くぬぎ山車両基地往復貸切臨時列車の設定で参加の楽しみが倍加
昨日に続いて新京成の話題です。
3月30日付けニュースリリースで「車両基地見学&撮影会ツアー」を5月28日に開催する情報がありました。
基地見学はこれまでも何度か実施しており、くぬぎ山駅から基地まで歩くのかと思ったら違っていました。
今回は新津田沼から貸切列車に乗車し、くぬぎ山車両基地に向かうもので、貸切列車での基地輸送は初めてです。
基地入場後、洗浄機通過体験をして約2時間、車両基地で見学し、再び基地から貸切列車八柱へ向かいます。
八柱から折り返し、上り線から下り線への渡り線で転線して新津田沼に戻って終了です。
貸切列車による車両基地往復乗車と八柱渡り線が今回の企画の売り物です。
筆者は2022年10月2日付け「基地見学は最寄駅から列車輸送を」のテーマで書いたことがあります。
車両基地見学会を企画するなら、最寄駅から基地まで往復とも団体専用(貸切)列車で輸送したらどうかとの内容でした。
JRではほとんど実施しませんが私鉄では一部、実施している会社もあります。
今回、新京成で実施したことは喜ばしいことです。
印西牧の原駅から列車で印旛車両基地まで案内している北総線見学ツアーなど、他私鉄の基地輸送事例も参考にしたのかもしれません。
今後一層、他社にも波及していくことを願っています。
新京成の場合、くぬぎ山駅から基地までの道路幅が狭く車が多いことで危険を伴っていたほか、会場付近の民間無料駐車場に停めてしまうケースもあり、新京成基地見学の駐車はお断りの貼り紙も見かけました。
少なくとも参加者が基地へ向かう場合は、列車での基地輸送により解決できるので、別の面での間接的効果にもなります。
◆次回の企画に期待する勝手な希望です
今後の企画に期待する中で今回、惜しまれることが数点あります。
基地見学終了後、くぬぎ山から八柱に向かう際、くぬぎ山駅では下り1番線に入線して八柱に向かってほしいことです。
現在、くぬぎ山駅下り線から八柱方向に向かう列車はありませんが、渡り線はあります。
せっかく設置しているなら、ここを通れば一層喜ばれます。
(2)新津田沼での引込線入線
八柱から新津田沼到着後、下りホームですぐ降車させないでそのまま折り返し用引込線入線まで乗車させ、上り新津田沼駅ホームに入ってから降ろしてほしいことです。
この二つにより、八柱のほか、くぬぎ山と新津田沼の渡り線通過、新津田沼折り返し線入線が加わり、楽しみは倍加したと考えます。
(4)鉄道ファンの高望み心理
途中駅での列車の折り返しにも2種類あります。
新鎌ヶ谷、北習志野の場合で言えば、下り線から上り線に渡って松戸方向に行くのは比較的容易です。
ここでもう一つ配慮してほしい鉄道ファン心理があります。
新津田沼側から新鎌ヶ谷、北習志野に来た貸切列車を新津田沼方向に折り返してほしいことです。
この場合、いずれも新津田沼からの上り列車がこれら両駅を一旦過ぎて松戸方向に向かい、渡り線通過後に停車することになります。
折り返し運転で再び同駅を通過し、新津田沼に戻る運転方法になります。
渡り線体験に加えて、駅間折り返し位置で停車する体験も加わり、新京成ファンにこれ以上の喜びはないと思われます。
八柱の場合は、渡り線位置の関係上、松戸からの列車を一旦常盤平方面に向かわせて、渡り線通過後に折り返して再び八柱駅で上りホームを通過する形です。
この方法は鉄道側には手間がかかり、北習志野と八柱では踏切対策も必要になりますが、高架の新鎌ヶ谷では踏切対策は不要であり、比較的容易にできると考えます。
新鎌ヶ谷の隣を走る北総線新鎌ヶ谷折り返し列車では日々行なっている方法です。
回送列車と貸切列車との違いはありますが、鉄道ファン心理とはこうした欲が沸いてくることを理解していただきたいと思います。
今回の新京成ニュースリリースの中で、「京成トラベルサービス、新京成電鉄では、今後も多くのお客さまにお楽しみいただけるオリジナリティあふれる企画を提供してまいります」との言葉で結ばれています。
今後の企画が一層期待されるところです。