平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

都営浅草線5300形の引退に思うこと

気がついたらいつのまにか消えていた都営浅草線5300形へのメッセージ

都営浅草線5300形の顔を見ると、JR九州の783系特急ハイパーサルーンが思い浮かぶことがあります。

どことなく似ている感じがします。

783系の登場は1988年、都営5300形が1991年でした。

日立製作所が加わっているのも共通していますが偶然でしょうか。

5300形GTO素子VVVFインバータ制御は走行開始の5秒前後でボーンという長い音を出すのが特徴です。

この音量が大きいため、うるさい、騒々しいという評が多かったようです。

筆者はモーター音、空気圧縮機音、線路のつなぎ目、ポイント通過時など、音に関心があるため、音楽のような気分で勝手に楽しみます。

付随車では静かすぎて物足りず、一般の人とは逆です。

先頭車が電動車の5300形は、前面展望とモーター音の両方を同時に味わえます。

これは乗り入れ先、京急ルールの結果ですがJR東日本の思想とは対照的です。

筆者は当初、電動車は中間車両にあるという、JR東日本型の先入観があったため、3号車と6号車にパンタグラフを備える5300形は2・3・6・7号車が電動車と思い込んでいました。

3・6号車の電動車から2・7号車の付随車を飛ばして1・8号車が電動車とは思えなかったのでした。

時速120km/h運転をしなかった(出来るが、させなかった?)ので、京急快特成田スカイアクセスアクセス特急の役に就けなかったのが心残りです。

しかし京急と京成の突端、三崎口や成田空港、さらに京成上野へ入る柔軟性から、顔の広い形式でした。

インパクトがなく地味だったのか、5300形がやってくると力が入らない時期もありましたが、廃車が始まると良さばかり目につくのは人生と似ています。

知らず知らずのうちに終わりましたが、さよなら運転はかつての千代田線6000系等での混雑、混乱を思い起させます。

5300形の自然引退、「ありがとう5300形 都営まるごときっぷ」でのフォローは東京都交通局の賢明な措置でした。

後継の5500形が時速120km/hで京急快特アクセス特急の夢を引き継ぎます。

 

※写真は本文と無関係です。