平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

久留里線久留里-上総亀山の利用促進策を考える

久留里線久留里-上総亀山で観光客を呼び込む施策を提案します

久留里線久留里-上総亀山間の一日平均利用者が2021年度で55人の状況から、3月9日にJR東日本千葉支社で動きがありました。

区間が鉄道の特性である大量輸送のメリットを発揮できていないことから、沿線地域の公共交通を持続可能なものとし、利便性が向上する交通体系のあり方を総合的な観点から検討する必要があること。

千葉県と君津市に対し、今後のあり方を協議する場を設置する旨、要望したこと。

現時点では今回の久留里-上総亀山以外の区間で地元自治体に協議を申し入れる路線はないとの報道でした。

 

久留里-上総亀山の列車本数は下り8本、上り9本で、輸送密度55人の数値が逆に信じがたい(?)ダイヤにも感じます。

列車の時間帯は朝夕から夜に偏っていて、日中は久留里13時53分発→上総亀山14時11分着→14時27分発→久留里14時45分着列車が唯一です。

 

休日の観光客はどうでしょうか。

久留里線は各観光地の性格上、呼び込みが比較的難しい沿線です。

上総亀山から勝浦、安房鴨川、上総中野、養老渓谷へのバスルートも整備がなく、上総亀山で再び戻るしかないことが不利な点です。

過去に列車内イベントを行なったこともありましたが、木更津-久留里間での話であり、上総中野まで入っての実施ではありませんでした。

日中、実質1往復のダイヤ設定のため、久留里線全線の乗車に来ても上総亀山でとんぼ返りしかなさそうです。

亀山湖まで歩き、17時15分発列車で戻る人はどの程度でしょうか。

 

そんな中で、昨日の3月17日、久留里線利用促進プランとして、上総亀山の温泉ホテルからのプラン(久留里線応援!ローカル列車で行く奥房総電車旅プラン 2食付き)が企画されました。

内容は、木更津11時12分発久留里行き→久留里11時55分着後、久留里で昼食・観光後、久留里16時40分発列車で上総亀山16時59分着後、ホテル送迎バスでホテル泊。

翌日は、上総亀山8時48分列車に乗る人は駅までバスで送迎。

時間のある人は亀山湖等を観光、ホテルで昼食や温泉入浴後、上総亀山14時27分発列車で帰路となっています。

ホテルとしては、久留里線久留里-上総亀山の往復乗車を盛り込みに苦心されたと思われます。

 

このプランで希望を言わせていただければ、久留里を9時16分発列車で久留里10時02分着後、久留里を観光。

そして久留里13時53分発列車で上総亀山14時11分着後、ホテルのバスで亀山湖へ案内し、ホテルに宿泊するコースもあってよかったかと思いました。

また、日帰り希望者にも配慮し、亀山湖観光後、ホテルで一定時間休憩し、上総亀山17時16分発木更津行き列車に間に合うようバス送迎するのはどうかと思います。

 

◆ 久留里線久留里-上総亀山の誘発策

以下は筆者の考える列車利用促進策です。

〇 JR東日本の「休日お出かけパス」で久留里線全線に乗れることを宣伝する。

〇 上総亀山の温泉ホテルプラン(久留里線応援!ローカル列車で行く奥房総電車旅プラン2食付き)を宣伝する。

〇 上総亀山駅亀山湖、温泉ホテル付近での飲食等の便宜を図る(臨時売店など)。

〇 上総亀山14時11分着列車から、17時15分発列車までの3時間の範囲での亀山湖観光に便宜を図る。(道路の案内表示充実、臨時バスなど)

〇 現状ダイヤで、木更津9時16分発→久留里10時02分着列車を受けて、久留里からバスで亀山湖へ誘導する。

途中、ホテルで昼食・休憩を兼ねて、亀山湖を観光。ホテル休憩を兼ねて、上総亀山14時27分発列車で帰る(帰路は久留里での観光も自由)。

〇 土曜・休日に試行として、木更津9時16分発久留里行き列車を上総亀山まで延長する。

上総亀山は10時20分着を想定する。

折り返し、上総亀山10時45分発で、久留里11時06分発の木更津行き定期列車と一体化する。

〇 上総亀山駅上総中野駅間のバスを設定し、下記2コースの周遊プランを設定する。

①東京-大原-いすみ鉄道-上総中野-バス-上総亀山-久留里線-木更津-東京

②東京-五井-小湊鉄道-上総中野-(同上)-東京

(上記の逆コースもあるが、木更津発上総亀山到着時刻が8時33分のあと、14時11分着まで列車がないため、①②の逆コース設定はできない。②の小湊鉄道は「房総里山ロッコ」と一体での団体企画が効果的。)

提案内容は以上です。

 

冒頭の話に戻りますが、久留里-上総亀山以外の区間ではJR東日本千葉支社が地元に協議を申し入れる路線がないとはいえ、現時点でのことです。

状況は常に動いていますし、変化もしていきます。

木更津-久留里でも輸送密度1,091人の現況から、将来は久留里線全線にも波及してくるのではないかとの不安はぬぐえません。

ともあれ今回、久留里線の今後に危機感を覚えた上総亀山の温泉ホテルが久留里-上総亀山の利用促進企画を打ち出したことは評価される姿勢ではないでしょうか。

小湊鉄道は正式には小湊鐵道です。)