけの固有区間が限られるので非効率です。

1日のみの有効期間なので割り切ったかもしれませんが、徳島県全体を巡ってほしい主とするならば、重複区間の多い今回の「東西」と「南北」の区分けは疑問が残ります。

 

次回企画時の提案

◆ 乗務員からの購入も可能に

今回の企画は、事業者が連携して今回のような企画切符を発売する場合などで、徳島県が事業者に対し補助金を交付する「公共交通利用促進事業」を活用したものです。

それに関連して、JR四国のチケットアプリ「しこくスマートえきちゃん」での限定発売とされ、駅の窓口、券売機、乗務員からの購入を扱わないこととしました。

一つの考え方ではありますが、高齢者が気軽に購入しにくいイメージを与えるのは残念です。

スマホアプリに慣れない人は子供でも孫でも、誰にでも聞けばよいということでしょうが、家族ならまだしも、アプリの手順を教えてもらおうとすると「そんなことも知らないのか」と鼻で笑っている様子は、言葉には出なくても表情が物語ります。

鉄道以外の店舗で筆者も何度か体験しました。

その薄笑いが時代に取り残されたような印象を与え、その鉄道や店舗から足を遠かせます。

3,000部限定の中で、徳島駅だけでも駅の紙切符による購入割り当てはしてもよいのではないかと感じます。

 

◆ 有効期間2日間の東西南北一体の徳島県全県型を

前記しましたが「東西」と「南北」のフリー区間の重複は非効率であり、また1日で

「東西」または「南北」それぞれの全列車区間、バス区間乗車も困難です。

行楽地に時間を要すればなおさらです。

販売価格との兼ね合いがありますが、徳島県全体を列車中心に巡ろうとすれば、最低限2日の有効期間が望まれるところです。

「徳島レール&バス東西南北きっぷ」を別に設けて、または両者を一体化して有効期間2日間とした方がよいと考えます。

 

◆ 徳島県の観光スポットのPRを

今回の企画は徳島県民の公共交通機関の利用促進が主眼のものですが、全国に周知している以上、近隣県や本州の各県からの呼び込みも期待したいところです。

徳島県を宣伝するせっかくの機会ですから、周知の観光地とは言え、鳴門海峡と渦潮、大塚国際美術館阿波おどり会館、剣山、祖谷のかずら橋、手動ロープウェイの野猿大歩危峡・小歩危峡、阿波の土柱、眉山吉野川の激流、津峰山、大龍寺など、観光地情報を前面に出してほしいと思います。

 

以上ですが、今回の企画の成果を期待するとともに、次回企画時の参考になれば幸いです。

 

※写真は本文と無関係です。